劇場公開日 2014年9月27日

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「 仮に、映画のようなやり直せる能力がある場合、人は本当に幸せに生き...」アバウト・タイム 愛おしい時間について 疲れたおじさんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 仮に、映画のようなやり直せる能力がある場合、人は本当に幸せに生き...

2024年3月17日
PCから投稿

 仮に、映画のようなやり直せる能力がある場合、人は本当に幸せに生きていけるのだろうかとの疑問を持つ。

 劇中でも悲劇的シーンが盛り込まれているが、「深刻」や「緊迫」を一切感じることができない。なぜならタイムトラベルというチートがあり、やり直しが出来るから。

 人はやり直しができないからこそ、ストレスを感じながらでもその瞬間を「真剣」に生きることができる。「真剣」が必要な毎日だからこそ人生が輝き、精一杯生きるからこそ人間性も磨かれるのだと思う。

 また、未来には希望と不安が同居するため先に進むには勇気がいる。強制的に時が進むので人は仕方なく先に進む事ができるのだろうが、『安易』に過去に戻れるのなら、先に進むのを止めて最も居心地のよい過去をループしてしまうようになってしまわないだろうか。

 この映画の最大の失敗は、『安易』なタイムトラベルを可能にした事だろう。代償を要求するようなタイムトラベルの設定であったなら、評価は変わるかもしれない。

疲れたおじさん