ブルージャスミンのレビュー・感想・評価
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栄光と挫折は隣り合わせ
姉と妹。いわゆる美人の姉と普通ぽい妹。施設出の二人は、仲が良かった。ところが、姉のほうは、いわゆる上流階級に属するようになり、妹はいわゆる下層階級で貧乏ぐらし。
ケイト・ブランシェットがすげえ
どうしようもないお話しなんですけれど、笑っちゃったなぁ。
ジャスミンがケイト・ブランシェットだから笑える。
もう一度見ても多分笑うんだろうなぁ。
まさに最優秀主演女優。
ケイト・ブランシェット最高。
そして、ウッディ・アレン最高。
軽快なドロドロストーリー
精神が不安定になった女性をケイト・ブランシェットが見事に演じている。こういう気持ちの微妙な変化をここまで表現できるのは、彼女を置いて他に無いと思えるほどのさすがの演技。
また結構シビアな内容ではあるが、ウディ・アレンらしく軽快なタッチで描かれ、ウィットも効いているため、過度にどんよりすることもなく、それがまた彼女の演技をひきたたせてもいる感じ。
痛々しいなぁ、ジャスミン。
観たい、観たいと思いながらご縁が無く、今回やっと観られました。
皮肉めきながらも軽快なコメディなのかと思ったらジャスミンが痛々しくて。華々しい過去の自分にここまでとらわれてしまうのかと、、、。かと言って妹ジンジャーにもツッコミどころがあって肩入れできず。ほかの登場人物もそんな感じで、、、ウディ・アレンの映画の面白さの一つはキャラクター設定ですね。
ケイト・ブランシェットの演技が凄い!さすがアカデミー賞!でした。
現実をいきられなかった主人公
序盤から最後にかけて、本当に人間の情けないところを集めてしまったような主人公ジャスミン。それをケイトブランシェットが見事に演じられていて、ただただ素晴らしかったです。
美しく、華やかな衣装で着飾った彼女と、かんしゃくを起こし、身も心もぼろぼろになった彼女はまるで別人。素晴らしい女優さんだと改めて思いました。
お金がなくなったのにお金があった頃の生活から抜け出せず、ファーストクラスを予約してしまったり、ヴィトンのスーツケースを使ったり・・。「自分は庶民と同じじゃない」という長年の贅沢生活で培ってしまったプライドが、いつまでも彼女を現実の世界へと向き合わせようとしません。今の生活に適応することにどうしても耐えられず、嘘をついたりして自分の首を絞めてしまいます。
本当に最初から最後までジャスミンは嫌な女だし、「こんな人いるいる・・」と思ってしまうのですが、でも一方でとても感情移入できる主人公でもありました。
それは、人間なら誰しも持っている情けなさを彼女が体現しているからだと思います。受け入れられない現実に直面した時、どうしても人間は夢を見たくなると思います。今目の前にあることをまずは少しずつこなしてゆく。これが未来を作る近道であることが頭ではわかっていても、それがいつまでなのか、本当に未来は作れるのか、先の見えない不安がどんどん先に膨れ上がり、やがて耐え切れず、投げ出してしまう。そして根拠のない自信にすがり、全く見当違いな夢の世界に走ってしまう。余裕がなくなってしまい、自分に味方してくれる人を攻撃したり、慰められると下に見られたような侮辱感を感じる。
これはジャスミンや大富豪に限らず、結構人間だれしもあることなのではないでしょうか。
とても胸をちくちく刺すような、リアルなお話でしたが、ウディアレン監督は巧いなと思います。最初と最後の始め方、締め方がなんとも美しく、シリアスではなく、まるでコメディっぽく感じます。重たい空気にはさせません。そこも大好きです。
痛切だけどカタルシスが
ケイトブランシェットは大好きですが、今回の演技には圧巻でした。他にこんなにもリアル成り上がり成り下がり女を演じられる女優がいるとは思えません。
他のメンバーも見事で主演女優賞がケイトブランシェットなら助演女優賞に妹役の方を表彰すべきかと思いました。
ラストシーンは容赦ない感じですが、一方で妹が幸せそうだったことがカタルシスとなり、ざまあみろとは言わずにはいられないと思います。
横浜メリーさんもこんな感じだったのかな。。。
癪に障る転落したセレブ妻の再起をかけて痛た痛たしくも奮闘する様を描いたブラックコメディ。
周りへの配慮なく、再起の為には嘘もつく元セレブ妻がどんどん精神を病んでく様は笑いを通りこして、やや恐怖。
階層をデフォルメしたキャラ設定は秀逸!
