「観客の失涙。」ぶどうのなみだ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
観客の失涙。
おかしいな、なぜだろう?と思った。
「しあわせのパン」も観たが、内容はさほど記憶に残ってない。
老夫婦に終いに出すのがポトフかよ?なんて思いはしたが、
とりあえず作品内に出てくるパンが、全て美味しそうだった。
今作も前作と同じフードスタイリストが担当しているようだが、
え、だったらなんで、あのワインと料理なの?と思ったのだ。
飲食物を題材にした映画で、それが美味しそうに描かれていない
映画を観るのは(私的に)かなり苦痛。少し前にアイドル女優が
東北の山村でひたすら手料理に励む映画を観たが、あっちの方が
数倍は面白い。それはなぜか?別段あちらの作品の構成がいいと
いうわけではない、ストーリーなどあってないようなもんだったけど
とにかく作る料理が全部美味しそうなのだ。本当に食べたくなる。
なにがいいたい映画かというと、料理がいいたい。それが明瞭。
どうして今作にはそれがまったく感じられないんだろう。
物語はあくまでファンタジー。ヨーロッパあたりでは
こんなお洒落な服を着て農夫をやってる人がいそうな気もするが、
北海道だって決して風情では負けていない。美しいんだと思う…。
いや、やはり何か風景も私的にガツンとこなかったなぁ。
だってひたすら穴と畑とワイン蔵だけだもの。あとは服飾関係か。
とにかく勿体なさが鼻につく。ナチュラルファッション雑誌に出て
きそうな色合のファンタジーは、明らかに俳優・大泉洋と染谷将太を
無駄遣いしている気がしてならない。アンモナイトだ?それで食べて
いかれるなら苦労はない(爆)少しは料理でも作ったらどうなんだ?
謎の穴掘り女登場にも落胆。ぶどうのなみだよりこっちが泣きたい。
…と、いたたまれぬ音楽隊も含めてまだまだあるのだが、
北海道・空知の大自然と豊かな農作物の恵みに感謝しようと思う。
美味しいワインは自分で探しにいくぞ!(爆)
(兄弟二人が天パなのがいいねぇ^^;似てるのはそこだけだったけど)