「自分のとった行動や善悪の裁定を神に丸投げ」プリズナーズ Fate number.9さんの映画レビュー(感想・評価)
自分のとった行動や善悪の裁定を神に丸投げ
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復讐心に囚われた登場人物たちの悲劇を描くのは分かるものの、迷路、蛇、笛、など、キリスト教を象徴するようなギミックが多く、非常に宗教色が強いホラーです。
✻ 以下、ネタバレビューです。未見の方は注意 ✻
容疑者を監禁して拷問しながらも神に赦しを乞う暴走主人公、息子を亡くしたからといって神を信じなくなり、その反動から他人の子供を攫っていた犯人の老夫婦など、ベクトルは違えど、どちらも神に対する信仰心がその原動力としてあるところにやはり違和感を感じます。それでいて最後は結局「信じる者は救われる」という信仰心のある者が勝つ予定調和的なラストで、日本人の宗教観からすると自分のとった行動や善悪の裁定を神に丸投げして責任や罪悪感を負わないような感覚に共感できない部分があります。
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