アデル、ブルーは熱い色のレビュー・感想・評価
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青いキス
青(あお、靑、蒼、碧)は基本色名のひとつで、晴れた空の色や海の色、瑠璃のような色の総称である。青は英語のblue、外来語のブルーに相当する。寒色のひとつ。また、光の三原色のひとつも青と呼ばれる。青色(セイショク、あおいろ)は同義語。
Wikipediaより引用
(引用元URL載せれませんでした ごめんなさい)
ただ、この映画の青はただの寒色ではない。
情熱だったり、悲壮だったり、優しさだったり、場面によって全く印象の変わる色だったのが本作の青という色でした。
ブルーがテーマということもあって、様々なところに青色が使われていました。
繰り返しになりますが、これが全く違う印象を与えているんです。
アデルやエマの服はいつも青で、流石にもうやりすぎだろって思ってしまうほど。
はじめは少なかった青色が、青髪のエマと出会い、別れ、アデルのまわりに溢れていったのかな。
(一つだけ、幼稚園の壁とか布団とかが、全部青ってどうなの?とは思いました。)
キスも印象的でした。
日本人からするとびっくりしますが、あんなに社交辞令的にキスするもんなんですね。
今まで観てきた中で1番キスしてる映画かもしれないです。
そして、とにかく生々しかった。
2人の愛し合う姿はもちろん、彼女たちの息づかいが聞こえてきそうなリアルな映像。
これこそ「体当たりの演技」というべき迫真の演技も素晴らしかったです。
長く淡々と話が進み、特に大きな事件があるというわけでもないですが、引き込まれました。
先日観た『聖なる鹿殺し』のスパゲティよりは美味しそうな本作の〈パスタ皿でミミズが乱交パーティー〉しているパスタ。
それにしても何回食べんねん!
細かい工夫がよくなされた切なくも美しい純愛映画です。
追記:過激すぎる性描写が当時話題になっていたらしく、確かに濡れ場はあったのですが、言うほどじゃないなと思っていたら…
自分が観たものはだいぶカットされてるみたいでした。
このベッドシーン観ていたらもっと評価も変わったかも。
モザイクは100歩譲っても、7分近いシーンのカットってなぁ…
体当たりで頑張って撮影されたのだろうから、それをカットするのはキャスト・スタッフ・作品への冒涜ですよね。
なかなか難しいかもしれないですけど、そういうところを含めて一つの作品だと思うので、日本版の対応にはちょっとがっかりでした。
長いこと恋してないな・・(涙)
誰かそばにいてほしいって思います。 2人共裸がすごい綺麗なのにベッドシーンもイヤらしい感じがせず、もちろん多少はしましたが(笑)、ボキャブラリー不足なのでどう書けばいいかわからないんですが、「愛を確かめ合ってる」というかそういう感じがしました。 全然上手いことを書けないな(笑)
情熱的な青。
青髪の女性と主人公との恋愛を描いた同性愛のお話。
といっても同性愛を特別視するとかでなくて、ある二人が純粋に真剣に恋愛するさまをリアルに見させてもらっている感じ。
主人公の女優さんの「どことなく自信なさげで、内に秘めてるものが多そう」な顔が印象的。からの情熱的なベッドシーン。生々しくてちょっと笑ってしまいました。
主人公のアンサーとしての青がカッコ良かったです。
いいあらわすことの徒労感
レビューするのが陳腐に思える。解釈するより感じる映画。これまで持っていた映画の定義をくつがえす体験でした。
はじめから終わりまで近いカメラがアデルの表情を追う。が、演技の気配がない。いつしか自分も映画を見ていることを忘れアデルを追う。映画から映画の気配が消えている。
兎っ歯、半開きの口唇、伸びやかな肢体、無造作なひっつめ髪、幼さをのこしたほほ、鮮やかなふたえ。笑ったとき口端による小皺、ノーメイク。あらがいようのない魅力のアデル。
無意識。素としか思えない。
手の甲でミートソースを無造作に拭う。ケパブを食べながら話し指をなめる。トマと別れて泣き崩れる。怖じ怖じしながら初めてゲイバーへ入る。デモに参加して絶叫する。愛しそうにエマを見る。エマと激しく求め合う。エマと痴話げんかして号泣する。今にも泣き出しそうにしながら園児と踊る。悪夢を見る。焦がれて泣く。また泣く。
一つ一つあげるのも、もどかしいが、すべてドキュメント、色づけなし、地のアデル。
カメラと役者、監督と役者、その間にどんな魔法があるのかわからない。
アデルとエマの色恋の顛末が、なんのフィルターも置かずに、繰り広げられる。
いったい、どんな撮影/指導をしているのだろう。クスクス粒のHafsia Herziも素にしか見えなかった。
恋する。食べる。しゃべる。おどる。セックスをする。キスをする。泣く。衝動的。奔放。無我で欲求をつくすアデルがまぶしい。絡みも必然的。映画で必然性のあるセックスシーンを見たのははじめて。かつ少しもエロくない。
