プリズナーズのレビュー・感想・評価
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超豪華キャストの残念な結果と、今回もタブーネタも行き過ぎた感が残る
「灼熱の魂」
あちらのオチは収容所の例の男の容姿から、ひょっとして、という想像はついてはいたが、双子の姉とまったくおんなじリアクションをしてしまったオレ。
映画の語らんとするところは、そこではないが、そこまでの仕打ちが果たして映画的に必要かどうか、という点では、ちょっとやりすぎ、という気もした。
というか、それほどのオチをある程度想像、という時点でオレもやばい。
さて、そのドゥニ・ビルヌーブ監督ハリウッドデビュー作。今回オープニングから本作もキリスト教的仕込みがあることを教えてくれる。しかしオレはそういう知識がないので、それとは一切切り離して鑑賞。
今回も前作同様、タブーな話だが、前作ほど凝ったものではない。
タブーありき、な感もあるため、設定も浅く、かなりアラがある。特に警察がバカ過ぎて、目も当てられない脆弱なストーリー展開。豪華キャストが逆にオチがわかりやすくもなっている。
しかし、本作もストーリーがメインではなく、タイトルが示す「プリズナーズ」、それぞれが、それぞれのことに囚われし者たち、の在り様を観る映画。
それゆえ、すべての主要人物のキャラ設定が極端。マンガ的。
ジャックマン演じるケラーは、自分しか信じない。またギレンホール演じるロキも自分しか信じない。それは変質的な神父が登場することで一層際立つ。その存在は、ケラーは信仰心が厚くとも、そういう世の中だと知っているし、ロキには捜査の手がかりの一つでしかない。
本作、ケラーの行動を賛同するか否か、のような売り文句だが、そこを議論する映画ではないと思う。結果として彼が正しい、正しくないを議論する映画でもなく、人はその己の意思に囚われて生きているのだ、ということなのだろう。
ビオラ・デイビス、テレンス・ハワードという豪華夫婦がほとんど活きていなくて残念。
一方ポール・ダノなんか、ボコボコでもポール・ダノ。メリッサ・レオなんてこのまま終わるわけないじゃん、という登場。
とは言え、緊張しっぱなしであっという間150分。
その緊張感はジャックマンのキレ演技とダノのキモさ。宗教的には意味があろう、何が出るかな、のキャリーバッグのお部屋(うー、ここが一番怖かった。。)
過去の名作スリラーには全然足元にも及ばない。
若干、韓国映画のノリに近いなあ、と思いつつ、いわゆる韓国映画のそれとは違ったラストで。
娘を探すことに取り憑かれ豹変していく様は恐ろしい
娘を見つけたい父と警官の狂気が凄まじい。面白かった点は2つある。
1つめは、ケラー(ヒュー・ジャックマン)と、ロキ(ジェイク・ギレンホール)の演技がリアルでドキュメンタリーを観ているかのようだったこと。
娘を探すことに取り憑かれ豹変していく様は恐ろしい。睡眠薬なしでは眠れず、やつれていく2人が可哀想だった。
アレックスの拷問シーンは痛々しいが、もしも自分だったらと思うと同じことをするかもしれない。
2つめは、ケラーと同じくらい娘探しに奮闘するロキ刑事がカッコいいこと。この手の捜索ものだと無能なことが多い刑事。今作はロキ刑事がテキパキ動くのでイライラすることはなかった。他の刑事ものでもこれくらい有能に動いて欲しいものだ。
ちなみに、ジェイク・ギレンホールのミステリアスな顔立ちから黒幕だと疑ってました、すみません。
娘が見つかり、ケラーの笛が鳴ったときはホッとした。重い映画だから、ハッピーエンドで終わって良かったなー。
悪は的にヒリヒリする救いようのないサスペンス
プリズンは刑務所を指しますから、プリズナーズは「囚われた者たち」
ですね。
SF映画・・・「メッセージ」「ブレレドランナー2049」
そして「デューン砂の惑星」で、SF映画に圧倒的な才能をみせつける
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。
