オンリー・ゴッドのレビュー・感想・評価
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パイプカット
おい、そういや、「オンリーゴッド」のレビューしてないじゃねえか
どうも「ROOM237」のレビューですっかり書いちゃった気になってたようだ。
ということで、「オンリーゴッド」。
えっとまず、「何だこれ?」という意見が大部分を占めていて、オレが「ナニコレ」の状態。
別に感じたまま書けばいいのにさあ、ナニコレっつたら、それで終わっちゃうじゃん?
「笑っちゃうぐらい変な映画」って?笑っちゃう、はいいけど、全然変な映画じゃないぜ?
本作は
東洋の神秘に必要以上に傾倒してみちゃった(みちゃった、のニュアンスが重要!)レフン監督が、マザコンで、不能な主人公と、彼も含めて、超卑怯で臆病な白人の侵略を、北野武がバッサバッサ切り捨てる映画。
とにかく白人グループが、徹底的に、バカで卑怯で下劣で臆病に描かれている。
ゴズリング扮するジュリアンもあれだ、ママンへの言い訳づくりで武とタイマンするんだけど、当たり前のように返り討ち。そのあとのジュリアンが武の家を強襲するんだけど、その時の彼の行動がまた、またセコい、精神的に卑怯。
この主人公はとにかく揺らぎまくってんだよね。
ママンが神、とか何とかいう前に、ママンのせいで不能にとか、いやいや、こいつがカスなだけだって。自分がかわいいだけなんだって。
どんだけスター、ゴズリングに肩入れしてるっちゅうねん。
一方の、武は徹底して、揺るがない。
彼のカラオケは鎮魂、とか何とかいう前に、「俺の歌を聴けや」という普段の彼のまんまであることに注目したい。
追記
ジュリアンがじっと手をみる。要は自分の〇〇〇だ。
これどうしようかなー、と思ってて、役に勃たないのがわかったところ、パイプカットしてくれる人(これをある意味神、とも言える)が現れたので、身内を欺き、見事パイプカットできました、というお話でもある。
めっちゃくちゃ面白いじゃねえか!
残酷・・・
部屋の中は全部赤っぽい照明。どこにも血の匂いがするといった雰囲気で、ストーリーよりもその怖い雰囲気を楽しむ映画か?ホラーと言われてもしょうがないほど残酷・・・北野武映画とかデヴィッド・リンチとか、そんなイメージもある。人が殺されてるのにまわりの人間は黙ってるだけだし・・・(笑)
ビリーを殺したのは多分警察署長?なんだか奴は人を殺し過ぎ!母親も殺されちゃったし、ジュリアンはいったいどうなったんだ?腕を切られただけ?
ムードが良い。最後まで見させてくれた。
最初に、この作品が気になっている人に注意。この作品は自分的にキツいと感じるグロい描写が複数箇所であった。なので耐性が無い人には注意を願いたい。
全体を通して暗い背景にネオンのような原色のイルミライト、近未来的な重厚感ある無機的なBGM(テクノっていうのかな?)で描かれており、主演であるライアン・ゴズリングがブレードランナー2049の主演であったこともあり、BladeRunnerやCyberpunk2077を想起させずには居られなかった。実際は内容は別に未来のことではない。BladeRunnerにはかすりもしないが、Cyberpunk2077にはマフィアの抗争的な部分があったと思うので、似ている感じもある。
内容は警察と麻薬マフィアの仇討ちを目的とした復讐の連鎖による抗争劇。その中で主人公ジュリアンと母親の歪な家族間も表現されてはいるが。それらには自分の胸の奥まで来るような良い作品なら持つことができる深いテーマ性は感じられなかった。この作品にはテーマ性や内容よりもその映像的な表現方法に目が向いた。物語を引っ張る主演ジュリアンと敵チャンはどちらも寡黙であり、無言で動いている様子が多用される。それを見て何を感じるのか?といえば、視覚、聴覚、に一番影響を与える部分である映像とBGM。そこには内容よりも画面の中のいち場面をアートを見る時のように見る姿勢に近かった(しかし、登場人物への感情移入はこの作品では失敗といえるほど希薄であるため、見るといってもその見どころは感情や心情によるものではなかった)。
この作品にテーマがあるとしたら、復讐は止まらない(もしくは相手の力を見てやれという)こと、ジュリアンとクリスタルの間にあった歪な家族関係だと思う(どちらも深堀りはあえてしてないようなので、あえてテーマを考えればの話になる)。
適役のチャンという人物像については、見た目と寡黙な様子から、サングラスを外したタモリ型私刑ロボットといえる様相であった。肩を上げて背中から刀を抜き出す様子には、不自然さ(演じている感)を感じたし、肩、痛くないのかな?という演者への心配を引き起こすものであった。
マイという娼婦はチョイ役ではあるが一番感情移入できたかもしれない。彼女がジュリアンに恋人役をしてくれと言われて無理に家族会議に登場させられ、「なんなんだこいつら?」と顔芸を披露してくれる場面には、一般人である一視聴者として感情移入させられた。
結論というほどのものでもないが、この作品はテーマを求めて見るようなものではなく、表現方法を楽しむという形でみたほうが良い。途中でダレるのを感じることは私は無かった。
タイトルなし(ネタバレ)
いまいち評判は芳しくない作品ですが、ニコラス・ウィンディング・レフン監督&ライアン・ゴズリングの“ドライブ”がかなり好みな作品だったので、同じコンビによるこちらの作品も鑑賞してみました。
感覚としてはドライブとヴァルハラ・ライジングの中間、ブロンソンに近い感じでしょうか?
