「お金との関わり方って難しい。」ウルフ・オブ・ウォールストリート ぴっころさんの映画レビュー(感想・評価)
お金との関わり方って難しい。
お金に魅了された主人公の生き様が描かれています。終始コメディのような形で話は進みますが、それでもなかなか心情的にゾッとするシーンもありました。実話を元にした物語でありながら、リアルに描かれなかったのはなぜなのかなぁと考えました。リアルに描くには重すぎると判断されたのかと思ったのですが、監督はこの映画を現代への警告として作ったとインタビュー記事にあったので、風刺を効かせるためのブラックコメディだと受け止めました。主人公のお金を稼ぐやり方は、ひどいという一言に尽きると思います。ただ、お金に困っている人に頑張れと精神論を語るより、具体的なマニュアルを提示し、導いてあげるというスタイルはお金を稼ぐ上でとても有効的な方法なんだと思います。だけど、この映画を観ていたら、お金を稼ぐのはもちろん難しいけれど、それよりも使い方の方がよっぽど難しく感じました。ありすぎても、なさすぎても悩みの種になるお金という概念。結局はお金に振り回されない精神と感覚が生きる上で大事なのかなと感じました。あと、ブラッドが同僚をかばって逮捕されたあとどうして会社を辞めてしまったのかが少し気になりました。
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