白ゆき姫殺人事件のレビュー・感想・評価
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何があっても信じてくれる人。
面白かった
単純に面白かった、取材されている人たちの主観によって、両者のイメージが大きく変わる、ここ最近の科学者や音楽家と等の報道を思い起こさせる、ニュースをよく見ている人ならば、この身勝手な報道が現実によくあることで、それに対して、勝手につぶやく人たちの愚かさ、あるいは、自分自身でも同様に気づくものがるだろう。
レベルの高い展開と、SNSを通して不特定多数の人から、攻撃される、そして、無責任に書き込んだことにより、人の人生を変えてしまう恐怖を、ところどころ笑いを入れながら、ただ暗い風刺だけの作品ではなく作り上げた、中村監督の凄さ、日本映画でこうしたタイプの作品が出てきたことが嬉しい。
また、井上真央と綾野剛の役者としての幅を感じる、ファンとしては、その演技力を楽しめる内容でもある。
体力がいる
原作を読んでないけど
原作は読んでないけど面白かった
原作は読んでいない。知的で単純と評価したのは背反するようだけど、要はわかりやすかったということ。
役者がそれぞれいい感じにクズを演じているのでよりリアル感ある。
なんでもツイッター。
ひとの利己的な記憶改竄。
痛烈なネットリテラシー批判。
それでいて、途中にワイドショーが挟まって物語をわかりやすくまとめてくれるので、サスペンス?推理?犯罪ものにしては観客がおいてけぼりにならず、楽しめる。
登場人物のインタビューを重ねることによって、殺人事件のあらましがわかっていくのだけど、探偵役が駄目男だったり人によって細かなエピソードが都合よくかわっていくのは面白かった。
最後は、結局誰が主役だったのかけむに巻かれた感じ。
単純に面白かったけど、深いわけではないし、あーこういうことあるよねって現代のありえそうな人間関係をきりとってみせただけだから、驚天動地といった感動もないので、☆は低め。
吉田拓郎の「ひらひら」を思い出した。
この作品はミステリー作品ではありません。インターネットが登場して、SNSなるものが登場し、人間同士のつながりが希薄になり、更に、いい加減になって行く、その現実を嗤った作品であると感じました。そういう訳で、この作品の主役は井上真央ではなく、テレビ局の派遣社員を演じた綾野剛であったのではないのか、と思いました。とにかくこの男、余りにも軽過ぎるのです。ある意味、現代社会を象徴した人物です。この映画を観ていて私は、現代社会の軽佻浮薄さをあざ笑った、吉田拓郎の「ひらひら」という歌を思い出しました。(この歌、ご存じない方は YOU TUBE などで、捜して見て下さい。とてもいい歌です)
湊かなえの原作ということで、かなり期待して劇場に足を運んだのですが、「告白」に比べると、かなり、散漫な印象を受けます。それは井上真央の幼少期にまで遡り、詳しく事件の遠因を描写しているからです。必要なのは判りますが、この描写、殺人事件には直接、関係ありません。
この作品、よく黒澤明の「羅生門」と比較されますが、「羅生門」には無駄な描写が一切ありませんでした。それにしても、いい映画を作るというのは難しいことなのだ、ということを痛感させられた今回の作品でした。
尚、海老名の映画館で10時10分の回を鑑賞したのですが、8割ほどの入りでした。興行的には、そこそこ成功するでしょう。
すごく現実的な映画だと思います。
テクノロジーの進歩とともに、人々の心がどんどん離れてしまう。時代にながれだされずに、どんな原始的な手段であっても、心を照らし合わせるような交流がますます大事になるのでしょう。
あとは、女って怖い、もうつぶやいたをやめよう
と二つの結論に至りました。
以上(=゚ω゚)ノ
良かった!
非常に良かった!
非常に面白かったです。
前回の「告白」と同様に色々と勉強になった、と思っています。
あと、井上真央さんの演技力がすごかったです。
以下、内容について、長文ですが、感想を書きます(ネタバレ含む)。
この映画の面白さは、ズバリ、「同じシーンなのに、語り手によって影像が微妙に違う」ところです。つまり、みんな自分の都合のいいように話をする、ということが、映像化されているところです。
自分の都合のいいように話をする、ということは、分かっていても、なかなか具体的にイメージが湧きづらいと思いますが、この映画を見て、「なるほど、こういうことなのか」と思いました。
そして、みんな完全にウソをついていない、ところも面白かったです。ところどころ、ホントのことを言うけれども、自分の意見を補うため、自分の立場を守るため、あるいは、自分を良い人に魅せるために、簡単にウソを織り交ぜている、というところが、なるほどなぁと思いました。
この映画を見て、リアル感が無くてつまらないという方も居らっしゃるかもしれません。
確かに、殺人の恐怖感、緊張感はそこまでないです。
風邪薬で寝てしまう点やコインランドリーで鍵かけてない点は、確かに少しリアリティーに欠けます。ですが、この映画のポイントは、殺人シーンのリアルさではないと思います。
人が簡単にウソをつくこと、都合のいいようにしか話をしないことは、日常茶飯事なことで、その点は、かなりリアリティがあったと思います。
また、赤星(綾野剛)が最後にボロボロになったことについても、簡単に、あっさりと、身近で起こりうる話で、怖かったです。(ここもこの作品のポイントだと思います。)
現実の世界(仕事や家庭)で上手くいっていない人が、ネットでちょっと目立ちたいと思ったがために、ツイッターに書き込むをする、というのは、誰もが簡単に出来てしまうことだと思います。
今回の話では、城野美姫が助かっているのでまだ悲劇にはなっていませんが、もし、自殺してしまっていたら?