落ちていく様がリアル
まずはケイトの演技力が素晴らしい。そして、演出も。
ラストシーンはあれ?これてわ終わり?と思ったけど、後からじわじわそのリアリティが迫ってきて、とても印象に残ってます。
そうなのよね。実際の人生って、辛いこと悲しいことが起こっても終わりなくエンドレスに続くのよね、
その残酷さが出てました。
ケイト・ブランシェットという名の女優
ウディ・アレン×ケイト・ブランシェット
この顔合わせだけでも見たい!と思わせてくれる。
超セレブだったジャスミン。所が、夫の浮気、離婚、破産で奈落の底へ。サンフランシスコに住む妹の元に身を寄せるが…。
アレン版「欲望という名の電車」とはなるほど確かにそうだが、他にも「サンセット大通り」「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」「何がジェーンに起こったか?」「こわれゆく女」なども一瞬チラついた。
エゴとブッ壊れヒロインを、アレンがシニカルなユーモアで描く。
それにしてもこの人の変化球人間観察、見ていてあまり気分いいものではないのに、その巧みさにはいつもながら感服してしまう。
アル中、ノイローゼ、精神不安定、ヒステリック、独り言、見栄っ張り、セレブ生活が抜けきれない…。
あ〜ヤだヤだ、こんな女。
いけ好かないのに、ケイト・ブランシェットのエレガントな美しさと気品で、不思議とちょっと共感させられてしまう。
ラストは“人間”と“女”の醜さをさらけ出し、もはや衝撃!
思えば、「エリザベス」から15年、ずっと好きな女優にケイトを挙げてきた。そんな彼女のこれほどの熱演を見れて、ずっとファンで良かったと本当に思った。
困った女がもう一人、妹のジンジャー。
庶民的な暮らしの真っ当な人間ではあるが…、姉に影響されてか、恋人が居ながら姉の付き添いで出会った男と付き合い、元サヤに戻り…。人によっては妹の方が嫌いになるかも?
生活臭のある色気と年相応のチャーミングさで、サリー・ホーキンスが好演。
パーティーで、再び自分を社交界へ戻してくれそうな男と出会うジャスミン。
しかしこの時、自分の過去や経歴を偽る。
こんなのすぐバレるのに、隠し通せるものでもないのに、どうして嘘をつくのだろう。
結局は、自業自得。セレブの世界から転落したのも、実は自業自得。
自分で羽をもぎ取ったのに、また空へ飛びたいともがく。もがけばもがくほど堕ちていくのに、それでも悪あがき。
ラストシーンは印象的。
あの後、ジャスミンは…?
自分なら何処までジャスミンの悪あがきに付き合うだろう?
シビアな作品になってる。ブルーどころか、、
NYの超セレブで、実業家の妻の座に依存し優雅な生活をおくっていたジャスミンが、
結婚生活の破綻等により全財産、資産を失い、同じ里子の妹で、西に住む庶民・どちらかとゆうと下層民の妹のアパートメントへ居候することになる。
ハイソな価値観、過去の輝き、それで確立されたアイデンティティ、プライドを捨てられず、再びハイソな生活を望み、現在の環境と妹とは対照的にセレブだった頃の生活が織り込まれながら、物語は進行していくが、
妹の所へ来る前から、ちょっと精神的におかしいなって思ったけれど、話しが進むに連れ、更に精神崩壊していく。
ウッディ・アレンがケイト・ブランシェットに出演を依頼したのは、狙い通りだったのか。
ケイトの演技は迫真で後半は鬼気迫るぐらいで、キャストが違えば痛い女性になりそうだけれど、ケイトの美しさと品性のにじみ出方のせいか、どこかでギリギリそれが失われないので、共感と言うか憧れみたいな感情ももてて、何だか憎めない。
しかし、奥には悲壮感のようなものも感じさせる。
足元が大きく崩れると、人間は脆いなと感じさせるのと、妹は、ジャスミンがセレブだった頃冷たくあしらわれたのに、居候させてあげる優しさ、粗暴だか、心から愛してくれる婚約者がいて、そこの幸せのしゃくども対象されているのかと思った。
ブルーどころか、病んじゃってるじゃないか!とタイトルにツッコミを入れたくなってしまった。
ウッディの最近の作品の中ではとてもシビアなものになってる。
おじいちゃんやるなあ。
印象は一応悲しいにしておいたけど、痛々しいって感覚でした。
脇汗だらだら!?
ジャスミンさん
落ちぶれたとは言っても、
着てる服からバッグ、アクセサリーまで、
まだまだブランド尽くめ!
スタイルもいいし、歩く姿も美しいわで、まさにアラフォーの星!( ̄▽ ̄)=3
「あのワンピースとベージュのカーディガンの組み合わせ最高~!私も似たようなデザインのが欲しい~!(本物は買えね~)」とか、『プラダを着た悪魔』的な感覚で観ていたのですがっ……!
ラストがっ!
私的には、なんだかガロに載ってた蛭子能収やねこじるうどんの漫画を思いだしました( ̄0 ̄;
あんなにお洒落でゴージャスでテンポも良かったのに……
これじゃあ、まるで欲望という名の電車・フレンチ版!
