007 スペクターのレビュー・感想・評価
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Writing's on the wall. ダニエル・ボンドの4作目にして集大成!
ダニエル・クレイグ主演のジェームズ・ボンドの4作目にて集大成的作品です。集大成だけあって、過去3作と繋がりがある内容になってます。一応全部観たけど微妙に忘れてる自分にとって、所々に過去の作品の敵キャラ出てくると、あーこんな人いたけど誰だったっけ??という気持ちになりました。うーん、復習しとけばよかった・・・
今回は爆発の量でギネスに載ったそうです。確かに爆発はいっぱいありましたが、見せ方が意外とあっさりしてます。監督のサム・メンデスが基本的にアクション畑ではないので仕方ないのでしょうか?アクションに関していえば冒頭のメキシコでのシーンやカーチェイス等なかなか見応えのあるシーンは多かったですが、爆発物には向いてない感じがしました。
なによりレア・セドゥは美しかった!!MI:4にもちょこっと出てましたが、アクションもこなせるいい女優さんですね。逆にモニカ・ベルッチは何故出た?という感じでしたが。
さて、ディープな007のファンじゃない私にとって、ラスボスのオーベルハウザーのボンドと義兄弟設定は昔からあるものなんでしょうか?スペクターのボスはボンドの義兄弟って有名な設定だったりします?ピアース・ブロスナンからしかボンドを知らないので「ボンドに兄弟いたんかー!?」っとビックリしました。合計24作も続いている事はスゴいですが(同一のキャラクター物では一番長寿?)、最初から観るのはかなりハードル高いっす。
もうボンドを引退表明しているダニエル・クレイグですが(確か契約では後一本残ってるハズ)、確かに次があっても蛇足になりそうな気がします。まさにダニエル・ボンドの集大成と言える作品でした。
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追記
という訳で2020年のダニエル・ボンド最終作へ向けて見直し007第4回です。
一気に振り替えると過去作との繋がりがわかって面白いですね。それでも本作で完結しててもおかしくない状況なので、果たして最終作はどうなってくるのか、蛇足にならずちゃんと有終の美を飾れるのか、出演陣は豪華とわかってるだけに期待に胸膨らみます。結末はいかに!?
レア・セドゥー
彼女はスパイ映画2本に出演して、もう売れているのかもしれないけど、もっと売れるかも。 今回の映画は前の作品からの続編の様な感じだけど、これでひと段落した感じなのでこれからどうなるのか楽しみです。
眠かった
ダニエル版ボンドは歴代の中でもロジャー・ムーアの次に好きなので楽しみにしていたんだけど、今回はストーリー展開のせいなのかいまひとつノレなかった。冒頭のアクションシーンのあとは退屈で睡魔をこらえるのに必死。面白味を見いだせないまま、長い時間を過ごしたというのが正直な感想です。
見えない怖さと大きさ
これでダニエル版は一段落?と、言うよりは敵が敵だけに、もうちょいお願いしますよーな今作品。等身大なシリーズだっただけに、オーベルハウザーも等身大で、不可思議な恐ろしさは少しだけ減少かな?それでも好きなシリーズに変わりはありませんが、個人的にはスカイフォールかなぁ。
長い…
2時間を超える必要はなかったのでは? 例えば、オープニングの主題歌って要る? それはさておき、ダニエル・ボンドは4作目で早くも今回で降板という噂が出ており、少し気になりましたが、まずまずの内容だったのではないかな…と思う。一連の「続き」が意識されているシリーズは、ダニエルボンド作品の特徴ではないかな? 誰かがレビューで、初代コネリーからの各ボンドの長所短所を比較していましたが、今回はっきり感じたのは、1人の人物を複数の俳優が交代で演じているのではなく、言ってみれば歌舞伎役者のように、あくまでもMI6の中の「007」というポストについた人物がジェームス・ボンドと名乗るという設定で、コネリーボンドが「007」の何代目かは知らないけど、代々、異なる人物の話なのでは?と思いました。今回は劇中でも、はっきりと2000年代以降とわかる台詞もあったし。もっとも、カジノロワイヤルの時にVaioやらサイバーショットを使いまくっていたけど…。 だから、比較論はナンセンスではないかと思う。 そうした中で、今時点のボンドのトラウマの話という風に理解すると、それなり楽しめると思う。 ただ、派手なアクションは、トム・クルーズのイーサン・ハントと同様に、ちょっとヤリすぎかな…と思う。これ自体に、面白かったという感想はないかな…。
かっこいい
これぞボンド、かっこいい。007として安定してました。 あと今回のボンドガール、レアセドゥ。『アデルさんブルーは熱い色』で素晴らしい演技をされていた女優さんだったので注目していましたが、この映画でも魅力をたっぷりと出してました。 そして何と言ってもアストンマーティンDB10とジャガーC-X75のカーチェイス。やっぱりこの映画に英車は欠かせないね!
