U・ボート ディレクターズカットのレビュー・感想・評価
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追悼、ウォルフガング・ペーターゼン
小学生の頃くらいにテレビでやってたのを観て、衝撃でした。今回改めて観ると潜水艦クルーたちのリアルな息づかいがビシビシと伝わってきて、本当に息苦しさを覚えました。ドイツが世界に誇る素晴らしい潜水艦映画だと思います。
悪環境の下、何も起きないストレスフルな状況を描く前半から、後半の怒涛の展開まで全編自分も乗組員になった感覚を覚えるほどの没入感。ラストは言いようのない虚しさを残して幕を閉じます。前述の通り、乗組員として映画に参加していたからこそ、戦争の無意味さ、世の不条理をより強く感じさせるものでした。
先日亡くなった、ウォルフガング・ペーターゼン監督の最高傑作ではないでしょうか。ハリウッドに渡った後の彼の作品では「ザ・シークレット・サービス」が個人的に好きでした。他の作品群も鑑賞してますが、やはりこのUボートは別格です。長時間ではありますが、観て損は無いと思います。
戦術で無数の勝利をあげても戦略で勝てなかったドイツの悲劇
異常な緊迫感
こんな時にこそ人間の本性が判る
笑える。気楽に。そんな「おバカ映画の1日」にするつもりがですよ。いつの間にか気づいたら、Uボート。U-ボート????ガチもガチの戦争映画ですやん。1944→ロシアンスナイパーから立ち直ったのに。レッドスパロー→ゼログラビティ→Uボート ディレクターズカット ですよ。気づいたら。
こんな時にこそ人間の本性が判るんですね。クソミリオタやん、やっぱり俺。何でなんだろ。ここんとこ、やたら戦争映画ばっか見たくなる心理状態。ストレスですかね。もう早く劇場行きたいです。マジで。
と言う事で、この名画の感想文も今更なので。12月23日、クリスマスイブを前に、ジブラルタル海底から帰還し、フランスの母港へ向かう艦内での、艦長(ユルゲン・プロホノフ)の言葉の中に出て来た「ルカの福音書」の意味に関する解釈だけ。
U-96は海上で遭遇した艦隊を魚雷攻撃。駆逐艦の反撃を交わした後に浮上し戦果の確認を行います。そこには燃え続けるタンカー。止めを刺すために更に一発の魚雷を発射。ところが。船首には、まだ人影がありました。火に包まれながら海に飛び込む人々。Help Meの叫び声。
「駆逐艦は救助しなかったのか???」
U-96に向かって泳いで来る人の姿を、歪んだ表情で見つめる艦長は、後退を命じ、現場からゆっくりと立ち去って行きます。
クリスマスイブの前夜、艦長は「ルカの福音書でも読むか?」と口にします。ルカとはパウロの弟子である医師だとされていますが、その中には有名な「善きサマリア人のたとえ」が含まれています。
道中で強盗に襲われ半死半生となっている人がいます。そこを三人が通りかかる。最初の祭司も、次のレビ人も、遠回りをして通り過ぎます。三人目のサマリア人は、その人を助け傷口の治療をし、宿屋まで運んで介抱します。
このたとえ話の後、イエスは「誰が怪我人の隣人となったか?」と問い掛け、これを聞いた人は「助けた人です」と答える。「あなたも同じ様にしなさい」とイエスは言います。
戦場とは何だったのか。艦長の言葉を通じて問いかける映画の最後。艦長自身も「隣人では無い」戦闘機の攻撃で命を落とす。
戦闘シーンに派手さはない潜水艦もの。恐怖と緊張感は、艦内に居る者達の表情と音だけの演出。今日日の戦争映画は、それはそれで胸アツですけど。無残と虚無しかない戦場を描いた映画として、何時までも心に残る名画だった。
いつの間にか潜水艦Uボートに乗っている気分になる
第二次大戦中のドイツ軍の潜水艦Uボートの戦いを描く。ディレクターズカット版を見たのでかなり長く、3時間半くらいあったが、ほとんどが艦内で敵側が描かれることもないので、これだけ長くみると潜水艦の中に自分もいるかのように感じる。潜水艦内の重苦しさ息苦しさを感じてしまうほど。
駆逐艦による爆雷の恐怖、海の中でじっと耐えなければならない息苦しさと、浸水の恐怖。わずか3時間半ながらももっと長い時間観てたのではないかというほど時間が濃密。
敵タンカーを撃沈しても、駆逐艦の執拗な反撃を潜り抜けたりと、えっこんなの大丈夫なの?というほどボロボロになりながらも何とか生き延びていくのが本当に見ていて面白い。
最後、潜水艦として終わりではなく、空襲による潜水艦のチンポツと艦長の死の呆気なさ。これぞまさに戦争の無情さ。
これを観ずして潜水艦映画を語るな
DVDにて。これ昔からずっと観たかったけど、ツタヤになかったりして(10年程前は本当に無かった・・・信じられん。こんな名作が・・・。)観れずにいた。この度、Amazon primeにあったので鑑賞。いやぁ、、、前評判通りの最高の潜水艦映画。
この映画クッソ長い・・・。しかも映画のほとんどはクッソ(マジでクッソ)狭い潜水艦内のシーン。しかもクッソ負け戦が続き、艦内でクッソ耐えるだけ。良い意味でクッソ拷問のような映画。
このサブマリナー達は無事に帰還できるのか?敵はいつ現れるのか?次どうなるのか?という展開の連続で、一寸たりとも観る者を飽きさせない。
敵が見えない中耐え続け、いつ帰港できるやも分からない、極上サブマリナー体験ができる映画だった。
観終わった後、サブマリナー達への尊敬の念しか残らない。国籍など関係ない。
不退転の覚悟
★4.5つー!
戦争映画の中でも出色の作品
臨場感たるや。
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