少し観念的な部分が有り、選り好みしてしまいそうな作品ですね。
ストーリー的にも、ウィタヤー・バーンシーガーム演じるバンコク警察のチャン警部が“神”に当たるのでしょうが、“好きにしていいぞ”何て言ってた割りには娘を殺された父親がビリーを殺してしまうと、今度は一転して“やり過ぎだ。娘に売春させていたおまえにも責任がある”等と言って腕を切り落としてしまいますし!!(゜ロ゜ノ)ノ
彼なりの正義感に因って行動しているのでしょうが、相手の言い分を無視して、やりたい放題に感じられ、ついついゴズリング演じるジュリアンだけでなく、クリスティン・スコット・トーマスが演じたエキセントリックな母親クリステルにまで肩入れしてしまいました(;^_^A
チャン警部の行動に共感出来ればもっと楽しめたかもしれないだけに残念でした。
事が済んだ後、チャン警部がカラオケを熱唱するシーンはなかなか味のある演出で悪くなかったですヾ(´▽`*)ゝ
それと、レフン監督の陰影の使い方や色彩感覚等素晴らしい映像感性、アクション演出やバイオレンス描写を含め、こういうセンスは結構好みです。
アレハンドロ・ホドロフスキーに捧ぐ←この人だれ?って方には向かない作品。
舞台はタイ・バンコク。ビリー(トム・バーク)とジュリアン(ライアン・ゴズリング)兄弟は、ボクシングジムを経営しながら、裏ではドラックの売買なんかをやってる。ある日、ビリーが娼婦を惨殺、そして娼婦の父親から殺される。事件を聞きつけた兄弟の母(クリスティン・スコット・トーマス)がアメリカから参戦。ジュリアンに、復讐をしろ!と急かすのだった。ジュリアンは兄の敵討ちに乗り出すが、その前に地元を仕切る元警官チャン(ビタヤ・パンスリンガム)が立ちはだかる。
凄く殺気を感じる。ゆっくりした音楽、ゆっくりした動き、てか何も動かない場面が暫くあったりする。何、この静けさ?首筋辺りが、ぞわぞわする。これは殺気ですよ、殺気。何かが足音を忍ばせて、私に近付いて来てるような気がする。
ほら?野生の動物って、獲物にゆっくり近付いて行って、いきなり飛びかかるでしょ?そんな感じで、おっさんが日本刀をいきなり振りかざして、両手をばっさり斬り落とす。ほら!いたよ、野獣が!青と赤のチカチカするネオンの間に、野獣チャンが日本刀を振り翳して潜んでいる。困ったことに、この残虐なシーンが美しいんです。
このチャンは、正しく己がルール。裏社会の「神」なんです。ばっさ、ばっさと罪人を斬り、その後はカラオケで熱唱!斬り→熱唱→斬り→熱唱な、理解不能の新種の野獣ですよ。
でもヤバイと思って、急いで逃げようとするんだけど、後ろには無口なマザコン・サイコ野郎のジュリアンが、ファイティングポーズで立ってますよ。こっちも怖い。怖いけど、こっちが格好良いから良いか。いやいや、でもジュリアンの後ろには鬼母がいます。この鬼母は、息子達を近親相姦(と思われる)の縄で縛り、虚勢しているんです。クリスティン・スコット・トーマスの怪演は、素晴らしい。うちの鬼母とは比べものにならないくらい、素晴らしい。
あっちもこっちもで、ずっと首筋がぞわぞわしっぱなしですよ。
さて最後、このカラオケ好きな新種の野獣VS無口なマザコンサイコ野郎の対決となるのか、ならないのか?
