「アクションは問題なしに満点だが、キャラストーリー的には少し残念。」るろうに剣心 京都大火編 たくっちさんの映画レビュー(感想・評価)
アクションは問題なしに満点だが、キャラストーリー的には少し残念。
原作は腐るほど読み返しました。
基本、カメラが役者に寄った感じで撮られているのか
(一歩引いた感じで役者全員を映しているような感じではなく)
アクションシーンがもの凄く映えて映ります。
いかにもお金かけて作りました、というハリウッド並のアクションではなく。
かといって、TVの時代劇のような、いかにもしょぼいアクションでもなく。
どう言ったら良いのか分かりませんが
とりあえず『カッコいい!』と言いたくなると思います。
ホントに殺陣を、殺し合いを、やってるよ!という
臨場感がとてもあるんですよね。
TVの時代劇だと血糊使って、
斬られた→アッー!→バタン(倒れる)じゃないですか。
そこがこの作品だと 悪・即・斬 ならぬ、
斬・即・死 みたいなね。(逆刃刀なので死にはしませんが)
もちろんキャストも良かったです。
瀬田宗次郎役の神木さんは一番のドストライク。
おそらく後編は難しい演技になると思いますが大丈夫か。
期待しています。
志々雄真実役の藤原さんもまったく問題なし。
彼の少し低い声が、蠢く雰囲気を絶えず醸し出す志々雄に
よく合っております。
翁役の田中泯さんも良かった。
ニコニコした雰囲気と、その後にある凛とした雰囲気を
もの凄くよく出されていたと思います。
操役の土屋太凰さんも、原作キャラの快活な雰囲気が
よく出ていたと思います。
少し残念だったのは
伊勢谷さん演じる、四乃森蒼紫のエピソードの明かし方。
(伊勢谷さんの演技に問題はないのですが。)
翁の口から明かすのではなく、本人の口から明かしてほしかった。
本人の口から「それに対する思い」が言葉として出ていない為、
どうしても人物としての背景が薄くなってしまい、途中から
「剣心、剣心…」と呻くただのストーカーにしか見えなくなってしまいました。
条帳との戦闘シーンでも「ん?」と思う所はありましたが
まぁこれは、原作知らない人と知っている人、両方いるので
許容範囲かと。
逐一原作通りに作っても仕方が無いですしね。
とりあえず後編をうまくまとめてくれることを期待して。