ダラス・バイヤーズクラブのレビュー・感想・評価
全129件中、81~100件目を表示
「生き方は自分で選ぶ」大切さ。
「飲む薬は自分で決める」という異色?のテーマ。自分の生き方は自分で決めること、自分という人間を知ることを学んでいくHIV末期患者が主役。医者の指示で飲んだ薬が副作用を起こす事を知り、自ら仕入れた薬を密輸し売り始める。 同じくHIV末期患者をパートナーに会社を設立。会費月400ドル払えば飲む薬は自分で選べるシステムの「ダラス・バイヤーズ・クラブ」という会費制クラブとする。会員は増えていくが、違法の医薬を使うためにFDAが邪魔をしてきて……という展開。
ガリ痩せの末期患者、凄くM・マコノヒーに似てるなと思ったら本人!この役を演じるために超絶ダイエットしたくさい。すげー役者魂。明るいシーンはあまりないけど退屈さを感じさせない。主人公ロンが自分の死と向き合って初めて他人とも向きあい、人生をどう生きるかという問題に向き合っていく姿が魅力的!
サウス
まずダラスバイヤーズクラブDBCというネーミングが素晴らしい。ペーパーボーイ真夏の引力でもそうだったのだけれど、マシューマコノヒーとディープサウスは何故かすこぶる相性が良い。ファゲットなジャレットレトも良い感じ。ただもう少しどぎつく当時のエイズ患者事情とか、南部ゲイの深いところを描いても良い気がした。意外に淡白、グロテスクになっていかず、マコノヒーの痩身の皮のたるみだけがちょっと痛くてリアル。
本物のヒーロー
期待通りの面白さだった。マシュー・マコノヒーも凄かったけど、ジャレッド・レトも凄かった。自分の求めるヒーロー像がこの作品の中にあった。反逆児であって自分を大切にして、自分のためにやってきた事がやがてみんなのためになり、嫌ってたものたちが仲間になってデカイ敵に立ち向かう。格好良すぎた。製薬会社に賄賂を貰ってクソみたいな薬を市場に広げる国を相手に1人の好き勝手生きて来たテキサスカウボーイがケンカを売るなんて最高過ぎる。そんな奴がHIV感染と知り、むやみにSEXせずオナニーする姿もグッと来た。「自分を大切にしないところがゆるせねぇ」とかルールを持ってるところも格好良かった。
とにかく素晴らしかった。
中盤のジャレッドレトの眼差し
中盤に、スーパーマーケットで、ジャレッドレトが見せた、喜びや驚きや悲しみなど感情入り混じった眼差しがありました。
私はこの場面が印象的で、この場面を見れただけでも、見て良かったなと思うことができました。
年をとればとるほど、人間は考え方や生き方を変えるのは難しいですが、こってとりとしたカウボーイが困難をきっかけに、仕事の本質へと迫っていく様が、段階的に表現されていて、良いドラマを観れたなと感動しました。
生きること
最近死にたいなと思うことが度々あったがその考えが馬鹿みたいだと思えた。
それくらい主人公の生きることに対して一生懸命に行動する姿や、相方のレイヨンの死にたくないという言葉が心にくる。
マシューマコノヒーやジャレッドレトの演技がすごい。釘付けになる。
アカデミー獲るに相応しい映画
ウルフオブウォールストリートでディカプリオが取れなかった理由が、この映画観てわかりました。
アメリカ社会における人種差別をテーマにした映画で、特にアメリカ南部なんてとても激しいところが舞台となっています。それは黄色人種によるものでなく、ホモセクシャルとhiv感染者に対するもの。サンフランシスコでは同性愛者による結婚を認めるなど、切ってはきれない関係が描かれています。
カウボーイなんてホモがするものだなんて
映画『真夜中のカウボーイ』でジョーボイドがカウボーイの格好でニューヨークでの繁華街でさまようシーンを思い出しました。
それだけカウボーイ=ホモセクシャルという偏見があるなかで、テキサスの地元で育った人にとっては屈辱あるものです。好きで本気でずっと育ってきた文化を侮辱されてきたのだから。本当のテキサスマンはカウボーイを愛し、ロデオを愛している。
マシューマコノヒー演じる主人公はそんな熱い漢だった。彼がAIDSになると、今までの友情は薄れ社会の端くれ扱いにされてしまう。それだけ、差別の激しい社会の中で、彼ができることは、医者から出された薬を信用せず、自分の力でAIDSを救おうと動いた努力だった。
死ねば何も残らないからこそ、最後の懺悔として死を恐れず行動したこと。
そんな彼の行動は決して間違って無かったことを証明したことはアメリカ社会に大きな影響を与えた名誉あることだと感じました。アルパチーノの『狼たちの午後』と並ぶくらい偉大なことだと思います。
先に話したアカデミーを獲るべき映画に相応しいものですね。
満点があげれなかったのは、日本のシーンが出てくるが恐らくチャイナタウンで日本人を使用してないところだけです。。
マシューマコノヒーはこの映画のために体重を26キロ減したのはすごい役者魂を、感じました。
次作の『インターステラー』が楽しみですね。
生きざま
男の生きざまを貫くところがちょっとカッコ良く見えた。
エイズになってしまった人の苦悩が、この作品でより良く分かりました。
余命を宣告されたら誰しもできる限り生きたいのだから、ああいう犯罪を犯しても、エイズに効く薬を飲みたいのは当たり前だと僕は思いました。
さすがアカデミー賞受賞したマコノヒーの演技力はものすごく、泣くシーンが印象的でした。
最後は幸せな感じで、とても良い映画でした。
マッチョ信仰の人間が成長することでの胸熱感たるや
米国中西部を体現するセックス、ドラッグ、酒にカウボーイのマッチョ信仰の主人公が罹病したエイズにより少しずつ多様性を認め、国家を相手どる挑戦をしていく。
そんなエイズになって人間性を高めていく主人公ロンに熱くなること請け合い!