いやー、なんか今だったら、アルセーヌルパンのように、針が床に落ちた音も聞こえるような気がする。そんな風に、感覚が研ぎ澄まされますよ。いや、研ぎ澄まさないと、どっちかに喰われますからね。
なんか良く分かんない。分かんないけど、何かが頭に入って来る。こんな感じ初めてです。
で、ラスト、こんなテロップが。
「アレハンドロ・ホドロフスキーに捧ぐ」
エル・トポの監督に捧げるのか。
ああ、そっか。だからもう、分かんなくて良いや。
もういいですよ、好きか嫌いかですよ。
私は、好き!
酔っ払いの気分
売春婦殺しの兄への私刑を許した警察官に復讐する弟の物語。
概要はこんな感じのはずなんだけど、非常に話を追って行きづらい。すっごくスローテンポな上、空想なのか現実なのかわかりにくい場面が幾度と無く展開され、、、正直眠くなる。
ただ、あの空想(かな?)空間は危ない。
見えるものは赤と黒とエロス。ゆっくりとゆっくりと流れる時間。思い通りに動かない身体。そして唐突な痛み。
まるで夢の中のような、飲み過ぎて酩酊状態になっているような、そんな錯覚を覚える。
また、スローなテンポとは対照的に個々のキャラクターは淵を塗ったように際立っている。特に、日本刀のような刃物をシャツの背中から抜き出し、仕事終わりには部下を引き連れなんの楽しさも感じないカラオケを歌う警官が、あまりにもシュールで極度の混乱を引き起こす。
期待通り
統一感のある色彩などこだわった絵作りは『ドライヴ』と同様で、容赦ない暴力表現もそう。ただしライアンくんが全然弱い男だったというのが違います。これ笑えたんですよね。まああの元警官が超人として描かれているから太刀打ちできないのは仕方ない。
個人的にはクリスティン・スコット・トーマスにあの決闘のあとを継いでもらって、対等に渡り合って欲しかったし、そうなったら面白いのにとワクワクしてたのがあのようにアッサリと‥‥残念です笑
そもそもエンドロールで母親役がクリスティン・スコット・トーマスと知った時は驚いた。それくらい彼女には珍しい配役だったと思います。女優って凄いなと改めて。
楽しいなあ
楽しいなあ、この映画。今時『エルトポ』に捧ぐってどういうつもりなんだ?確かにテーマやキャラ設定が薄ーく『エルトポ』。何より素っトボケた所が『エルトポ』。笑っちゃいけない真面目な贖罪の物語だが、素っトボケてる。
他のレビュアーさんも書いてるけど『シャイニング』&リンチな所もあって楽しい。アルジェントの情念、若き日のアンソニーウォンが暴れてた頃のアジアンテイスト、中村主水顔負けの昼行灯っぷりも付け加えておきたい。
これだけいろんな物が混じると悪酔いの一つもしそうだが、バットトリップしないブレンド具合。理屈より感覚先行の酔わせ加減が丁度いい。ゲイジュツ方向だけに突っ走らないボンクラ度合いも楽しい。
そしてこれ商売っ気タップリな所も良い。監督の出身地デンマークでしんねりむっつりカルト映画をチマチマ作るんじゃなく、セリフが英語でソコソコの役者も使ってカンヌにも出してっていう商売っ気丸出しな図太さ。その図太さで「毒は社会の薬である」っていうホドロフスキー訓を実践してってほしい。
レフン監督は観た人皆が納得&感動するような映画はクソだと考えてると思う。だからこの映画には「賛」だけではなく、つまんねーくだらねーという「否」の感想も絶対に必要。監督はそこらへんの計算もちゃっかりしてるような気がする。
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蛇足だが、レフン監督を追ったドキュメンタリー『Gambler』が面白い。
『FearX』で大失敗し破産したあと『プッシャー2&3』でなんとか復活しようとしている頃に撮られたもの。監督が奥さんから
「あんた、いつまで夢を追ってボンクラ映画ばっかり撮ってるの?さっさとお金稼いできなさいよ」(意訳)と説教くっらてるところが楽しかった。強面の映画を作ってる割には恐妻家だなあとしみじみした。
そりゃあんな怖い奥さんがいたら、ボンクラと商売を両立させようと頑張るわなあと「オンリーゴッド」観ながら思った。
演歌がグッド。
この監督の前作でも然り、寡黙なバイオレンス作品。
いや、今回はちょっと違うかな^^;
「ドライヴ」ではかなりのマニアを生んだみたいだけど、
その独特な世界観と映像センスをどう見るかで、
作品の好き嫌いはハッキリ分かれるところだと思う。
大方男性陣はカッコいい♪という意見が多かったけれど、
私個人的には今ひとつ入り込めない世界だった。
なので今回も過度な期待はせずに観に行ったんだけど…
私的にR・ゴズリングは、普通に喋っている方が好きだ。
あまりに寡黙すぎて何を考えているかサッパリ分からない。
説明など何もない物語は(毎回そうよね)彼の行動と周囲の
雰囲気で、あーそういうことだったのか。が分かる形式で
不親切極まりない暗い映像。その中に惨殺死体が転がる。
スピード感のない惨殺場面は、ただでさえゆっくりな演出に
追い打ちをかけ、どれほど痛く斬りつけられているかが
連想されてしまう二重地獄構造。目を閉じてる時間が長い。
静まり返った劇場内には、そこに声をあげる観客もおらず、
隣りの爺さんが食べている煎餅の音が鳴り響く始末だった。
…そこへ、あのタイ人が歌う「演歌」だ。何なのこの場末感。
つまらないとか、眠くなるとか、もうそういう次元ではない。
神がいるなら助けて欲しいのはこういう時だな、と思った。
なるほど、観る者にそう思わせる戦略だったのか!?
