祝宴!シェフのレビュー・感想・評価
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娘と、今は亡き父との関係性も素敵な一本
<映画のことば>
愛が甘ければ、ニガウリも甘い
結局のところ、少女時代のシャオワンは、蠅師とも呼ばれ、料理人としては偉大「過ぎる」父に畏怖し、それで料理人への途を選ばなかったのではないでしょうか。
別に、モデルという職業に特別の関心があったわけではなく、「料理人ではない何か」として選びとった途に見えて仕方がありません。
評論子には。
そう考えてみると、父・蠅師の師匠だった虎鼻師の料理を慕う老夫婦のために古早料理を作るということに端を発してはいるものの、彼女が自然と宴席料理大会に取り組むことに
なったことも、そう不自然な流れではなかったのだろうと思います。
評論子は。
そこに、愛娘と、今は亡き父親との素敵な関係性がありありと見てとれるようで、全体としてコメディタッチで描かれている本作の中でも、キラリと光るほと、意味深いかったように思います。
本作は、別作品『1秒先の彼女』『熱帯魚』『LOVE GOGO』が素晴らしかったチェン・ユーシェン監督の手になる作品ということで鑑賞することとしたものでした。
その期待に少しも違(たが)わない、これも堂々の佳作だったと思います。
評論子は。
<映画のことば>
夢は見るもの。
カネは返すもの。
サプライズ!
(追記)
大会では、蠅師の元弟子で、シャオワンの対戦相手になったツァイの側に「料理ドクター」(まずい料理を救い、おいしくするドクター)を名乗る怪しげな料理人・ルーハイが、与(くみ)したのは、その師匠・鬼頭師の弟子としての立場からということではあるのですけれども。
しかし、シャオワンの料理人としての手腕を信じていたからこそ、ルーハイはいわば「敵側」につくとを承諾し、そうすることで、反対に彼女の料理人としての能力を触発するという意図があったのではないかとも思いました。
シャオワンの窮地に、「意義」を贈ったのは、武田信玄公ではありませんが「敵方に塩を贈る」意味もあったのではないでしょうか。
いささか「深読み」が過ぎることは重々承知の上ではあるのですけれども。(現に、クラゲは傷んでいたようでもありますけれども)
評論子としては、そう解釈したいところです。
(追記)
シャオワンの父・名料理人の蠅師が彼女に託した秘密のレシピノートを、不運にも焼かれてしまったのも「いったんはノートを渡したものの、宴席大会に臨んでは、自分の呪縛に囚われるべきではない。娘よ、自らの大道を歩めよ。」という、蠅師の娘・シャオワンに対するメッセージだったと言ったら、それは、評論子の独断・妄想というものでしょうか。
ノートを焼いた浮浪者は、往時には蠅師とともに名を台湾に轟(とどろ)かせていた道化師であってみれば(同じく料理人だったのであれば、当然、ノートの中身に見当はつ
いていたはずですから)。
旧友の娘であるシャオワンの料理人としての才能を信じればこその、実は亡き父・蠅師からの心を込めたメッセージだったのではないでしょうか。
(ここへ来て、あれはストーリーに脇筋を与えるための脚本上の都合だっただけ、という無粋なつっこみは、この際、無用にお願いします。)
そして、借金をこしらえた恋人に逃亡されてしまい、自らも逃亡しなければならない窮地に陥っていたシャオワンでしたけれども。
ここに来て、新たな恋の誕生を窺わせるような本作の結末から推して、そうは荒唐無稽な推測ではないと、評論子は思います。
(ルーハイの方でも、シャオワンに無関心ではないことを示唆するシーンが、あったようにも思います。)
まさに、禍福はあざなえる縄のごときものなのかも知れません。
(追記)
作中に、蠅師の師匠・虎鼻師の弟子時代が、思いきりのセピア色で描かれます。
(シャオワンの父・蝿師の師匠である虎鼻師がまだ「鼻たれ師」だった頃?)