身を削った演技から発せられる、漲る“生”のドラマ!
まだエイズに差別や偏見があった時代。エイズで余命を宣告された男が、独自のルートで入手した未承認の特効薬を売りさばく“ダラス・バイヤーズクラブ”を立ち上げる。
今年のアカデミー賞で3部門(主演男優・助演男優・ヘアメイク)に輝いた話題作。
まずは、その演技に身震いする。
マシュー・マコノヒーとジャレッド・レト。
エイズ患者を演じる為に、共に大幅な減量。
マコノヒーはあのマッチョな体の面影も無い。
レトのあの足の細さを見よ!(加えてレトは性同一性障害者役でもあり、映画に不思議な華を添えると共に、儚さと哀しさも感じさせる)
本当に体が病んでいるとしか思えない。何処か恐ろしく、痛々しくもある。
文字通りの身を削った演技。
演技をするとは、こうも圧倒させられる事が出来るものなのか。
主人公ロンはろくでなしだ。
死の淵に立つまで、ドラッグ、アルコール、セックス。
気性は荒く、口も悪い。
そんな突っ張って生きてきたロンも、さすがに神に祈り、嗚咽する。
行き着く先は、死。
しかし彼は、生きるのを諦めない。
確かに未承認の薬を密輸・売りさばくのは違法。
が、病院が承認している薬は完璧な特効薬ではない。
薬は自分で選ぶ。
法が立ちはだかっても、強かに立ち向かう。
生きるのに、誰にも邪魔はさせない。
俺は自由気ままな生粋のカウボーイ。
エイズに感染した男の死を描いたドラマではない。
死の影につきまとわれながらも、漲るほどの生命力に執着した“生”のドラマ!
観て良かった^^
情報は大事だなぁ。
特に命に関わる情報は・・。
子宮頸がんワクチンの問題も同根なんだろうな。
口に入れる物は、権威やら、偉そうな人の言う事を信じてはいけないかも^^
マシュー・マコノヒーは、旬^^
役者冥利♪
何とも男らしい映画である。いや、決して cool と云う意味ではなく、飽くまで情けない男の物語。それでも、軸がブレてないからこそ、男らしさを感じるのだ◎
ちっとも未来なんか気にせず、ひたすら自らの欲望だけを突き進む Matthew McConaughey 演じる Ron。ブレる事の ない軸は、自らに襲い掛かる HIV をも味方に(?)してしまうっっ!!
