「本質は今も変わっていないのかも?」それでも夜は明ける parsifal3745さんの映画レビュー(感想・評価)
本質は今も変わっていないのかも?
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舞台は、1850年頃か。アメリカ南北戦争の前、奴隷制度がまだあり、奴隷商人らの悪だくみによって、自由黒人のソロモンが南部に奴隷として売り飛ばされるという実話。自由黒人という立場があったのは自分も初耳。
黒人が家畜以下の扱いを受けたと知っていたから、想定内ではあったが、映画で見ても、白人たちは人間じゃないって気持ちにさせられた。主人には、絶対服従で口答えは許さず、黒人は文字をかけたり、学があったりすると殴られる。(日本人流に考えればだが、もう少し彼らの意思を尊重した方が、よく働くと思えるのだが)親子は、離れ離れに売られ、自由黒人であると主張しても誰も力になってくれない。初期のアメリカが豊かになったのは、こういった黒人奴隷が賃金なしで安い労働力で働いたからではないかって思う位。白人の主人が黒人に言いがかりをつけるシーンを見ていると、自分たちが悪いのを全部黒人の所為にして、殴ったり、ムチを打ったりするところを見ていて、ふと、今も変わっていないのではって思った。自分たちで争いやら紛争、戦争の原因を作っておいて、相手にイチャモンをつけて、相手をとことんやっつける。それがアメリカの伝統なのか?っていう気持ちになった。
1850年頃は、日本でいえば幕末末期、ペリー来航の頃。身分制度は残っていたにせよ、奴隷はいなかったはずなので、もう少し日本の方がましだったのではと思う。
過酷な状況、未来に希望が持てない状況でも、決して希望を捨てずに、「それでも夜は明ける」て信じたい。
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