安心して鑑賞出来るアクション
多分これ程安心して鑑賞出来るスパイアクション映画は無いでしょう。決して悪い意味ではなく、要所要所がきちんとしています。大いなるマンネリズムと呼ばれた時代もありましたが、刺激のあり過ぎる映画ばかりの中、この安心感は有難いです。
最高傑作★★★★★
「007」のファンで本当に良かったと感じることができる素晴らしい作品。全ての集大成。 『カジノ・ロワイヤル』から始まるダニエル・クレイグ版は、ジェームズ・ボンドが「007」として成長していく過程を描いたもの。ジェームズの"過去"が、物語に大きく影響しています。 そして、彼の"過去"を象徴しているのが、まさに「スペクター」なのです。ショーン・コネリー版などの初期作品で度々登場してきた「スペクター」が、なぜ今になって復活したのか。これは観てみないと分かりません。 前作『スカイフォール』で壮大な序章は完結しました。お馴染みのQやマネーペニーなどのキャラクターも復活し、興奮したのを覚えています。そして、これら3作品を背景に繰り広げられるのが、『スペクター』。これだけで鳥肌が立ちます。 旧シリーズへのオマージュが散りばめられた演出の数々に、思わずニッコリ。ガジェット搭載のアストン・マーティン、列車の中での格闘、敵の派手すぎるアジト笑… さて、クレイグ版はボンドが自身の"過去"に立ち向かう物語です。彼はついに、"過去"の亡霊たちと対峙します。かつて自分が殺した者、愛する者…彼らがボンドに襲いかかります。だからこそ、クライマックスが泣けるのです!サム・メンデス監督の持ち味である人間ドラマの描き方が、もう見事としか言えません。トーマス・ニューマンの音楽も最高です。 ボンド映画でここまで感動するとは思いませんでした。「007」は、映画の枠を超えました。観る人の感情を揺さぶり、夢中にさせてくれる。製作陣、そして人間ボンドを演じきったダニエル・クレイグに、心から拍手を送りたいです。 シリーズ最高傑作★★★★★
破壊と暴力にちょっとがっかり!
ジェームスボンドシリーズ24作目。ダニエル クレイグにとってはボンド役4作目。撮影は、メキシコシテイー、ローマ、ロンドン、ウィーン、モロッコのタンジール、エルファドなど。製作費用$245ミリオンで、今まで製作された、他のどの映画よりも高い費用をかけて製作された。
ストーリーは
爆弾を使ったテロが世界各地で頻発している。英国女王陛下機密機関では、主要国9か国の間で共通の情報システムを作り情報を共有することを、各国の秘密機関に提案していた。この案を進めるために、新しく「C」が仲間として、派遣されてきた。
一方、ジェームス ボンドは、殺された前任者の「M」(ジュデイー デインチ)が、亡くなる前に送ったと思われるメッセージを受け取る。「マルコ シエラを殺してその葬儀に参加せよ」、という短いメッセージだ。ボンドはメキシコシテイーに飛び、街が「死者の祭り」で、ごったがえす中、ギャングの親玉マルコ シエラを殺す。ロンドンに戻ったボンドは、上司「M」(ラルフ フィネス)に呼び出されて命令もしていないのに、勝手にギャングを殺し、メキシコシテイーを大混乱に陥らせ、祭りを楽しんでいた数千人の観衆を危険な目に合わせ、巨大ビルデイングを爆破で崩壊させたことで、厳しく叱咤される。しかしボンドは、懲りず上司Mの命令に背いて、ローマに向かいマルコ シエラの葬儀に参加する。そこで、ボンドはマルコの妻(モニカ ベルッチ)を通じて、マルコが世界規模の犯罪組織スぺクターにかかわっていたことを知る。
組織の詳細を調べるために、まずボンドはオーストリアに飛ぶ。しかし組織のカギを握るホワイト氏は、ボンドに向かって、娘だけは守って欲しいと言い残して目の前で自殺してしまう。ボンドが訪ねて行ったホワイト氏の娘マデリン(レア セドウ)は、彼を信用せず全く相手にしないでいたが、犯罪組織スペクターによって拉致され、ボンドが決死の争奪戦ののちマデリンを助け出したことで、やっと信頼するようになり、組織を解明するためにモロッコにいくことを提案する。マデリンが子供の時に組織の幹部だった父親と過ごした小屋に滞在して調べるうちに、二人はやっとスペクター組織の本部を突き止めることができた。そこは、モロッコから東に向かうサハラ砂漠にあった。
