「なにかと突っ込みたくなる日本語吹き替え版」ファインディング・ドリー うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
なにかと突っ込みたくなる日本語吹き替え版
魚なのに人間の使う文字が読める
人間の会話も理解できる(だったら、貝殻を並べるより文字で伝言を残したほうが確実に生きていることを伝えられるよね、台無しだけど)
車の運転だってできちゃうスーパータコくん
いろいろと納得のいかないことが多い展開だったが、楽しい演出の一環ということで目をつぶる。
字幕スーパー版を見ていないので(公開されているのか?)誰がやっているのか知らないが「八代亜紀です」実名で彼女がアニメの登場人物になるなんて、夢の国らしくない。厳密には海洋生物研究所の館内放送さんの名前が八代亜紀で、それを歌手の八代亜紀が演じるという倒錯した設定。これなんとかならんかったのか。
ただし、劇中歌「unforgettable」はオリジナル版、八代亜紀版ともにすばらしい。(エンドロールのどん尻で八代版が流れます、観客がほとんど帰ったあとなのが残念ですが。子供は集中力が続かないよね)
ピクサー作品ではないが、同じディズニー作品「ズートピア」の日本語吹き替え版で、作中人気歌手のガゼル役をシャキーラが演じ、歌ったのと、構造的には同じで、劇中歌も含み、ドリーム・AMIが担当した。。。あれもひどかった。
同じく「ベイマックス」ではAIの「ストーリー」を日本語吹き替え版限定の主題歌に採用しておきながら、なぜか英語で歌いなおすという意味不明の暴挙に。
とにかく、日本語吹き替え版の作りこみには感心しますが、作品を「改変」してしまい、作品性を毀損するのはやめて欲しい。
見どころは、やっぱりドリーの幼少期の可愛らしさ、忘れてしまうことの寂しさや恐怖を見事に表現したストーリーのすばらしさ、いきいきと活躍してくれる愛すべきキャラクターたちの個性。これに尽きるでしょう。
今回私が足を運んだ映画館では、4割の動員で、子供連れの親子も多かったけど、小さい子供ほど退屈して、じっとしていなかった。
子供と見に行くには、ちょっと難しいかもしれません。