だとしたら巧い監督だけど、そういうワケでもあるまいに。
どう考えても、元警官を名乗るあのタイ人が可笑しすぎる。
背中から刀が出てくるし、変な歩き方するし、レベルが違う。
すっかりゴズリングの出番など影を潜め、負けが誇張される。
で、必勝ゴキゲン!またあの「演歌」だ。
まさかのまさか、エンディングまで、あの「演歌」だ。
これがムダに上手いおかげで、さらに怪作となってしまった。
彼の名はヴィタヤ・パンスリンガム。覚えておきましょう。
ところで母親役のスコット・トーマス。どうした、そのメイク!?
(90分間耐えられそうなら観てみて。このベスト・オブ・場末感)
期待外れでした。
ライアン・ゴズリングとニコラス監督の「ドライヴ」が面白かったので観に行きました。
残念ながら「ドライヴ」のような感動はなかったけど、あの刑事の鬼のような強さとカラオケシーンだけは好きなので今度友達ともう一回は観たいです。
悪い意味で個性が強すぎ
時間がもったいないので、見ない事をオススメします。
ちなみに内容をザックリ話すと
登場人物【主人公、主人公の兄、元警官(タイ人)、主人公の母親】
1.まず、タイでボクシングジム(裏では麻薬売買)をやってる主人公の兄貴が未成年とヤリたい!!と思い売春宿にいきますが、みあたらず路上で売春している女(16歳)をみつけレイプして何を思ったのかボコボコにして殺してしまいます。
2.ダークヒーロー的な元警官がその現場に殺された女の父親を引き連れ、駆けつけます。そして現場から逃走しなかった放心状態の兄に報復させます。(兄死亡)その復習させたオヤジさんも「売春していたのを見て見ぬ振りしたな!!」的な理由で警官が腕を切断します。(背中から短刀を抜き出すところは...おいおい、コメディ映画だったのかよwww)と思わせるシーンでした。
3.母親がアメリカから駆けつけ(セレブババア風)復習に奔走する。→失敗→ババア逆に殺される。
4.ラストらへんは、急に画面がとびどこかの森?みたいな場所で元警官により主人公が腕切断(幻想的な雰囲気だったので、現実かは分からん)....これは、主人公が昔父親を拳で殺してしまったためアメリカからタイに逃亡してるエピソードからなのか?.....そして終わり。
えええええっっっw 警官側は誰も死んどらんし、主人公側が一方的にボコボコにされてるだけのストーリーでwwwなんじゃこりゃwしかも、元警官の遠くを見つめたカラオケシーンがちょいちょい入ってて、さらに胸くそ悪くなるww
【見ない方が良い理由】
[1]意味がわからない.....ほとんどのシーンが抽象的すぎて理解不可能です、人によってですが自分には、グダグダな感じの印象にしかとらえることができませんでした。セリフも少なめ、ただ歩いてるシーンもあるし。ストーリーは、あるけど無いようなもんだし。
[2]暴力シーンおおすぎ。グロければいいって話じゃねえよ。
独特な雰囲気だしたいなら(見ていて分かりますが。だしたそうな感じプンプンしますw)むしろ、少なくして他の表現をすればいいのに。
きつい方のレフン
ところどころ面白い場面があるんだけど、全体的にはとても退屈な印象がある。見る人を楽しませる気がない、きつい方のレフン監督作品だった。
警部が橋爪功に似ていた。
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