しかし「灼熱の魂」とこの作品「プリズナーズ」では、神をも恐れぬ所業の
狂気の嵌まった人間を描き強烈な後味を残します。
SF作品では圧倒的な映像美と音楽の神秘的美しさが際立つだけに、
サスペンス要素の強い本作のエグさに別人監督のような印象を受けます。
宗教的要素ついことは、門外漢なので置いておくとして、
【狂気の犯人像】には驚きを禁じ得なかった。
犯人ホーリーを演じるメリッサ・レオ。
今年63歳で「ザ・ファイター」で2010年に
アカデミー賞助演女優賞も受けた実力派だが、あまり馴染みはない。
こと映画の面白さは娘を誘拐される父親を演じるヒュー・ジャックマン。
犯人を突き止める刑事を演じるジェイク・ギレンホール。
そしてあまりにも意外な犯人役のメリッサ・レオの3人の怪演にあるが、
トリックのような謎の男ポール・ダノの存在も実に大きい。
感謝祭の日。
ペンシルバニア州のある田舎町で、2人の幼い少女が突然姿を消す。
父親のジャックマンと刑事のギレンホールは少女たちが消えた日に、
近くに停めてあった大型のRV車に注目する。
その車を運転していた男は10歳程度の知能しかないアレックス(ポール・ダノ)
だった。
この映画が特異なのは、娘を誘拐されたと信じるジャックマンが私的捜査を
勝手に進めてアレックスを犯人と決めつけ、空き家に監禁して、熱湯を浴びせたり
残酷なリンチに走る点だ。
ヒュー・ジャックマンは娘が行方知らずになって理性を失い暴走する父親像を
全く共感出来ない男として演じてみせる。
一方で刑事のギレンホールは捜査を手順を踏んで定石通り進める男として
描かれる。
性犯罪者のリストから追って行くと、教会の地下室からミイラになった男の
骨が発見される。
実はこの誘拐事件は数十年に渡る少年・少女誘拐事件の真相に
近付く序章だったのだ。
ミイラ化していた男がアレックスの伯母を名乗るホーリー(真犯人)の夫で、
長年に渡って誘拐・拉致・監禁を愉しむ夫婦だったのだ。
ポール・ダノも誘拐された少年の一人で、誘拐犯夫婦の手伝いをさせられている
被害者なのだった
例のごとく、ポール・ダノの不審者であり精神障害者(拘禁により、
教育もまともな発育も妨げられた彼こそ最も歪められた人生をホリーによって
強いられた被害者・・・なのだが、その不審者演技がうますぎて言葉もない)
ポール・ダノ演じるアレックスの哀れさと狂気のリンチに走るジャックマン。
その彼が受ける報復はある意味で当然のように思えてしまう。
陰鬱な展開で狂気に陥る父親にグイグイ引き摺られ、
意外な犯人像と言い難い悪意の真相と結末に唖然とし、
更に追い討ちをかける悪魔のラスト。
長いけれどサスペンスの楽しみは十分に味わえる作品だった。
【”迷路。そして様々なるプリズナー達。”今作は若きドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が観る側に数々仕掛けてくるヒントに気付き、如何に真相を見極めるかを問うてくるクライム・サスペンスである。】
■ペンシルベニア州の田舎町。感謝祭の日、工務店を営むケラー(ヒュー・ジャックマン)の6歳の娘アナが、親友であるパーチ家のジョイと外出したまま姿を消す。
警察は容疑者青年であり、知性が10歳程度のアレックス(ポール・ダノ)を拘束するが、物証を得られず釈放する。
ロキ刑事(ジェイク・ギレンホール)の対応にいら立つケラーは、アレックスを無理やりに監禁して自白を強要する行動を取る。
◆感想
・今作は序盤から鑑賞側の鑑賞力を問うてくる作品である。
ー ロキ刑事が、或る泥酔した牧師の家の地下室にあった死体。牧師がロキ刑事に言った事。"告解に来た男で、子供16人を誘拐し殺し、更に殺すというので殺した。その死体の胸に会った迷路のペンダント。-
・ケラーは、娘を助けるために暴走し、アレックスを監禁し、娘の居場所を履くように拷問する。
ー パーチ家の夫妻は行き過ぎた行為と分かりつつ、彼の行為を容認する。自分達は手を出さずに・・。-
■途中で、テイラーと言う怪しい男が怪しげな行為を行うが、彼も又真犯人に誘拐された被害者であったシーン。