料理の伝統は、こうして受け継がれていくものなのかも知れません。
(追記)
恥ずかしながら、台湾料理も中華料理の一系譜…くらいにしか評論子は考えていませんでしたけれども。
本作の鑑賞をきっかけとして調べてみると、ベースは中華料理といえども、独自の文化性を築いているようです。
今は愛鳳食堂という、屋台に毛の生えた程度の小さな食堂を切り盛りしている母親パフィーに「何か食べたいものは」と聞かれて、迷うことなく「魯肉飯(ルーローハン)」と答えたシャオワン。
ご存じのとおり、甘辛く煮込んだ豚肉をご飯にかけて食べる料理なのですけれども。
どうやら、台湾人のソウルフードとも呼ばれているようです。
いつかは台湾を訪れて、屋台料理(台湾料理)を楽しんでみたいものです。
そんな感慨もあった一本になりました。
評論子には。
(追記)
自炊をしている評論子の料理の味がイマイチなのも、その食材の怨念を充分には解消してあげていないからだと分かりました。
これも、鬼頭師のご教示の賜物です。
今日からは、不慮に命を失うことになった食材の怨念を解消すべく、その怨念を包丁に感じながら、より丁寧な調理を心がける所存であります。
いゃあ…。
映画鑑賞って、ホント勉強になりますね。
改めて実感しました。
夏于喬は借金の保証人となりヤクザ2人に追われる身になった。 逃げるように実家に戻った夏于喬だが、 母親、林美秀も借金で夜逃げしていた。
動画配信で映画「祝宴!シェフ」を見た。
劇場公開日:2014年11月1日
2013年製作/145分/G/台湾
原題:總舖師:移動大厨 Zone Pro Site: The Moveable Feast
配給:クロックワークス
夏于喬
楊祐寧
林美秀
言語は普通語だが、
台湾語も多く使われている。
年配の登場人物のセリフは概ね台湾語。
普通語の割合は70%か60%くらい。
夏于喬の父は伝説の料理人。
夏于喬は借金の保証人となりヤクザ2人に追われる身になった。
逃げるように実家に戻った夏于喬だが、
母親、林美秀も借金で夜逃げしていた。
料理コンテストで優勝すれば借金の一部が返せると母と台北に向かった夏于喬。
奇跡的に決勝に残った夏于喬のチームだが勝敗の行方は?
映画を見て米粉とか食べたくなった。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
料理(グルメ)に関する見方がとても変わる映画でした!
私もグルメレポーターとして目の前の料理(グルメ)だけ見るのではだめだなと、飲食に携わるみとしては感じました。
『良い料理人は幸せを分配する魔女のようなものだ』
これは、私が研修時代に先輩に教えてもらった、イタリア生まれのファッションデザイナー、エルザ・スキャパレッリの格言ですが、料理は本当に奥が深い。
シャオワンとお母さんがカワイイ
ストーリー自体は結構微妙😅
登場人物のキャラクターで持っている感じ。
シャオワンが芸能人を諦めて戻ってきた事ももう少し活かせてもいいと思う。
料理ドクターの設定活かされてないし、恋愛要素要らなくない?中途半端すぎるし。
お母さんめちゃくちゃ明るくていいよね。この映画で助演女優賞取ったみたいね。
やっぱ付け焼き刃で大会に出て決勝まで行くだけでもどうなのか?と思っちゃうし、
シャオワンが考えた料理とかもないわけだし、全部人の力で勝負したわけだから
あそこまで戦えるのもおかしな話だよね。
設定が中途半端すぎ。
だけど、シャオワンの可愛さとお母さんの明るさ、その他召喚獣やチンピラの
キャラクターはとてもいい。
テレビシリーズでやった方が良かったかもしれないね。
もう、漫画。
面白かったんだけど、長い…。
少し中だるみ感があって残念。はじめはテンポいいんだけどね〜。
あと、全く料理オンチな人達が料理修業でコンテストに勝つと思いきや、ちょっとラブ交えたり、料理もそれなりにもともと出来る人達だったり、なんかキャラ全員がちょっと中途半端な設定なんです。
お母さんは藤山直美そっくり、あとは3人の学生オタクメンパーがいい味だしてました。トリオは万国共通なんだな、と。
面白くて、ほんのちょっとだけホロリ。
台湾映画は、初めてかな?超単純化すれば、超一流料理人の父を持った娘が、全国宴席料理大会に出場して優勝を目指すという物語。詳しいSynopsysは、どこか他で探してみてください。
そのタイトルの通り、料理がたくさん出てくる作品です。今回は、お昼を挟んで見たんですが、ある意味拷問ですね(笑)。
台湾では、日本の文化の影響を受けていると聞いていますが、召喚獣とかのオタクの描写は、台湾でもオタクを示しているのだと想いますが、やっぱり日本のオタクの影響もあるんですかね?「いかにも」と言う感じでした。
また、日本とは全く違っている所が、料理人のXX師と言う称号。通称とか、アダ名とかに相当するのかもしれませんが、あまり日本では無い呼び方ですね。強いて言えば、料理の鉄人(和の鉄人、中華の鉄人、洋の鉄人)くらい?
また、料理そのものも、今回は宴席料理と言う事ですので、普段ふつうの中華料理店に行ってもあまり見ないような見事な料理ばかり。滋養強壮に効きそうなものでもあります。
突っ込みどころはたくさんあるんですが、コメディということですので、あまり突っ込まない事にします。敢えて一つだけあげるとすると、素人が簡単に全国宴席料理大会にでて、良いところまで行ってしまうというのは・・・。まぁ、そうじゃないと、物語が進まないですけどね。
大会の結末が好きです。この手の話の場合、得てして・・・ですが、そうじゃない所が良いですね。(ネタバレになるので、“・・・”の所は記しません。あしからず)
いやぁ、面白いですね。コメディそして、少しのジーンとするお話です。
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