トランスのレビュー・感想・評価
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頭がグワングワンする作品。
サイモンの現実と記憶が入り混じる本作。
話が進むにつれて画面上の出来事が現実か虚実かが曖昧に。
今、起きていることは現実?虚実?虚実に見せかけた現実???
記憶や仮想世界といった『信頼できない語り手』が描く話は最後まで展開が読めず楽しめました。
ですが、この手の話は構造的な弱点があることも改めて感じました。
仮想世界と現実を行き来する話。
境界を曖昧にすることで展開を読み難くして衝撃の展開に持ち込み易い利点はあります。
一方で最早何でもアリという観客の置いてけ堀が出てくる欠点も。
今まで一生懸命読み解こうとしてきた話が無しなるなんて等、著しくリアリティラインが低くなるケースもチラホラ。
そのため話が納得する形で成立される「バランス」感は中々難しいように思われます。
その観点で本作を観てみると細部が結構甘め。
現実で起こっている事象を頭の中で整理してみても中盤以降の展開は呑み込み難い。
特に、男女関係の話。
個人的な希望としては現在のラストを踏まえた上であの登場人物が催眠療法士に治療を受けている、という形で改めて引っ繰り返してもらえれば更に面白かったような気がしますが。。
それはそれで台無し感があったやもしれません。
作品に翻弄され続けたい方。
オススメです。
何回か見ないと
ダニー・ボイル監督何かやらかしてくれると思いながら彼の作品は鑑賞します。
音楽のサウンドが何とも言えなく耳にすう~っと入ってくる。そしてスピード感がたまらなく、謎が深まるほど引き込まれる。真実は何か?考えるほど引き込まれる映画でした。
催眠術という伏線を引きやすい感じのキーワードをうまく操っていました。最後の最後まで展開がわからないそんな感じでしたが、自分の理解能力が悪いのかもしれませんが、最後ちょっとわかりにくかったかなという気がしました。
何度も見るとわかってくると思うのでなんども見たいと感じました。
トランス
結構おもしろかったです。
とり歩かっている題材を誇張して描いていないところが
やるな。
って思いました。
子供は見ちゃいけないことになっています。
その、問題のシーンは、ワ〇メちゃんが生々しいと思いました。
ルネサンスの芸術作品にはワ〇メちゃんは描かれてないでしょうに。
とてもそれっぽい曲がバックに流れているので子供か見たらさぞかし興奮するでしょう。
主要登場人物の人間関係や、気持ちの移り変わりが非常にうまく描けていると思いました。
そのお蔭でラストシーンがうまく決まってると思います。
英語は英語字幕みながら結構聞き取れました。
トーイック700点以上の人なら良い教材になると思います。
イギリス映画
ヴァンサンカッセル。普通じゃないの頃のダニーボイルを思い出させる佳作。イギリス映画はろくなもんじゃないが、流石にダニーボイルは見やすい。砕ける頭、パイパン、腐乱死体。まぁ黒人女性の見事な身体つきが一番強烈なんだが。レフンのバイオレント描写に似てる。ただレンブラントとか絵の要素が薄くてもったいない。
格好良い
ダニーボイルなのでいつも通り映像も音楽も格好良い。どこを切り取ってもポストカードになりそうだ。中盤これは難解になりそうだぞと思ったけど、終盤はしっかり説明も入ってスピード感もグッと上がり、何と言ってもオチがオシャレで格好良い。
終わってみたら無駄シーンがなかった
信じられるのは自分だけ。
でも自分も信用できない。
記憶が信用できないとなにが本当なのかさっぱりわからない。
少しずつ少しずつあきらかになっていく真相は、断片が埋まるたびに違う姿を見せる。
無駄のない展開、無駄のない演出、無駄のない小道具。
なんだこの無駄シーン、とか思ったのに、最後までみたら無駄シーンなんかありませんでしたという脚本の緻密さ。
こういうの好きなはずなんだけどなぁ。なぜかのりきれない感じがしたのはなぜだろう。
泥臭いキャラクター、泥臭い思考、泥臭い行動に対して、脚本が美しすぎるのかもしれない。
誰にも感情移入できなかったからかも。
緻密なミステリやサイドエフェクトが良かった人にはいいと思う。
映画「トランス」
一回見ただけではストーリーがよくわからなかったが感想です。何回か見ればより楽しめる映画なのでしょう。もしこの映画のような事が現実に行われたらとても怖い事です。セラピストはある意味、最も怖い職業ということ実感した映画でした。
ダニー・ボイル監督が“面白さのエキス”をじわじわと絞り出す
名画の盗賊団と仲間だったはずの競売人の記憶がなくなり、絵画の在り処が分からなくなったという話だが、本筋は絵画の探索よりもなぜ仲間に絵画を渡さなかったのかという点にある。
競売人が強盗団の仲間に加わったのも謎で、この役に知的なジェームズ・マカヴォイはうってつけだ。
盗賊団のボスは、記憶を取り戻させるため競売人を催眠療法士の手に委ねる。ロザリオ・ドーソン演じる催眠療法士エリザベスが行う“催眠療法”が大きなカギとなる。
催眠術で人を自由に支配することは不可能ということを取り払い、これは映画でのお決まり、エレベーターの天井がすぐ外れるのと同じと割り切ってしまえば、なかなかに面白いミステリーものだ。
