劇場公開日 2014年3月29日

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「面白いんだけど盛り上がりに欠く」白ゆき姫殺人事件 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5面白いんだけど盛り上がりに欠く

2014年3月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

テンポもあって美術、衣裳も充実、キャスティングもいいし、その上、芝居もいいんだけど、一向にわくわくしないのはなぜ?
原作は知らない。社会派、現代悪を扱っているからか、といっても『告白』も『ゴールデンスランバー』ももっと快感度はあったはず。「赤毛のアン」をモチーフに、けっこう泣ける虐げられた女の子の友情もあり……なのに落ちきらない。
凝ったオープニングタイトルデザインで「かっこいいな」とわくわくして見ながらどこでテンションが下がったかというと、やはり、割と回想シーンが説明っぽく、しかも繰り返されるので、説明映画みたいでトーンダウンしてしまったのかな。「ラショーモン式証言篇」の連続のあと、城野の告白が「解答篇」みたくなって、そのあと真犯人による「真実篇」となるんだけど、「解答篇」終わった段階で、なんとなく興味も終わってしまう。犯人もそこでわかってしまうし。だから最後が蛇足感たっぷりになる。
いや、やっぱり説話的にうまくやってるのだけれど、映画としての快感度が一向にないということだな。

ONI