ー このシーンは、今作の瑕疵の一つであろう。鑑賞側を混乱させるための登場であろうが、上手く機能していない。-
・臨家のジョイが発見され(ここも突っ込み処である。)真犯人の牧師の家の地下室にあった死体の妻であるホリー(メリッサ・レオ)の家にやって来たケラーに対し、本性を表した姿。
ー ケラーは、アレックスもテイラーも誘拐していた事が分かる。-
・ケラーは娘のアナが囚われている穴に足を撃ち抜かれ、落下する・・。そして、アナが吹いていたホイッスルを発見するのである。
・その後、ホリーの家にやって来たロキ刑事は、ホリーを射殺し、アナを救出する。
<ロキ刑事は、発掘班が引き上げた時に最後まで、ホリー家の庭に残る。そして、微かに聞こえて来たホイッスルの音に気が付き、暗転する。
今作は幾つか突っ込みはあるが、若きドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の才能を感じさせるサスペンス・ミステリーである。>
犯人の動機がよく分からない
子供誘拐の動機が腑に落ちない。元々信心深かったが、息子が癌で死んでからは信仰心が薄くなり、「子供を消し去るのが神に対する戦い」という理由で誘拐を行うようになる。神への信仰から憎しみに変わったということだろうが、誘拐の動機としては浅い気がする。そのため、犯人が判明してからストーリーがあっけなく感じられて、いまいち面白味が感じられなかった。
犯人が判明するまでの方が面白く感じた。被害者の父親が怒りのあまり暴走し、アレックスを誘拐、監禁するという、犯人と同じ犯罪に手を染めている。子供が誘拐されることで、被害者家族の生活を全てぶち壊し、家族の人格まで変えてしまうのが、犯罪の罪深さを感じて悲しい。被害者の父親役を演じたヒュー・ジャックマンの熱演は迫力があり、ストーリーにリアリティを出せていたのが良かった。
刑事のロキも辛い立場だと感じた。犯人に近づけたのに、被害者の父親に「時間を無駄にした」と罵られる。彼を見ていると、刑事の仕事で成果を出すには、四六時中仕事のことを考えないといけなさそうだ。事件が解決するまで心が休まらない無い彼の心情を考えると、とても自分にはできない仕事だと感じた。
自分のとった行動や善悪の裁定を神に丸投げ
復讐心に囚われた登場人物たちの悲劇を描くのは分かるものの、迷路、蛇、笛、など、キリスト教を象徴するようなギミックが多く、非常に宗教色が強いホラーです。
✻ 以下、ネタバレビューです。未見の方は注意 ✻
容疑者を監禁して拷問しながらも神に赦しを乞う暴走主人公、息子を亡くしたからといって神を信じなくなり、その反動から他人の子供を攫っていた犯人の老夫婦など、ベクトルは違えど、どちらも神に対する信仰心がその原動力としてあるところにやはり違和感を感じます。それでいて最後は結局「信じる者は救われる」という信仰心のある者が勝つ予定調和的なラストで、日本人の宗教観からすると自分のとった行動や善悪の裁定を神に丸投げして責任や罪悪感を負わないような感覚に共感できない部分があります。
小説ならこのラストもありかと
少し近付いたかと思いきや
後退したり、一進一退でサスペンスとして
とても面白い。
女を探すために一線を超えてしまう父親は
もはやどちらが犯罪者なのか
わからなくなってくるほどである。
また一緒に誘拐された少女の親が
自分たちは手を出さないけど拷問は
かれに任せておこうよ、という態度もまた
ある意味リアルだ。
その意味での複数形タイトルなのかと
途中まで考えていた。
いかにも犯罪者っぽい見た目や
雰囲気で判断してしまいがちな
人間の思い込みの隙を見事についてくる。
長いけれどもすっかり眠気も起きず最後まで観た。
いったいこのラストの後
どうなったのか、映像では描かれないが
もし同じラストで小説で読んでいるのなら
ああ良かった、気づいてもらえたから
助かったに違いない、と思うはず。
映像と小説では受け止める感覚も違うのだなと
興味深かった。
で結局どうなったんだ?
