「コロコロ変わる空より、私は土のほうが好きだな」ぶどうのなみだ shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
コロコロ変わる空より、私は土のほうが好きだな
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映画「ぶどうのなみだ」(三島有紀子監督)から。
作品中、タイトルについてこう説明している。
「葡萄の木は、冬の間は雪ノ下で、ひっそり眠っているんだ。
でも、春になると雪解け水をいっぱい吸い上げて、
小さな枝からひと雫、水を落とす。
その雫を『ぶどうのなみだ』って呼ぶんだ。その水を見ると、
ああ、葡萄の木が目覚めたんだって思うんだよ」。
映画の予告編でも「よろこんだ涙。すべて味わいになる。
それは、しあわせになるための、ひとしずく」。
なるほど、そういう意味なのか、とメモを眺めた。
そんな作品の中、私が選んだ一言は
「コロコロ変わる空より、私は土のほうが好きだな」。
そのあとに、こんな会話が続く。
「何億年も前は、海で生きていた生き物が、今はここに眠ってる。
土って、いろいろな生き物が、生きて、死んで、生きて、
その積み重ねなんだよ」「当たり前じゃないか」「そう、当たり前」
そして「土って、いろいろな生き物がここに眠っているんだよ」
土から栄養分を吸収して育つ「ぶどう」を始めとした植物は、
多くの生き物の歴史が土に含まれているから美味しいんだ、
そう自分なりに解釈してみたが、いかがだろうか。
食べ物、飲み物を題材にした作品は、どうしても似たような構成、
同じようなまとめ方になってしまう気がする。
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