ネットで目立ちたいというちょっとした出来心で、人を死に追いやるわけです。
ちなみに、この作品の一番の被害者は、赤星(綾野剛)だと思います。そして、赤星(綾野剛)と同じ立場に、誰もがあっさりなってしまうところも怖いと思いました。
(なので、綾野剛さんが事件の真相を暴いていく話のほうが面白い、というのは、よく分かりません。なぜなら、彼はミステリーでいうところの、刑事役探偵役ではなく、被害者なのですから。まあ、自業自得な被害者ではありますが。)
人は簡単にウソをつくこと、それも、悪気があるわけではく、ちょっとした保身のために、ウソをつくこと。そして、真に恐ろしいのは、それを鵜呑みにしてしまうことだと、感じました。
ネットは便利なもので、現代社会において、既になくてはならないものではありますが、その扱いについて、改めて、気をつけないといけないな、と思いました。
このレビューを読んだあなたもぜひ、「大切なことを見落とされないように」してください。
p.s.
城野美姫は、果たして、ホントに「完全にシロ」なのでしょうか?
この作品のポイントは、「人は自分に都合のいいように話をする」という点だとすると、城野美姫が手紙に書いて話している内容もまた都合のいい解釈が入っているのではないでしょうか。
(まあ、流石に私が人間不信すぎるだけかもしれませんが。)
そういった余韻を感じられるところも良かったと思います。
全く良さがわからない
皆さんの評価が良すぎて申し訳ないのだが、私には全く面白くなかった。
期待していたんだけどなぁ、
ドキドキもワクワクもハラハラもない。
出てくる登場人物がどれも魅力を感じない。
あえていうなら、貫地谷しほりさんの役は良かった。
最初からなんとなく犯人わかるし、そもそも動機が薄っぺらすぎる。睡眠薬じゃなくて風邪薬とか、、コインパーキング止めてカギつきで置いていくとか何それ。
ネットだけで犯人にされちゃうとかならわかるけど証言の裏付けとか全然とってないのに、簡単にTVで放送しちゃってるし警察一回も出てこなかったし、、
サクッと殺されちゃって恐怖感全然なし。
あるとしたらネットとファンは怖いってことか。
ただ、演技は井上真央さんがすごく良かった。歩き方とか姿勢とか、地味なOL感がうまい。菜々緒さんも良かった!意地悪さがでてて。綺麗だし。
綾野剛さんが事件の真相を暴いていく話のほうが面白かったと思う。
まさか、TVであっさり逮捕されましたーとか、、
つまらなすぎる。
これなら、家で寝ていたほうが良かった
ミステリーって。。。
湊かなえの原作は「告白」にしても「贖罪」にしても、「北のカナリアたち」として映画化されたものにしても、子どものときのトラウマなり事件なりが大きく影響を及ぼしている。
湊かなえ本人の子ども時代に何事かあったかのようだ。
軽薄なTVディレクターが事件取材のことをツイートしていたことを契機に、ある容疑者の人物像がネットで形作られていく、というのがテーマなのだが、ネットの炎上というのが、本作でちゃんと表現されていたのだろうか。
要は、ネットにつながなければ、炎上とは無縁でいられる。果たしてそういうものだろうか。
TVのワイドショーは、事件報道をするときに、あんなにウラをとらないで放送するものだろうか。
ディレクターも東京行きの急行に乗ったかもしれない容疑者がどこへ行ったのかということも調べない。死亡推定時刻も曖昧、眠剤に等しい風邪薬の服用。
ディレクターが警察に全然当たらない時点で、この作品は説得力ゼロである。
いま、世の中には周到なミステリーが氾濫している。本作のような穴だらけのミステリーは居場所がないのでは。
せめて、ディレクターが真相に迫る構成にしてほしかった。
中村義洋には、やっぱり、横山秀夫「64」を映画化してほしい。
ドキドキハラハラ
湊かなえ原作ということで、前から楽しみにしていました。
原作は未読です。
今までにない感じの映画でした!
あかねや典子さんみたいな人、いるいるー!と感じた人は少なくないでしょう。
リアルタイムでツイートするものたちのやりとりから、臨場感が出ていました。
犯人探しというよりは、真実はいったい何なのか?SNS上で繰り広げられる根拠もない噂話の増幅の怖さが描かれていて、ゾクゾクしました。
蓮沸さんの演技が良かったです。
髪型から最初誰だか分かりませんでした。
前半と後半の顔つきの違い、ちょっとしたことから快感を覚えた時のニヒルな笑い、殺人の時の無感情さ…素晴らしかったです。
面白いんだけど盛り上がりに欠く
テンポもあって美術、衣裳も充実、キャスティングもいいし、その上、芝居もいいんだけど、一向にわくわくしないのはなぜ?
原作は知らない。社会派、現代悪を扱っているからか、といっても『告白』も『ゴールデンスランバー』ももっと快感度はあったはず。「赤毛のアン」をモチーフに、けっこう泣ける虐げられた女の子の友情もあり……なのに落ちきらない。
凝ったオープニングタイトルデザインで「かっこいいな」とわくわくして見ながらどこでテンションが下がったかというと、やはり、割と回想シーンが説明っぽく、しかも繰り返されるので、説明映画みたいでトーンダウンしてしまったのかな。「ラショーモン式証言篇」の連続のあと、城野の告白が「解答篇」みたくなって、そのあと真犯人による「真実篇」となるんだけど、「解答篇」終わった段階で、なんとなく興味も終わってしまう。犯人もそこでわかってしまうし。だから最後が蛇足感たっぷりになる。
いや、やっぱり説話的にうまくやってるのだけれど、映画としての快感度が一向にないということだな。
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