スペクターの秘密基地は驚くべきハイテクニックな組織を持ち、全世界の動きがモニターで手に取るようにわかる機能を持っていた。そこでボンドは自分の属していたイギリスの国家安全秘密組織が提案していた9か国共通のプログラムは、このスペクターが操作することを知らされる。今や世界の情報網のプログラムをスペクターが握ろうとしていたのだった。ボンドの新しい仲間「C」は、スペクターから送られてきたスパイだった。
おまけにスペクターのリーダー、フランツ オベル ハウザーは、ジェームス ボンドにとっては兄のような存在の男だった。幼いうちに両親を失ったボンドは、フランツ オベル ハウザーの父親に引き取られて、二人は兄弟として育った。父親は孤児のボンドを可愛がり、実子の兄はボンドを憎むようになっていった。
スペクターに捕らわれたボンドとマデリンは、逃亡に成功し、基地を爆破する。しかし辛くも生きて基地から脱出したハウザーは、ロンドンでマデリンを再び誘拐する。ボンドは決死の覚悟でマデリンを救い出しに向かうが、、、。
というお話。
ボンドシリーズ24作目で初めて、孤児だったというボンドの過去が一部明らかにされる。養子ボンドと実子フランツとの宿命の確執だ。
シリーズの始めから一貫して変わらないのは、「M」と「Q」の存在だ。「M」の初代はジュデイ デインチで、いまはラルフ フィネスが引き継いだ。いつも勝手なことばかりしているボンドに怒って、叱咤してばかりいる。ジュデイ デインチが怒ると怖いが、ラルフ フィネスが怒って見せても、彼は顔に気品があって上品で、声が優しいので全然怖くない。
「Q」は、天才的にコンピューターのソフトを開発したり、腕時計時限爆弾とか、空飛ぶ車とか、水陸両用スポーツカーとか、ボールペン銃とかを発明する。いかにもオツムが良いですという顔に眼鏡をつけてベン ウィシャウが演じているが、彼はシェイクスピアをやれる舞台俳優出身の良い役者だ。第一かわいい。毎回まばゆいばかりの新車をQが作ってくれて、今回はアストンマーチンDB10で、心臓が早鳴りするくらい素敵だが、ボンドがやっぱり一番好きなのはボンド始まって以来の愛車アストンマーチンDB5だ。
映画のロケーションがどこも素晴らしい。ボンドの映画を見ると世界中が旅行できる。メキシコシテイーの祭りに集まった人々の美しい衣装、祭りの絢爛豪華なこと。ローマでは、コロシアム、ポンテシスト、ローマンフォーラム、ドームが出て来て、バチカンを正面に見ながらのカーチェイスが、すごい迫力。静まり返ったローマの夜の街を、ハイスピードで車が走り抜ける。あー!!!世界遺産が、、、と心配で、カーチェイスのドキドキハラハラも倍増だ。そして、オーストリアの美しい山々の景観には溜息がでる。雪に覆われたアルプスの荘厳さ。そうかと思うと、今度はモロッコに飛んで、美しい砂漠をコーランを読む心地良い響きに合わせるように、ラクダが優雅な姿で歩く。砂漠の真ん中に建てられたプールがあって、ふんだんに水を使った豪勢な館。画面の景色を見るだけで楽しい。
筋書はめちゃくちゃだ。どうしてさ?のつっこみどころ満載。完全武装のガードマン達が守備を固め、世界を乗っ取ろうとしている悪い組織の秘密基地に、丸腰でハイヒールを履いた彼女を連れて正面から堂々と入っていき、片手で女性の手を引きながら敵を全部やっつけて、基地を爆破して無傷で二人して逃げてこられるって、、、何てボンドは強いんだ。何百人ものガードマンは紙ででも出来ているんですか。手錠をかけられたボンドが、エイヤと両腕を広げると手錠の鎖が切れて両手自由になれるって、北斗の拳じゃあるまいし非現実的。
それにしてもよくいろんなものが壊れた。今までに作られた映画になかで一番製作費にお金をかけた映画だそうだが、ボンドは、爆弾でメキシコでひとつ、ロンドンでひとつ、サハラ砂漠の真ん中でもうひとつ大きな建物を完全崩壊させた。007の「殺しのライセンス」は、最悪のテロリストか? 小型飛行機で拉致された彼女を救うため、飛行機を操縦しながらオーストリアの森で、両翼もぎ取られ道路に緊急着陸して飛行機を完全に破壊。メキシコで1台、ロンドンウェストミニスター橋で、もう1台ヘリコプターをずたずたにぶっ壊して燃やし、ローマで2台の新車をカーチェイスの末ぼろぼろにして川に沈めてしまった。他にも何台の車が破壊されたのか、乱闘で壊れた家具とか特急列車の内部とか、すさまじい破壊と暴力。