演出も演技も脚本も、あらゆる映画的手法が見えないのに、近接カメラだけで、しっかりとアデルの恋と成長が描かれている。五点満点超過。息もできないほど素晴らしかった。
火のような情熱
あんまり面白くはなかったです。
衣装や演技が魅力的でした。
同性愛をからかわれるシーンや2人のこれまでの生活の経済的格差を感じさせるシーンは、リアル過ぎて胸が締め付けられました。
娘たちよ、一途に苦しめ、泣け、悩め。
僕自身が男兄弟で育ったせいで、わからない女達の生態が僕には更にわからないのだ。
離れて暮らしている我が娘、(愛娘と思っているのだが)とんと連絡をよこさなくて。
アデルとエマと・・
なるほど、いま彼女たちは10代から20代に向けてこのような日々を送っているのだな。
男親である僕に関心を示さない彼女たちは、いま
卵を割って命がけで外界に出ようとする雛鳥、はたまた
土から這い出で、サナギを脱ぎ捨てる夜の間の幼虫の苦しみ、
そして一か八か親元を離れて、新しい人生を見つける冒険の途上。
了解だ、
娘たちよ、好きに生きなさい。
・・そう思った鑑賞後感です。
どんな土壌(家庭)で生まれて育ったかはひとつのバックグラウンドではあるけれど、そこから脱出して飛んで行く先を見つけるのは新しい命たちの仕事ですから。
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火花を散らすエマとアデルは好演でしたねー
エンドロールではキャリア上格上のエマ=レア・セドウが名前は先に書かれていて、それは素晴らしい演技力だけれど、後半はアデルが追い上げてレア・セドウを食い、見事にプリマドンナを演じる、そんなアデルが見事でした。
演技ではないように179分演じるって、地味で目立たないけれど凄いことですよ、
文学の授業、哲学の授業、フランスの教室を覗くのは面白かったな、
で、高校の廊下で歩き続ける顔のアップがとても良かった。
原題は「アデルの命」ですもんね。
人間って、輝く時、ろうそくのように我が身が燃え、火打ち石のようにぶつかり合って身を砕きながら、その時閃光を放つんですね。
何もかも違うから愛しあった
第66回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。
Netflixで2回目の鑑賞。
福山雅治の楽曲「蛍」の歌詞の、「僕たちは 何もかも 違うから 愛しあった」と云う部分が思い浮かびました。自分に無くて相手にあるもの、その逆もまたしかりで補い合う。
反対に、相手のことを深く知れば知るほど、これまで気づいていなかった自分のことが理解出来ていく。それが恋愛の面白みであり、恐ろしさなのかもしれないと思いました。
育ちの違いであったり考え方の違いであったりが、相手との比較対象として如実に、容赦無く曝け出され突きつけられてしまう。これは避けられないことなんじゃないかな、と…
素直に受け止めて、どんなことも尊重し合うことが出来たら良いですが、そんな簡単に割り切れないのが人間の心。相手を愛するが故、自分に無いものを羨んだり、嫉妬したり。
歩み寄ることが出来たら別れは訪れなかったかと云うと、それは違う気がする。どちらが悪いと云うわけでは無いですが、アデルにとっての初恋なのが重要な要素かもしれません。
未熟だったからこそ、どうすればいいのか分からなかった。どの道、ふたりは長続きしなかったかも。お互いに、将来幸せが訪れんことを願うばかりです。恋愛とは奥深いなぁ…
[余談]
濃厚なラブシーンについて。
DVDではモザイクがありましたが、ネトフリで配信されているものにはそれが無く、余計にリアルで生々しかったです。
決して本物ではないのでしょうが。
※修正(2023/10/11)
どちらにも共感
長編ものはいつも後回しにしてしまう。
パルムドールを受賞していること、
スピルバーグの絶賛コメントがこの作品のクオリティを観る前から表してはいたと思う。
そして、いよいよ腹を決めて観てみることに。
美しい表現というテーマではフランス映画独特の刹那的、背徳感ある一部始終に、どっぷり浸ってしまい、気が付けはノンケの私でさえ、レア・セドゥなら真っ逆さまに恋に落ちるだろう予感までしてしまうw
そして脚本も、アデルにもエマにも共感するように出来ており、
一番切ないのは観ている側というオチに。
せめて2人の未来に幸あらんことを願ってしまう。
最後にカフェで話し合うシーンだけ
何度も観てしまった。
熱い夏が過ぎての秋は、その反動でいつもより寂しく感じる。
この先も事あるごとに何度も観てしまうんだろうな、この作品は。
赤いマニキュア
アデルの徐々に垢抜けていく感じ
エマと触れ合うことで
雰囲気が一気に花開く 演技とは思いにくく
リアルに感じられた。
エマに向かう視線や
肌にキスしたり匂いを嗅いだり。
愛がすごかった。
二人とも美ボディ…
アデルの浮気はもう!もう!もう!
