「【最後まで読めないサスペンス×ミステリー映画】」プリズナーズ 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)
【最後まで読めないサスペンス×ミステリー映画】
・2013公開のアメリカのクライムサスペンスミステリー映画。(長っw)
・幼い娘を誘拐された父親が警察を信じられずに独自に犯人を追う、という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
・最後まで読めないミステリー要素が素晴らしい
・追い詰められた父親のとる行動の「是非」が観客の心を常に上下させてくれる
・2時間34分、全然飽きずに観れる長編作品
・プリズナーズの意味が最後にわかる面白さ
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[物語]
・宗教的な考え方を含んだうえでの細かな部分はさておき、大きく全体を見ると非常によくできたサスペンスミステリー映画だと思います。犯人はいったい誰なのか、という謎解きミステリー要素×子供を奪われた主人公ドーヴァー(ヒュージャックマンさん)の心情と行動に主軸を置いたサスペンス要素が上手くかけ合わさった物語でした。特に、犯人が誰なのか、についての伏線の張り方や結果など、私自身が全く想像できなかったゆえに、非常に楽しませていただけました。
[演出]
・明るいシーンが一度も出さない。終始暗い雰囲気を保ち続ける。そのために映像も雰囲気もとにかく黒や灰色に徹しているなぁと感じました。物語の終わりまでしっかりそれを継続させているところなどは、観終わった後の感情のもっていかせ方も含めて計算されているように思えてきて、すごいなぁと思います。
[映像]
・終始暗いトーンを保つ映像や雨雪のシーンを多用することで、観ているこちらまで本当に暗い気持ちになり、ドーヴァーさんの心情への共感性がとても増したと思います。
[音楽]
・特に際立って感じたことはありません。
[演技・配役]
・皆さん、超安定の演技力。違和感なく物語に引き込まれる演技がさすがです。主人公ドーヴァー役のヒュー・ジャックマンさんはもちろん、ロキ刑事役のジェイク・ギレンホールさん、バーチ夫妻演じるヴィオラ・デイヴィスさん、テレンス・ハワードさん、不審な青年を演じたポール・ダノさん、デヴィッド・ダストマルチャンさんなどなど、どの配役もどの方の演技もガチっ!とはまった感じで「演じている」ということを微塵も匂わせない素敵なものでした。
[全体]
・子を持つ親でなくても、これはしっかりと共感できる作りになっている、とてもよくできた作品だと思います。約2時間半という長時間、「スリル」とは違う「ハラハラ」が終始つきまとってくる、ある意味アトラクション性の高い映画です。スペクタクル超大作のような映像のすごみはないにしても、これは「映画館でお金を払ってでも観るべき映画だったなぁ」と思いました。ありがとうございました。
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