と、フレンチって言葉を『軽い』って意味で使ってみましたが、フレンチ・キスってディプキスと同意語なんですってね((~O~;)
脇汗だらだら(;^_^A
ケイト・ブランシェットは巧いけど、内容は好みじゃない
ちょっと小洒落た恋の物語を語ってきたウディ・アレン。「ミッド・ナイト・イン・パリ」で目的を達成したかのように、がらっと内容を変えてきた。だが本作でいきなりシフトしたわけではない。いま思えば「恋のロンドン狂騒曲」で既に“悲喜劇”に舵を切り始めている。
裕福で贅沢な生活を手放すことになったジャスミン。その原因の一端は自分にありながら、すべての責任を他に求め、自らの虚栄心を捨てきれない哀れさ。ジャスミンの身勝手な言い分にうんざりする。妹まで巻き込む無神経さにもイラつく。はっきり言って面白くもない自己中の女の言動に付き合わされる不愉快な作品だ。
逆を言えば、なんと巧い演技なのだろう。ラストなぞ、ひとりの女のこれ以上ない見難い醜態を見せる。綺麗な女優が、最大のマイナス面を曝け出すのだ。よくこんな役を受けたなとさえ思う。ケイト・ブランシェットの役者魂に恐れ入る。
ただ、やっぱりこの作品は嫌いだ。気が滅入る。まったくブルーになる。ウディ・アレンとケイト・ブランシェットのタッグにしてやられたということか。
p.s. [印象]の項目を増やしてほしい。該当するものがない時がある。今回は仕方なく“悲しい”にチェックを入れたが本音は“耐えられない”。もちろんいい意味だが、どう取るかは読み手しだい。
もうおじいちゃんだね
80間際になって、愛だの恋だの男女のもつれを描くことがまず凄い。
もうどうでもいいでしょ、そんなこと。にはならないのだ、彼は。
「ハンナ」で魅せられ「スペイン」でまだまだ行けるじゃん!ってなったんだけど、ちょっと今回は残念でした。
皮肉たっぷりに世の中を風刺したいんだろうけど、「お金」持ったら人間、そうなるよねだと思います。
でも、そんな物語を紡ぎ続けるってことはこのおじいちゃん、ほんとうに誰からも愛されたと実感してないし、誰も心の底から愛していないんじゃないかなとちょっぴり切なくなりました。
感性は歳とともに色あせてしまうのかなー。
自分を見るような…
ケイト・ウィンスレットとケイト・ブランシェットを同日に観たのですが、ブランシェットのほうでないと出せないような痛々しいのに美人で、変なオバサンなのに見つめたくなるという興味深いキャラクターですよね。
良く酒のんで鎮静剤が手放せないという間抜けな場面の繰り返しですが、プライドに邪魔されて自爆自沈していくのは、飲み会で悪酔いしてしまった自分を思い出すようで画面が胸に刺さりました。
なんと今度はピーター・サースガードがいつものだめんずではないので、ケイト・ブランシェットのみ全く救いがないように見えます。といっても最近の女性は食いぶちは自分で何とかしてるから、ここまで落ちこぼれはしないんじゃないかな?大体こんなにウブなオバサンも珍しいとも思えます。この辺りがアメリカ演劇というかウディ・アレンの特色ではないかなとも思いました。
タイトルのとおり
ジャスミンのブルーなお話。
ウディ・アレンはなんでこんなに女のことをわかってるんだろう?
女々しくて痛々しくて、ジャスミンを演じるケイト・ブランシェットの狂気にも近い喜劇と悲劇を行き来するお芝居。
ずっしりときました、アレンおじいさん。
ケイトの鬼気迫る芝居。
やっぱりウディ・アレンの映画にハズレなしである。
セレブの転落がテーマのようで、ケイト・ブランシェットが主役ということもあって、かなりシリアスなものを予想していたのだが、仕上がりは人間喜劇と呼べそうな、軽みのあるものであった。
資産を全部取り上げられて、サンフランシスコにいる妹のところへ身を寄せるジャスミン(ケイト・ブランシェット)の様子と、金融界で名を成すハル(アレック・ボールドウィン)との暮らしを交互に描く手法が効いている。
よくよく考えれば、一番適した手法だ。
ジャスミンはけっこう身勝手なのかもしれないが、そうは見えなかった。ケイト・ブランシェットのもつ品の良さが、役のもつゲスい部分を中和していた。
さらには、ジャスミンを応援したくなる、というところまでいっていた。
ウディ・アレンの映画に出ると、役者はみんな輝いて見える。それで得をした人も多数いる。
今回の登場人物はみな愛すべき人々で、観ていて心地よかった。
冒頭の飛行機はCG、か?
そんなものは必要でもないだろうに。
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