「何かが足りない。」超高速!参勤交代 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
何かが足りない。
普通に歩けば10日かかる道のりを5日で走破しなければならない。お金も底をついている。さあ、どうする?
というお話なのだが、意表をつくようなことは何もなく、近道をして、刀は重いから竹みつにする、くらいのことである。
さらには、ワル老中の手下の隠密が邪魔をする。
なんともまあ、志の低い時代劇であった。
城戸賞受賞作はたまに映画化される。本作は相当高い評価を得られたようだが、そのときの純粋なおもしろさと、映画が完成して上映されるときとでは、何かが変わってしまったのであろう。
確かに、殿様以下家臣たちのキャラクターはたっていて、秋山(上地雄輔)が斬られたときは泣きそうになるくらいに、彼らを応援していた。
でも、これって初めに期待していたのとは違うよね、ということなのだ。
本木克英監督の映画には、こういうことが多い。「鴨川ホルモー」もそう、「すべては君に逢えたから」もそう。いつも何かが足りない。おもしろくないことはないのだが、ちょっと首をかしげる。
やっぱり少し残念な映画であった。
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