Ron の性格なら、この様に映画化されるのは大層 喜ぶで あろう(笑)
(※本作は実話で ごいす〇)
Matthew McConaughey にしても Christian Bale にしても Cate Blanchett にしても、2014年は役者達に脂が たっぷりノッている♪♪
そんな中『JUNO』と同じく、今回も物語の重要点を担った Jennifer Garner に心より拍手っっ♪♪
30 seconds to mars
この映画を語るには、まずはアカデミー賞を同時受賞したマシュー・マコノヒーとジャレッド・レトの演技と役作りに尽きる。
実話を元にしているので、最高に胸のすくハッピーエンドとはいかないけど、心に残る作品だったなー。
生々しく痛々しく切ない良作。
痛快なカウンターパンチ
よかった、面白かった。
ただのスケベ親父の没落人生かと思ったが、あんな中年オヤジの根性は怖い。
反逆心が一転正義になっちゃってる面白味。
いかにもアメリカ的な発想は、文化とか国民性としてみても面白い。
絶対観るべき映画ではないけど、こういう映画もあっていいよね、
抑制の利いた良作。
オスカーを獲得した2人の演技は想像以上だった。特にマシューについては演じているということさえ感じさせないリアリティがあったように思う。
作中のロンはアメリカ南部の白人ということでイメージ通りの保守的な思想をまとってはいるが、生活そのものは破綻する手前でいわゆる飲む打つ買うプラス薬もガンガンやっている。そんな彼がいざエイズという難病に直面し、死への恐怖から現実逃避を重ねさらに絶望の淵までいってから、生きながらえることを渇望するまでが序盤ということになる。つらいシーンが続くが、正直なところ同情するまでいかないのは明らかに自業自得でもあるからだ。
この作品では冒頭とラストという重要なシーンだけでなく、何度もロデオ会場のシーンが描かれる。印象的だったのは暴れ牛の目に寄せたカットとクラウンの描写。この作品における暴れ牛の比喩は主人公にとっての人生や現実であろうし、エイズ患者にとってのアメリカ(当時の)であろうし、同性愛者やトランスジェンダーにとっての偏見であろう。そして観客にとっては各々がそれぞれの思いを投影させる対象になる。
さらにロデオにおけるクラウンの存在は和ませるだけにとどまらず、時に振り落とされたライダー達を身を挺して守ったりもする非常に重要なものだ。だからロンがクラウンを見つめる時も彼の心の中で何を見出しているのかは一義ではない。彼が誰もいないロデオ会場でクラウンの幻想を観るシーンは秀逸だったと思う。
中盤から終盤にかけてロンという人物を観客にも寄り添えるように演じきったマシューは凄い俳優になったものだ。保守からリベラルへ、破滅から再生へなどという言及では語りきれない感情の揺れを見事に演じきった。作中でも見かけの増減をしている風だったし、その辺りは一体どうやったのかも気になるところ。ちなみに彼が行きつけのバーでレイヨンと話しているときに「ンーフン」と返事したときの節回しが「WOWS」でのアレにかなり似てたように聞こえてウケた。
日本が絡むシーンは非常に残念すぎるクオリティだったが(AZTの偏った描写も含め)、それを差し引いても素晴らしい作品だった。
ロクデナシ野郎が国を動かす
予備知識を殆ど排除して観に行ったのですが、まさか、こんな物語展開だったとは……。いやはや全く想像してない方面にストーリーが転がって行ったので、ちょいと驚いちゃいました。
あの、何でしょうね。や、すいませんね。俺、本当に何の捻りも無い物語だと思ってて、ゲイカップルがHIV発症して自分の人生を呪いながら痩せ細って壮絶な最期を迎える、的な映画だとずっと思ってて。全然違いましたね。トンデモ無かったです。
エイズになって哀しいな、死んじゃうな、には全然ならなくて。やられっぱなしじゃ終わらねえ!ていうね。
主人公マシュー・マコノヒー扮する電気技師のロン。自分がエイズだと知り、搬送された病院先の医者の心ない仕打ちに苛立ち、とある薬が効果絶大だというのに本国では全然承認されない矛盾とその制度に激しい怒りを覚えて、遂に凄まじい反撃に打って出るっつー、ちょいと爽快感まで感じてしまう一発逆転?劇に物語は舵を切る訳ですよ。
もっと詳しく言うと、このロンさんがね、最初はどうしょもないロクデナシ野郎だったんです。だったんですが、皮肉なことに、本当皮肉なことにエイズになった途端に天才的な商売の才覚を発揮しちゃって、そこからいつの間にやら世評やHIV患者の意識や国の機関までをも巻き込んで、その大きなうねりを国家レベルで起こさせちゃうという、彼の孤軍奮闘を描いた熱いストーリーに発展してっちゃうんですよね。そういう物語なんです。そこにちょいと驚いた訳です。
その商売を始めるに当たっての相棒がジャレッド・レト扮するトランスジェンダーのレイヨンなんですけど、まあこのジャレッド・レトもね、彼もまた役者魂が凄かったんです。マコノヒーとレトで一体合計何十㎏痩せたんだ?てくらいにガリッガリ。でも、それをこれ見よがしに、ほらどうだ!と見せつけるのではなく、演技に意味を持たせる為だけにというか、それのみを目的として痩せたというかね。
自然に、違和感なく、リアルに、さり気なく。それがこの映画に強い説得力を与えてました。
ハッキリ言うと、お涙頂戴モノじゃないです、この映画。兎に角、格好よくて熱いのですよ。
それに、これ何と実話がベースだって言うじゃないですか。尚更、熱くさせてくれますよね。
アカデミー賞で主演と助演を獲ったのも、納得です。
ご用のある方はダラス・バイヤーズクラブへお越しくださいませ~m(_ _)m
レイヨンのビッチ振りが最高によかった。ロンはやり方は違えど、医師としての魂は誰よりも持っている熱い男だと思う。死にかけたことで、自分の命の灯火と向き合ったロンと、その生き様に惚れたレイヨン。ゲイとストレートの垣根を越え、一方は友情、もう一方は恋心を膨らませていく。その瞬間彼らは紛れもなく「今を生きている」といえる。自分もそうありたいものだ。
全129件中、81~100件目を表示