嗤う分身のレビュー・感想・評価
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かなりやみつきに!!
ジェシー・アイゼンバーグとミア・ワシコウスカ共演でドストエフスキーの「二重人格」を映像化した本作。 文学好きからも映画好きからも愛されるこんな作品を 世にはびこるサブカルケイジョシが放って置くわけないのに、 なんで都内では渋谷シネマライズしかやらないのなんで! って思ってたんですけど、 ふたを開けてみたらびっくり。 まあ(いい意味で)一般受けしない作品ですね。 もっとエンターテイメント性があると思っていたんですけど、 抜かりのない映像美で丁寧に仕上げてあり、かなりアーティスティックな作品です。 アイゼンバークは「ソーシャル・ネットワーク」ばりのたんたんとした早口で、 世界観と見事にマッチしており、かなりいい配役だったかと。 あと、目元の堀が深いから、自然光を一切取り入れない照明とあいまって、不気味さが増しますやね。 あと音楽がよかった! 昭和歌謡曲が使用されていると知って、 日本人が聞いたら世界観を壊すんじゃないかと不安だったけれど、 相性抜群で笑ってしまいました。 ワシコウスカが「私のために音楽をかけて」と ジュークボックスのコインをはじいた途端、 坂本九の「上を向いて歩こう」が流れる! 全然よくわかんないけど最高にかっこいいじゃないの。 こんな感じで終始センスに溢れています。 本編を見る前に原作「二重人格」を読んだのですが、 これとは全くの別物。オマージュレベルという感じでしょうか。 そもそもドストエフスキーの主人公(というか筆者?)はぶっとんでますからね。 そういった意味では忠実に映像化は不可能かと。 新鮮味があるので 原作読んだ人も読んでない人も楽しめます! キャッチコピーにもある通り、 これはかなりやみつきになりますよ。 一風変わった世界観に浸りたい人にはオススメ! 英字新聞を模したパンプレットがかなり可愛いので購入しました。(茶封筒付き!)
映像センス
リンチ、カウリスマキ、ロイ・アンダーソンなどを思わせる映像のこだわり。ギリアムやゴダールのアルファヴィルも。独特の画作りとカメラワークは見もの。話はよくあるドッペルゲンガーで、未来世紀ブラジルなども思わせるが、オリジナリティがあり新しいものを作り上げてる。一見の価値はある。
腹を据えて見るしかない
ジェシー・アイゼンバーグが目当てでドストエフスキーらしいくらいの先入観で鑑賞。
独特な世界観と台詞に頼らない内面描写を中心にした抽象的なムードが続く中で、正直これは辛いと思いました。
ですが描写が「どこでもない場所」を題材にしているという風に考えるとストーリーを追えました。
見た目が同じ分身をジェシーが演技だけで演じ分けているのでナイーブな演技もアグレッシブな演技も両方が見れる形です。
映画館でなければ最後まで見れた自信が無いですが、パンフレットを買ってしまいました。
途中、日本人としては気にならざるを得ないBGMが係るのですが、意識的になかったものと感じる必要がありますね。
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