派手さはないが、脚本、演技、正気と狂気の表現は秀逸。
予告を観るだけでも、興味津々な内容だったが、実際に見てみると、地味な印象。
ただ、細かな表情や雰囲気作りが、とても丁寧に作られていると私は感じました。
優しい父が狂気に走ってしまう描写、冷静沈着な刑事が心を乱してしまう描写、
だんだん容疑者が分からなくなり、観ている我々も、父や刑事と同じ気持ちになっていく仕掛けが
とても良く出来ている。そして、あのラスト。何とも言えない気持ちになりました。
信仰を奪う。人間性を奪うことが闘いと言っていたが、特捜部Q にも似たような話があったね。
苦しい話だった
・些細な行き違いで徒歩で帰れるような距離でも誘拐される不安が日常っていう、誘拐はアメリカでは身近な犯罪なのだと怖かった。
・結果、誘拐してたおばさんが主犯だったのか、元々誘拐してきたアレックスが誘拐してくるのをおばさんが何かしてたのか、その辺りがよくわからなかった。途中、自殺してしまった男は事件をオマージュ?みたいな遊びのような事をしていたのかなと思ったけど、わざわざ何で家に侵入して私物をとってまでリアリティの追求をしてたのかな?とか謎も多いまま終わった。犯人達、皆が迷路っていう共通点があったぽいけどあれも何だったんだろう。蛇もいまいちよくわかんなかった。
・雰囲気がとても良かった。不安感を刺激しまくりで。ただ、いざここでっ!って激しいアクションシーンの手前で、あえてとばす演出が多くやや、物足りない感じがしたけれどと、そういう編集でも眠くならず、緊張感のある2時間半で、すごいな、と思った。
・おばさんの出してるペットボトルに入った黒い液体が怖かった。どんな味だったんだろう。
・娘が見つかるも父親は行方不明といった状況で母親が娘が見つからない状態より元気になっている用に見えて、少し寂しかった。あと、父親は見つかったのだろうか。
・アレックスも何であんなに頑なに口を割らなかったんだろう、と思った。おばさんがすげぇ怖かったのか。
狂気に染まる親心
娘を心配に思う。親として当然の心がここまで判断を鈍らせ、視野を狭め、狂気に変わるのか。
正直主人公のケラーの気持ちは理解できるけど、自分を正当化し、苛立ちを警察やアレックスにぶちまけてるだけであんまり好感は持てなかった。
ストーリーはかなり作り込まれてて、一見関係無さそうな発言や出来事が後々繋がってくる。マジで関係なかったのもあったけどね。
だが、発見されたジョイがケラーに言った『あなたもそこにいた。』ってのがよくわからなかったな。でもそれを聞いてまっすぐアレックスの家に行ったけど、何かあったっけ?
