「熱演、という感想だ。」寄生獣 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
熱演、という感想だ。
世界的大ヒットコミックが原作。らしいのだけど…
すいません、これもまったく知らなかった私。
ハリウッドで映画化権が買われて以来、製作されず、
目出度くまた日本に戻ってきたらしい(良かったねぇ)
そっか!T2のネタってここからパクったのかー。
すごい、日本のコミックってやっぱりさすがだわ。
主人公に寄生する「ミギー」の身体と声を阿部サダヲ。
これ、ちゃんと動きもMキャプチャーで撮ってたのね!
どうも唇が阿部ちゃんだ、なんて思ってはいたけれど、
皆さんと別撮りで何がどうかも分からず演技をしていた
彼が、完成品を観せられて、こうなるのかー!って感動
すると、隣にいた染谷君も右手にミギーがいるものとして
妄想撮影していたから、こうなるのかー!と口を揃える。
出演する俳優陣もそんな感じなんだから、映画製作って
ホント面白い世界。山崎貴は原作に忠実に作ったらしい。
何も分からない状況で観ても、すんなり筋書きに入れる。
うわー怖い。こんな寝ている間に寄生されたら堪んないわ!
と思ってたら、足早に次々と寄生されていく人間たち。
新一(染谷)の脳を占領できなかったミギーだけ右手に宿り、
結局は新一と共闘するハメになる。だって宿主が死んだら
自分も死んじゃうんだから^^;っていう分かり易い理由で。
母子家庭で母親に依存して育ってきた新一が、その母親に
寄生したバケモノと闘うシーンは辛い。なんでこの母子が?
と、世間を恨みたくなる話だが、ここで新一は母と訣別し、
一気に大人へと成長する(これで成長っていうのも悲しいが)
俳優陣は皆さん大掛かりなメイクや特殊撮影に挑んで熱演。
中でも異彩を放つのが深津絵里の冷徹な表情の不気味さと、
おそらく私はこのヒトのいちばんの演技を観たと思っている
東出昌大のあの演技。どうすればこんなに棒読みの演技が
できるんだと(ゴメンね)いつも思っていたので、あ~満足^^;
コミックと比べてどうかは知らないが、後編に期待を持った。
(しかし人間を貪る姿はグロい。日本料理をたしなみなさい!)