ヒットマンズ・レクイエムのレビュー・感想・評価
全9件を表示
紳士な大人とおバカな子どもの愛の物語
歴史や文化を愛するブレンダン・グリーソン演じるケン。その対局にあるような、おバカに見えるコリン・ファレル演じるレイのキャラクターが印象的。
レイとケンは今の仕事をする前からの知り合いのようで、言ってみれば、ケンにとってレイは我が子のような存在といえる。
子どもを殺すのは許されざるべきことという共通認識が、ケン、レイ、後半から登場するボス、レイフ・ファインズ演じるハリーにはある。
子ども殺しの罪を償わせるために子ども殺しをするという構図なのだ。
とはいっても、レイはケンの子どもというわけではない。ハリーから見れば大人の他人同士だし、ケン自身もまだそのことに気付いていない。
レイを仕留めるために忍び寄った公園で、頭に銃を突きつけるレイをケンは思わず止めてしまった。
これから殺そうとしている男が死のうとしている場面を止めたのは、頭ではなく心が動いたからだ。つまり、ケンがレイのことを我が子のように愛して守りたいと思っていると自覚した瞬間なのだ。
それは観ている私達が気付かされた瞬間でもある。
公園での一連のやり取りは観ていてハッとなる驚きがあるシーンで、マクドナー監督にしてやられた気になり思わずニヤけてしまった。
おバカなレイが子どもを誤射してしまったことを気に病んでいるとは考えもしていなかったので、頭に銃を突き付けた瞬間にまず驚き、それを止めてしまったケンにまた驚く。
こんなに面白いシークエンスはなかなかない。
マーティン・マクドナー監督の代表作といえる「スリービルボード」と、最新作の「イニシェリン島の精霊」を足したような作品で、マクドナー監督の原点のような印象を受ける。
それこそ「イニシェリン島の精霊」でコリン・ファレルとブレンダン・グリーソンが演じた役がそのまま本作のレイとケンのような雰囲気すら持つ。
曲がりくねり本当の物語が隠されたプロット。驚きのある展開。魅力的なキャラクター。
年間200本ちょっと映画を観るが控えめに言っても年間ベスト級。
いい作品なのに
バカなセンスのかけらもない邦題のせいで損してる典型ですね。
もったいないです。
「ブリュージュで」とか「ブリュージュ…」でいいのに。
静かな会話メインの物語ですが、惹き込まれました。
クライマックスも良かったですよ。
イニシェリン島の2人の演技も最高でしたが(ストーリーは論外)
この作品のお二人も良かったです。
続き観たいけど、無理かな…前日譚でもいいよな。
タイトルなし
前半はブレンダン・グリーソン、コリン・ファレルのやり取りが多く、コメディ?とも思ったが後半からレイフ・ファインズとの殺し合いに。結局皆死んじゃう不思議な映画。ブレンダン・グリーソンが好演。
レイフ・ファインズがこの作品を本物にしている
個人評価:4.3
骨太なストーリー。スリービルボートの監督らしい見応えのある作品。
ストイックなボスがレイフ・ファインズという所もにくいキャスティング。
このストーリーを血の通った作品にしているのは、レイフ・ファインズの力だろう。
殺し屋の末路を人生の哲学にもなぞらえて描き、人生は儚く、そして皮肉で不公平である事も物語っている。
この監督がますます好きになる作品。
ブレンたん・グリーソン祭り〜
準主役で出ずっぱりで、若い者を導くベテランという美味しい役どころ。コワモテの殺し屋なのに、基本的には真面目で教養もあるいい人。ギャップ萌え!
伏線の仕込みはちょっと出来過ぎというか作為が過ぎるか。
殺し屋らしさ
基本的に何も起こらない感じにユックリと進む物語が、最後まで深刻なようでコメディ要素がチラホラと。
ラストのオチまで静かに慎重に描いている割に、シメは荒いドンパチな演出が雑に思える。
本作は「スリー・ビルボード」を撮った監督だったので、過度の期待をして観てしまった!?
なかなか評判が良いらしい。コリンファレルもキャリアベスト演技らしい...
なかなか評判が良いらしい。コリンファレルもキャリアベスト演技らしい。前半の観光と出会い伏線とした、後半の盛り上がりと人間の強さもなるほどだ。それでも主役3人とも死ぬようなドラッグと暴力と殺人の話はごめんだね。中世の街ブルージュには行ってみたいけど。2点
想像以上に良かった。
なんか初めて観る不思議な映画。DVDのジャケットの説明では普通の殺し屋映画だが実際はコメディを交えた仁義なき戦い系です。
けど舞台がベルギーのと音楽も内容とマッチして面白さが倍増しました。珍しく殺す側と狙われる側とも筋が通ってる所が見所。
ちょっとした差別的場面が多いので気難しい人は理解出来ない部分があるけど大きな心を持って観れば楽しいです(笑)
全9件を表示