Dressing UPのレビュー・感想・評価
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この映画は前情報を何も知らないで見た方が確実に面白い。 最近の邦画...
この映画は前情報を何も知らないで見た方が確実に面白い。
最近の邦画インディペンデント系の女性監督は本当に強烈である。これほどまでに不穏な空気を生み出せるのは素晴らしい。
これは新しい「もののあわれ」なのか。
秘密。
これはなかなか人に語りたくない、分かってもらえ無さそうだから。
映画仲間だとしても、理解を得られるのが難しいかも、ことばで説明しても。
いや、難しいややこしい話しや見所を探さなくてはなら無いしろものなどでは無い。
見ればわかるのだ。
だが、今や日本や世界の映画利用者の大多数には、見ても難しいかもしれない。
これが、始まってすぐにサビから入って、テンポよく起、承、と進めば良いし、さらにわざと分かりやすく黒猫が消えるだの伏線をはっておけば良いのかもしれないが、新人監督の安川有果はそうはしなかった。
天晴れ!
しかし、画や間が破綻しているとかでは無い。工夫がある。
それは確かに、日本の十億〜海外の100億の作品とは違うが、
戦えている。
それがわかってくると、観ていてゾクゾクする。
主演の祷キララもまだ無名だが、多くの時間、何も演じないということを演じ、それにほころびがない。これで良いし、これを美少女というか、容姿佇まいすべてが今までに全くなかった個性のかたまりの原石を発掘、ということが分かってきて、
掘り当てた!
という気分に、最後まで集中して観てると内心でガッツポーズなんじゃなかろうか。
…まあそういう宝探し目的の映画ファンの私めには高評価でございます。
単にストーリーで楽しませるとかエンタメでしか見れないひとには、
あれ?早かったね、
程度かも。まあ仕方なかろう。
かわいい・・・
映像そのものの美しさはあまり感じなかったものの、構図と編集はすごく考え抜かれていて、その努力とアイデアには好感が持てました。
何より、主演のキララがキラキラしていて、弱いはずの絵そのものに不思議な魅力を加えていたように思います。
後半は現実なのか幻想なのか捉えきれない曖昧な展開になっていって、個人的に興味をそそられるところでありましたが、その行き着いた先には多少不満を持ってしまいました。単純な救済としか思えなくて、結末は陳腐にしか見えなかったです。
上映後のトークショーで監督は、「結論を出さずしての終劇」という旨の発言をしていましたが、よい子になってハッピーエンドという結論にしか捉えることができませんでした。曖昧にしたかったという意図があったのであれば、もっと色々含みのある演出が必要なように思います。
とはいえ話は面白かったし、丁寧な演出などに監督のポテンシャルを感じ取りました。これからの作品にも期待します。そして勿論キララにも☆
すごく観念的でした
少女の顔が突然バケモノになったり、どこまでが本当でどこからが空想か良く解らなかったり、観念的な映画でした。
意図が良く解らないカットが入り、そのカットが画的に綺麗なわけではないので、少しまったりした感じがしました。
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