催眠によって想起される記憶はいったい過去の体験(事実)なのか、それとも誘導された思い込みなのか、主人公とともに観ているこちらも、どれが現実なのかその実態が揺らぐ。演出も上手いが、この作品、ジョン・ハリス(「キック・アス」「127時間」)による編集が巧妙だ。
二重三重に張られた罠が明らかになっていくが、最後まで真相がはっきりせず、頭をフル回転させられたのは久しぶり。
これで彼女の最後の打ち明け話さえも作り話だったらゾッとする。
音楽のリック・スミスはお初だが、スリリングさを織り込みながらも美しい旋律で、作品の品格を押し上げた。
盗賊団のリーダーを演じたヴァンサン・カッセル。最初はただの悪党面だったが、終盤では中々の色男に見えてくる。
無くした記憶を催眠療法を使って思い出させるサスペンス映画。スピード感溢れる展開が良かったです。
無くした記憶を催眠療法を使って思い出させるサスペンス映画。スピード感溢れる展開が良かったです。ダニー・ボイル監督いいね。
ノリきれない
主人公の記憶喪失のせいで行方知れずの絵画を催眠療法で主人公の記憶の中から探す話。絵画を失くした主人公と絵画を探す男と催眠療法師の女の3人を中心に話が展開します。
僕はどうも3人に感情移入できなかったんですよね。だから話に入り込めなかった。
謎を解き明かす話だから謎が解消されればそれで良いじゃんと思うかもしれないんですが、この話に於いては主人公の記憶が手がかりの全てなわけですから、主人公にノれないと物語にもノれない。客観的に見てて絵面が面白いわけでもない。残念ながら疑似体験できなかったです僕は。
話自体は良くできていると思うので評価はそこまで低くないです。ただ、出てくる人に、話にノれないから真相がわかっても「あー、ほーん」程度で終わっちゃったんですよね…。
『トレインスポッティング』が好きで、今回メンバーの1人が音楽を担当しているアンダーワールドにはまったのもそれがきっかけだったので見たのですが、音楽は期待通りでした。強奪のシーンの音楽は緊張と盛り上げが両立されてて引き込まれました。ダニーボイルに期待してたスタイリッシュな映像は期待以下だったかも…。あ、でも冒頭の主人公の語りシーンはトレスポを彷彿とさせる感じで良かった。
満足の出来でした
ダニー・ボイル監督には特に思い入れなく見ましたが、シナリオも演出も良く出来ていて満足の出来でした。d(^_^o)
一貫して不安感を煽るようなアングルや音楽の演出も良かったデスね。唯一、終盤に説明調になっちゃうが気になりましたがしょうがないかな。
ヴァンサン・カッセルがとてもキュートなのが印象的でしたね。
その記憶は誰の掌で転がっているのか?
いやあ、心地よく混乱させられました。
ダニー・ボイルが本格ミステリーかますとこうなる訳ですかぁ。
多重構造というかね、カットバック?フラッシュバック?記憶の探求と逆行?何と形容すれば良いのか、兎に角技巧溢れる映像テクニックの、この応酬ですよ。
現在進行形なのか?はたまた遡ってるのか…?という観客側としては瞬時に判別ができない展開というか。
こっちで必死に流れに喰い付いてやっとこさ理解が追い付くというか。
一時たりとも同じ視点に空間を置かないもんだから、もう混乱しっぱなしです。
誰を信じればいいのか?誰も信じられないのか?
彼は主役なのか?それとも脇役なのか?
誰の掌で転がされているのか?それとも転がしているのか?
その記憶は正しいのか?
その記憶は操られているのか?
その記憶は嘘なのか?
物語は何処へと行き着くのか?
果してどうやって決着を付けるのか?
それとも…最初から決着は付いていたのか?
う~ん…やられた。何とも上質な101分間。
ああそうか。我々は結局ダニー・ボイルの掌で転がされた訳ですね。
どんでん返しの繰り返し
絵画のオークション会場で強奪されたゴヤの名画。しかし、頭を強く打った事から、絵画を持ちだした強盗団の一味が、絵画を何処に隠したか忘れてしまう・・・。
どんでん返しの繰り返しです。しまいには、どれが本当の話なのかが、若干混乱してしまいます。それが、このトランスの魅力なのでしょうか。架空の記憶、あるいは、架空の話という観点では、若干『サイド・エフェクト(Side Effects)』にも似た感じもしました。架空の記憶・架空の話で、人を騙していますしね。
あるいは、人の記憶(意識)の中に入り込むと言う意味では、『インセプション(INCEPTION)』的とも言えるかもしれません。もっとも、『インセプション(INCEPTION)』は、他人の意識の中に入り込んで、他人を操るという話なので、失った記憶を思い出させるというこの映画のテーマとは少し違うかもしれませんが。
でも、そういう事か。サイモンがエリザベスのセラピーに行った時のエリザベスの表情。確かに、思わせぶりな表情でしたね。でも、物語の流れ上、はじめからそのエリザベスの表情の意味を説明するわけには行かなかったかもしれませんが、最後の最後、かなり結末に近くなった時にその話をするのはなぁ。推理小説だったら、掟破りの、反則ですね。推理小説ではないので、目は瞑りますが、そう言う伏線があっても良かったかも。あ。無いことはないか。そうか、エリザベスの表情と「あなたの好みは知っている」と言うエリザベスの言葉が伏線か。エリザベスの言葉は、セラピーの中で聞き出したのかと思ったんだけど、そうじゃありませんでしたね。
単純な、強盗の話ではありません。中々見応えがあります。
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