ってなったけど彼女の弱さが切ない。
仕事もなんか本当にこのままでいいの?って思うけど
最後の彼が今後、彼女を救ってくれそうな感じだったので
幸せになれよ…っと背中を見送る。
別れた後の再開の時
2人の相性の良さがわかるシーンをみていて
2人とともに私も泣いた。
〜好きなシーン〜
エマの展示会に向かう準備で
足の爪に真っ赤なマニキュアを丁寧に塗っていたシーン
あ、ちょっと期待してるのがわかる
2人の視線の食い違い…辛い…
エマのホームパーティ?では
エマがほかの女の人とイチャついてるのをみて
アデルのごまかし顔の向こうの映画が
いい仕事していた…
全体的に食と性欲の結びつきのシーンが
とても印象的でアデルの食べ姿は綺麗には見えないが
いい感じに汚くてとてもよかった。
そういえば、睡眠シーンも結構あったから
人の欲が沢山描かれていて面白い
二人の対比
この映画に登場する二人は性格や家柄、生きる目標などがかなり正反対である。芸術家を目指し、哲学的な性格でボーイッシュなエマ。食べることが好きでねぼすけ将来は安定を求め目標がないアデル。
二人は一度は愛し合うが、自立するエマとエマに依存しているアデルはやがて冷めてしまう。(これはアデルの青春が終わったことをエマの髪色で表現している。)
アデルはエマの画廊に青色のドレスを着ていくが、二人の仲は治らないままだ。アデルはこれから現実を受け入れて成長することができるのか?
半開きの口
三時間の長丁場だが二人の女優の魅力で退屈に思える場面も無く短いとさえ感じてしまうのは少し大袈裟かもしれないが素敵な世界観。
アデルとエマに魅了され人を愛するのに男も女も関係無くて誰もが経験するであろう恋愛をドキュメント要素や哲学も入り交じりアデルの成長を見守る感覚で共感が出来たり。
いつでも口をポカ〜ンと開けて心ココに在らずな表情で地に足がつかずフワフワしている感じのアデルがキュートで別れ際の口論では涙が出そうになる。
男が男を愛そうが女が女を愛そうがいわゆる普通に愛そうがエマや特にアデルには感情移入とか出来る筈。
とてもよかった
息がかかりそうなカメラワークで、生々しかった。特に主人公が食事する時に顔をぐちゃっとゆがめて美人なのに全然そんな感じを出さない。エマの髪が青い時はすごくミステリアスな感じだったのに、色を抜いたらなんだかカリスマ性が減少した。もうちょっと背が高いとかっこいいのになと思ったのだが、あの低さがいいのかもしれない。
同性愛には全く興味がないのだけど、そんな自分にも相手に対して強い思いを抱いてそれが通じない悲しさがとても伝わった。最初にレズ行為を仕掛ける女友達が翌日つれなくて、そりゃないだろうと思った。いくら空いているとは言え、飲食店でいきなり行為を始めるのは、やめて欲しいと経営側から思う。
普遍は、繊細で溢れてる
きっと、
世の中で、
どこでも見られるような、
普遍的な出来事。
人が人に惹かれ合い、
お互いの人生でかけがえのない、
存在に、
なり得たかもしれぬ・・・
物語。
私にも、
こんなにドラマティックでなくとも、
こんなに美しくなくとも、
こんなに激情に駆られなくとも、
経験がある。
だから、こんな普遍を
こんなにドラマティックに、
こんなに美しく、
こんなに激情に震わせて描くから、
素晴らしい。
個人的には、終盤の、
本当の終わりを悟るまでの、
アデルの期待と失望が、
交互に訪れる眼が、
心に刺さって、
たまらない。
ラストのブルーが、冷めていく。
んんーーー!(´TωT`)
○映像が綺麗!!邦題で追加された「ブルー」って色も所々でしっかりポイントになっていて良い。
監督が付きっきりで細か過ぎる程に指導したらしい登場人物の演技が自然そのもので驚き。浮気発覚の場面も見事に修羅場で逆に気持ちいいほど。
×アデルの自業自得。実家の環境とか友達の目とか価値観の違いとか、そんなものと戦える気概がないならやめちまいな!
ラストは別の道を行くけど、きっと誰と付き合ってもお互いへの想いは一生引き摺って歩くんだろうなと思うと芸術家の娘が可哀想。アデルにも同情の余地はなくはないけど、愛せるレベルでは到底ないので、作品全体への評価も低めに…。
性別を超えた愛
かれこれ3回くらい見ていますが全く飽きません。恋愛対象が違っただけで、私もアデルも全く同じ状況で苦しんだり、笑ったりしているんだなあと。共感できるシーンが多々あって感情移入しやすい映画でした。エマとアデルの家庭環境の違いが描かれていたり、おいしそうな料理が沢山出てきたりなど視覚的にもとても楽しめる映画だったと思います。少し長く感じたけれど、登場人物の感情の変化を繊細に描いている所はさすがパルムドールを獲っただけあるなと思いました。この映画に出会えてよかった。
ただ綺麗
セックスのシーンもひたすら綺麗。
カフェのシーン切なくて胸がいたかったです。
愛してるのにどうにもならない。
ラストも好きです。
ただ気になるのは、アデルの始終だらしなく開いてる口と食事の仕方が汚いところですね。パスタ食べ方があんな汚い女の子初めて見ました。
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