「完結編は前編からフルスロットル!」るろうに剣心 京都大火編 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
完結編は前編からフルスロットル!
漫画の実写化がことごとくファンにディスられる昨今、見事成功したと言っていい「るろうに剣心」。
世代でありながら原作漫画は読んでいなかったものの、前作は非常に楽しめた。
なので、その第2弾なら、期待はおのずと高まる!
ファンの間で特に人気が高いと言われる“京都編”。
維新政府転覆を目論む志々雄の陰謀に、剣心が立ち向かう。
冒頭の志々雄の登場シーンで本作の価値は決まった。
剣心こと人斬り抜刀斉の後継者で、維新政府に裏切られ、殺された筈の志々雄。
言わば、亡霊。
強大な敵との対峙に、よりドラマチックになった。
邦画アクションの革命と言われた前作のアクション。
スピーディーなアクションも磨きがかかった。
スケールの大きさも続編として申し分ナシ、邦画アクションも遂にここまで来たか!
原作ファンから見ればカットも脚色もされて不満点もあるらしいが、ここまでやってくれれば充分だろう。
佐藤健の成りきりぶりは、もはや堂々としたもの。間違いなく、キャリア最高のハマり役。
レギュラーメンバーは今回出番は少ないが、その分新キャラが魅せてくれる。
まずは何と言っても、志々雄を演じた藤原竜也。
全身包帯で巻かれほとんど顔は見えないが、その冒頭の登場シーンから存在感と凄みたっぷり!
巧い役者が憎々しい悪役をやると、殊更作品も面白くなる。
志々雄の配下、宗次郎役の神木隆之介には驚かされた。
どちらかと言うとヤワな男の子のイメージがある神木くんが見せる、佐藤剣心に勝るとも劣らないアクションの切れ。
志々雄が不気味なら、宗次郎は不敵。佇まいも見事。
元隠密庭番衆、田中ミン演じる翁と伊勢谷友介演じる蒼紫のバトルもクライマックス最大の見せ場の一つ。
本作唯一の明るさと言っていい土屋太鳳演じる女隠密のフレッシュさとあのハイジャンプキック、志々雄の参謀・滝藤賢一の怪演、志々雄の愛人・高橋メアリージュンの色っぽさにも追加点。
2部構成の完結編の前編。
ラストに現れた謎の男は?(誰が演じてどんな役かもう知ってるけど)
志々雄の野望を阻止出来るのか?
剣心は再び立ち上がる事が出来るのか?
アクションもさらに激しくなると言う。
後編も絶対見なきゃ!
共感ありがとうございます。
本作、剣心の佇まい、仕草、台詞は、古典的時代劇そのものでしたが、
殺陣は、斬新なアクションでした。
時代劇ファンとしては、本作の様に、従来の時代劇の良さは残しながら、現代感覚を積極的に取り入れて、現代に合った進化した時代劇を観たいです。
では、また共感作で。
-以上-