「新たなるシビれる才能!」嗤う分身 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
新たなるシビれる才能!
とにかく溢れ返る「センス」に圧倒される一本。
トーンを落としながら、色彩と光で魅せる時代レスな画面と、そこから紡がれる作品世界。
そして何よりも…
「ブルーシャトー」や「上を向いて歩こう」などの昭和歌謡を、堂々と劇中で流す音楽選びの妙ったら!
(EDにはハングルのフォークをぶち込んでくるし!)
古典にネタを取った、よくあるドッペルゲンガーものが、溢れる類作と一線を画すのは。
兎にも角にもこうした監督の「センス」に圧倒されるという点だと思う。
(「ドライブ」の初見の時のような衝撃、と言ったら分かりやすいか)
加えて。
一人一役ふたパターンを完璧に演じ切った、みんな大好きジェシー・アイゼンバーグのポテンシャルの高さ。
そして見事にチョイ暗ヒロインにはまったミア嬢。
少ない登場人物ながら、いや故にそうした俳優陣の実力が光るのも嬉しい。
中毒性の高い、クセになる作品。
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