「伯爵夫人ラブ🖤」家族の肖像(1974) きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
伯爵夫人ラブ🖤
ふたつ、言葉が印象に残った。
ラストシーン、死の床で教授が気づくのは
"これが家族。これが一緒に生きていく形だった"ということ。
そしてもうひとつ、
"死んだって何も変わりはしない"と喝破した伯爵夫人。
(若者コンラッドのピストル自殺を受けて)。
このふたつの言葉は、まぎれもなくあのクサヴィエ・ドラン「たかが世界の終わり」の予言だ。
舞台のそでに誰が退場しようとも、家族という怪物はびくともしないという強烈さ。
絶望と笑いがきしみ音を立てながら同居する世界。
かつての巨匠ヴィスコンティと新星ドランがこうして地下茎で繋がっているのを知るのは、非常に面白い。
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KENZO一級建築士事務所さんのコメント
2022年11月22日
きりんさんへ
なるほど、あの世への“餞別”ですか。
何かを得るためには何かを犠牲にしなければならないから、教授の人生、この世ではプラスマイナスゼロ。
そう言った意味では、確かに
あの世への“餞別”でしょうか。
また、きりんさんの視点を楽しみにしております。
きりんさんのコメント
2019年2月11日
金髪の若者コンラッド(ヘルムート・バーガー)は「サン・ローラン」でギャスパー・ウリエルの晩年のイブ・サン・ローランを演じていたんですね、ホントにつながっていたこの2つの映画。
びっくり!