最後のあの終わり方、俺はけっこう好きかな。
車のシーンがハラハラする。
長いけれど飽きない。これがまさにどんでん返しという感じ。まったくわからなかったー。
ハラハラドキドキするし観てて辛くなる。しかし女の子たちが無事で良かったし、最後もできればお父さんが助かるところまではやってほしかった…まあでも笛気づいてもらえて助かったのでしょう。
親になった今観るからこそ、気持ちはわかる。そこまでしないけど、わかる。そうだよね、それほど大事だもの。考えさせられる。
ブチ切れが止まらないヒュージャックマン。
『え、まさか!?お前が犯人かい!』と
『え、生きとんかい!』のどんでん返しでした。
最後ハッピーエンドでよかった。
ヒュージャックマンは空回りしまくりのようで
それが解決に繋がったとも思う。
あとずっと天気悪い。
久々にいい映画でした
久々にいい映画だったなと感じました。
脚本もいいですが、所々に小物や伏線に物語調の美しさを感じたように思います。
2回位見たはずなのに最後の最後までどうなるんだっけとなり、そこが良かったですね。
ヒュー・ジャックマンはやっぱり怒れる闘神のキャラがあってますね。あと、アレックスも迷路好きの少年もキャラがっ際立っていてよかったのではないでしょうか。
と、以上は客観的なお話。
感情移入してみて思ったのは、
とりあえず、お前は「善人ではないだろ?」ということである。
善人はいつも神に助けを乞う。「夫は娘を救うために26年前に誘拐された少年を熱湯地獄においやり、顔もそりゃおまんじゅうのように殴ってあげたわ。犯人だもの」という論理展開に、おいおい、やっぱ普通の人間が一番怖いじゃねえかと思いましたね。私刑が一番恐ろしい。
まあ、これも誘拐したおばあさんが全部悪いのよ論理展開も肌寒い。あの作品の中で一番マトモだったのは誰だったろうか。ナイトクローラーディテクティブだけだっじゃないか。ナイトクローラーでは「お前きらいやで」と思った執念の男が、刑事になると本当に頼もしい。子供もいない、恋人もいない、1人に「変人」デカが結果を出していく。
普通は怖くて、変人は普通。
そうしたことを実感した映画でしたね。
途中までは、もう見たくないぞと思ったけど、きっともう1回見てもいいかもなと思える映画でした。
ああ、ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督だんだね。フリーメーソンも隠れてたんですね。やっぱあの監督はすげえや。
ヒュー・ジャックマン
昔は少年院にも入ってた経緯があるが、かなり優秀な刑事ロキ(ギレンホール)。10歳児並の知能しか持たないアレックスには何かあると感じながらも次の行動に出る。一方で、釈放間際に吐いた言葉によってケラーはアレックスにこだわり続けるのだ。そしてケラーは父が遺した家にアレックスを監禁、殴る、痛めつけるといった拷問まがいの行動に・・・
子供服を買いあさる怪しい若者もいたりして捜査は混乱。そして、ロキはケラーの不審な行動に惑わされ、彼を尾行したりして・・・しかも、怪しい男は逮捕されたが取調室で自殺。
過去の性犯罪者を洗っていたときに、酔いどれ神父の家宅捜索にてミイラ化した男を発見したことがストーリーに意味を持たせてくる。
結局のところ、アナとジョイの二人がアレックスの伯母に監禁されていて、ケラーはアレックスを監禁。そして最後にはケラーがアレックスの伯母に監禁されることに・・・プリズナーズというタイトルも見事だ。それにしても子供を13人も殺したという男がアレックスの伯母の夫であったり、子供時代にアレックス自身が犯人によって誘拐された男だったり・・・怖い話だわ・・・
(ほぼ備忘録)
★3
ヒュージャックマンの演技のおかげな気がする映画
見終わってから疑問がちょいちょい残ってしまってあんまスッキリしなかった
おすすめするほどでないがひどくもない
結果あのばばぁが最強
緊迫感とリアルを感じたミステリー作品