殺人の仕方も残酷だ。大男が両手で無抵抗の男の両目をつぶして殺したり、葬儀から帰った未亡人を後ろから撃ったり、一人の男を殺すために建物全部を爆破して崩壊させたり。人を虫のように簡単に殺しまくってくれる。こういうのを見て、「スカッとしたぜい」、とか、「胸がすくような気持ちです」とコメントできる人達って、精神的にかなりヤバいのではないか。
イヤンフレミングのボンドを読むと、ボンドは女王陛下お抱えのスパイ組織の一員だが、確かオックスフォードを出ていたような、、ブランデーを口にすると、何年作でどこの畑で作られたか直ちに理解し、話題によどみなく絵画にも音楽にも古典にも精通し、社交的で、知的な趣味人の紳士だったはず。そこが、アメリカのCIAスパイとは違って、成熟したヨーロッパの文化を身に着けたスパイだったと思うが、今回の映画でボンドは一挙に孤児にされてしまった。何だか、話に兄弟との近親憎悪がとびだすと三流ストーリーになってしまう。イアンフレミングだったら、こんな筋書にはしなかっただろう。
トム クルーズの「ミッションインポッシブル ローグネーション」では、アメリカCIAスパイのトムが、モロッコの水力発電所に潜ったり、ウィーン国立オペラ劇場で「トランドット」を見ながら乱闘したり、カーチェイスや、飛行機チェイスや、バイクチェイスでドキドキハラハラさせてくれたが、ひどい人の殺し方をしたり、世界各国の観光名所を破壊したり、血が流れたり、手足がもぎれたり、首が飛んだりしなかった。珍しく血の流れない大型アクション映画に仕上がっていて、とても好感がもてた。そしてこれからは、これが新しいアクション映画の流れになっていくのだと思っていた。ところが、007の方は、依然として残酷無比な殺人、暴力のてんこ盛り、暴力に満ちた映画だった。運転中に襲われて生きるか死ぬかと言うときに、新車の秘密兵器ボタンを押すと、バックグランドミュージックの選択ボタンだったり、といった英国風のユーモアもあったが、まだウィットが足りない。ボンドシリーズ、ボンドを、ちがう役者に替えればいいと言うもんじゃない。全然斬新さがない。
ボンドガールは相変わらず胸の大きく開いたドレスにハイヒールで、男の腕に捕まって逃げ回る。男は強くて無敵、どんな拷問を受けても死なないで女を守る。どうなってるんだよ。キミは何世紀もの間、男が強くてか弱い女を守って来たとでも、まだ信じていたいのか。現実世界の日常では、暴力があふれている。人々は怒りと憎しみでいっぱいだ。時として女はハイヒールと胸の開いたドレスで、少しでもまともな男、強く賢く少々たりともマシな男を捕まえようとするが、普段は男と並んでしっかり学び、しっかり働いて社会を形造っているのだ。
雌のシジミチョウはいったん卵を抱えると、あの小さな羽で、空高く舞い上がる。それを待ち構えていた何百羽の雄のシジミチョウはそれを捕えようと、雌を追って空に向かって飛び上る。そして一番高くまで飛んで、雌に追いついた一羽の雄だけが生殖行為を許される。強い遺伝子の子孫を残すための雌の本能だ。高く飛べなかったけど、それなり良い相手だからとか、体は弱いけど心が優しいからとかの妥協なんて期待できるのは人間だけかも。
アクション映画では、ヒーローが派手に車や飛行機や建物を破壊し、残酷な殺しがライセンスでまかり通り、着飾ったセクシーな女がしなだれかかるというパターンは、もう時代遅れだ。いつまでも男女差別の激しかった時代に始まった007シリーズにこだわっていると、ジェームスボンドは時代に取り残されて、誰にも見向きされなくなる。
ボンドファンじゃない人もボンドファンも見て楽しめる!
今回、私は007を初めて見る友人6人と7人でみました。しかし友人全員面白かったと言ってくれました! とにかくまずなんと言ってもかっこいい! メキシコの屋根を歩くシーンなんかも銃の扱いが必上にうまいと思いました、また、カーチェイスシーンもかっこよく、そしてその中にロジャームーア時代のようなユーモアが含まれていてなにか懐かしさを感じました。全体的に素晴らしい内容で、また悪役が素晴らしい。よく見る小悪党ではなく、世界中を操るだけの悪党で、ボンドとの因縁が今作で明かされます。 これまでのボンド映画のなかでも傑作の部類に入ると思います。
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