約2時間半の長編映画をあっと驚くほどの緊迫感とリアルさでみせられた作品でした。
物語は実際に現実でも起こりうるようなリアルな話であり、娘の誘拐により平静を保てず、刻一刻と迫る死へのカウントダウンが夫婦の精神状態を極限まで追い込む。
警察の取調べに全く応じない容疑者に対して捜査をやめてしまう状況にヒュー演じる夫が不信感を募らせ、ついに監禁、拷問による尋問に手を染めてしまう。いけないことだとしてもやらなければ娘の死が近づく恐怖から拷問はエスカレートしていく。
その間にも動いていた捜査官はあらゆる可能性を模索しては空振り、なかなか事件の真相を掴めずにいたが、疑いをかけていた夫を追跡したところ思わぬ人物が事件の容疑者であることを特定する。そして事件は収束に向かう。。。
しかし、事件の真相を警察よりも先に掴み独自の行動で娘を見つけようとした夫は真の容疑者の罠にかかり地下に生き埋めにされてしまう。
失踪した夫を探す捜査官の耳元に最後に聞こえた笛の音。捜査官は事態をのみ込むとその状況に焦りを見せ動き出す。
ミステリアスな要素で話の先を読ませず、緊迫感を持たせながら最後になって全てが噛み合うようになる物語の脚本には脱帽しました。
そしてヒュージャックマン、ジェイクギレンホールの迫真の演技によりその脚本がリアルさを持って展開されていく様子に時間を忘れてのめり込んでいきました。
最後のシーンでは力のない笛で助けを求め続けていた夫に捜査官が気づいたところで終わりを迎えましたが、あえてあの後のシーンを描かなかったのは描く必要性がなかったからだと思います。あの捜査官だけは事件を通して決して諦めない人物だったからこそ、最後にあの笛に気づいた瞬間から夫の救出は見えていたため、そこは描かなかったのだと思います。
事件はすでに解決しており、本題の部分以外に時間を持たせる必要がなかったからだと思います。
しかし、この映画は自分たちの身にも起こりうるリアルなことであり、実際に遭ったとき、自分が正しい判断ができるのか、警察に全てを任せていいのか考えさせられる映画でした。
結局事件の真相を突き止めたのは夫であって、そのまま任せっきりにしていたら娘は死んでいたかもしれない。
個人的にこれまで見たことのあるミステリー映画の中では1番良かったと言っても過言ではない作品でした。
見入ってしまう
娘が誘拐された父親が罪を犯してまで娘を探す物語。
犯人へのヒントがあまりにもなさすぎた父親は、狂ったように1人の男性、アレックスに執着し、暴力により、証言を吐かせようとしていました。
けど、実際少しでも怪しい人が1人いたらその人に執着するしかないですもんね。
アレックスじゃないって言った時、あ、この子も誘拐されてるんだなって気づきました。
その前から定期的に、これ、この男の子も誘拐されてなんか変になっちゃったんじゃないか?ってよぎってました。
おばあさんのいる前だから余計なことをひとつも言わなかったんですね。
先に黒人さんの子供が見つかった時、おじさんもいた。って言ってたので、父親は感づいてすぐに叔母さんの家に行ったけど、あの模写だと、まるで父親も犯人だったみたいに見せるシーンでしたね。
自殺してしまった男性は、あの本に憧れてまるで自分が犯人かのように振る舞っていただけの、結局ただ子供の服を集めてる変態だったと言うことですか?
危なすぎますね。
アレックスは結局犯人じゃなかったけど、誘拐や極度のストレスから、犬にあんなことしてたんでしょうか。
ここまでたった1人で動いてくれる警察が世の中に本当にいるのかな?と思いました。
誘拐犯の叔母さんがやり手すぎるし、今まで何人の人をあの穴の中に閉じ込めたのだろう。
バレずに26年間もアレックスを育ててることにも、恐怖を感じますね。
ラスト、父親はホイッスルをあの地下の中で見つけたんですね。
行きて見つかって刑務所を出て、早く娘に会えるといいですね。
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