東京難民のレビュー・感想・評価
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定年まで「ぼーっとした」人が多いよね。
大学時代にこれだけの経験をしたのは大変良かった、と思わせる内容。なんとなく大学を卒業して、会社に入って60歳までぼーっと生きて、61歳になって気がつくと、この主人公の急転の目に合う方が多すぎますよね。
まあ、定年後は金が少しはあるのでここまでひどくはないですけど精神的には同じか、それ以上のショックですよね。見ている方が、滑稽すぎてみっともないことこの上ないですね。
61歳のおじさんがハローワークに行って「私の特技は大企業の部長です。どうしてもというなら中小企業の役員、部長をやってあげても良いです」という話がジョークでない日本です。本気で言っているのです。
人間ならどんなに転んでも、自分の手と頭の中には生きていくすべを複数持っている、というのが必要ですね。
「課長と部長しかできない井の中の蛙以下のおびただしい数のおじさん達、おばさん達、これから長い余生をどうやって生きていくの?」という、かなり映画からは飛んでしまった感想を強く持ちました。
映画は素晴らしかったです。
よく見て欲しい。簡単なサンプルケース。
この映画をよく見て学んで欲しい。
落とし穴だらけの社会。
周りに知り合いを作って欲しい、小さな違いを認めあって欲しい。
小競り合いが誰かの利益になる。
自分だったらどうするかを考えて欲しい。
救いある内容で良かった3.8
会社に所属している事で守られているのを肌で感じたのは最初の転職時でした。次がなかなか決まらない期間は無職で貯金だけは減っていき社会から切り離されている様な。。気付くとスパイラルの様に生活水準が下がっていく。。誰にでも主人公や取り巻きの様に普通の生活って簡単に変わってしまう事がある。共感しながら主人公の性格の良さがとても好感がもてたし、根底は皆好い人だったし好きです(^ー^)中村蒼くん良かったです。
人生の荒波への対応力が低い現代の若者達
この作品をみると、田舎から都会の大学へ進学したものの上手く行かなかった自分を思い出します。
生活の為にアルバイトを探すも、行き当たる場所はブラックバイトばかり。店主が客の前で妻を殴ってたり、女子高生バイトにセクハラする男性社員がいたり、労働基準法を守っていないのに「これが社会の常識だよ」と言われて悪い大人に騙されたり、賢い生き方を既に身に付けている都会の学生に見下されたり、未来への意識の高い都会の学生に劣等感を感じたり……ひどいものだった(笑)
この作品に出てくる「若者を騙す悪い大人」や「田舎者を騙す都会人」に凄く共感しました。若者を騙す大人、現実には結構多いです。真面目で誠実な田舎者ほど狙われやすい。かつての私がそうだったように。
純情な若者を騙す大人もクズですが、昨今の若者(私も含む)は社会の荒波への対応力が弱い気がする。
学校ではお坊ちゃんお嬢様のように大切に育てられ、家庭内でも蝶よ花よと育てられる。教師に暴言を吐いてもおとがめなし、何やっても責任は親や教師が取ってくれる、求めれば過剰に与えられる、子供にGPSをつけて危険な事から過剰に守る、完全に整えられた倫理観と道徳観の中で手厚く手厚く育てられる。昭和の学生と違って、今の子供ってお坊ちゃんお嬢様のように育てられ過ぎだと思います。
学校や家庭がどんなに子供に甘い場になったとしても、社会は厳しいままです。
行き過ぎた温室育ちは社会の荒波の中で生きていく対応力を下げる気がします。
この作品の主人公のように「真面目だけど将来の見通しが甘くて、困ったことがあれば大人達がなんとかしてくれると思ってる、大人のいう事は大抵正しいから黙って言うことをきいてれば大丈夫」みたいな基本真面目だけど昨今の若者らしい適度な緩さのある子が一番危ない(何度も言いますが私もそうでした)。
この作品は社会の荒波への対応力が下がっている今の若者を風刺しているようにみえる。対応力があれば悪い大人から身を守れるし、避けることもある意味可能なんです。
この作品は就職や進学を控えた高校生くらいの子に見ていただきたいです。今の大人は子供を蝶よ花よと手厚く育て過ぎです。社会に出たら若者を導くフリをして利用したり騙したりする50代60代のオッサンオバサンは山ほどいます。昔の子供は学校や家庭で厳しく育てられ、適度に火傷や理不尽を経験しているから挫折への対応力が高かったんです。
是非、これを見て挫折への対応力を高めていただきたい。
表裏一体の社会
先ずはこんなことに自分はならないと言い切れる人には全く理解出来ない映画であるだろう。そして、とても幸せであるが、自分が幸せであることを感じていない人だろうと思う。
人生は思わぬことから良くも悪くも変わっていく。
この映画はとてもそういう意味では解りやすく、あるあるの話ばかりだ。
生きるとは大変だと言うことまじまじと解りやすく描かれている。
心にささる言葉もある
高橋優の旅人を聴きたくて観賞しました。
終始主人公の見通しの甘さ、子供っぽさが際立ちますが、それを中村くんがうまく表現していたと思います。
とにかく、一度転落してしまうと日本の社会ではなかなか這い上がれない。やる気があっても大学除籍、住所不定無職の主人公はまともな職につけません。世の中にも色々な理由があって職場を短期間で退職してしまったら、無職期間が長かったら、就職活動に影響してしまった人がたくさんいると思います。一度レールを外れてしまった人にはぐっとくる映画でしょう。
ただ、この主人公、心根は腐っていない。
途中、ホストクラブの店長にボコボコにされるシーンがありますが、店長の複雑な気持ちの中に「お前みたいなやつは裏の世界にくるな」という情のようなものを見て取れました。そんな主人公のまっすぐさがどうラストにつながるのかと思っていたら……なぜ父親を探すのか、探してどうするのかがよくわかりませんでした。。ちょっとラストは納得いかず、旅人 もしっくりきませんでした。
人は生まれ持つ運と能力に左右される
始まりは母親の死なのだろう。
元から彼に対する親としての自覚が希薄だったと思われる父親は さらにタガが外れて行く。
きっとこの父親は 彼が幼い頃にもろくな育児参加などせず、お金だけ家に入れていれば自分の役目は十分だと思っているタイプだ。
母親に子育てを全面的に押しつけ、夜泣きなどしようものなら、自分は疲れているんだ黙らせろ!くらいの事を言っていたに違いない。虐待などはしなくても名ばかりの父親。
人は 自分が手を掛けたものに愛着が湧くし 掛けてなければその分 希薄になる。
彼が大学を退校処分となり住む場所を追われようと
父親は
「あいつももういい年だ 一人で苦労してもいいんだ」
と自分に言い聞かせているだろう。
まあ、父親の方も 生きて行くのが精一杯なのかもしれないけれど、そんなにも気にならないもんか?と言ってみたい。
結果から言えば
非常に激しく唐突で救いようのないほどに苦労させられてしまったわけだが、
彼が 幼い頃に 母親から受けた正しい愛情が
彼の根本的な良心として存在している事がわかる。
当初の甘ったれた大学生の彼は、母親に死なれ父親と断絶し 、世間から認知度の高い学力の大学に通っているわけでもないので 半ばやけっぱちでただ流されるように日々を暮らしていた若者である。
だが 根っからのワルいやつになりきれないのは
幼い頃に受けた愛情による育ちの良さによると思う。
育ちの良さとは 金持ちか否か ではない。
きちんとした愛情を受けて育ったか である。
誰が彼にとって全面的な責任を持って育児をしたかである。
そこがあれば 人は かなりツラい境遇にも
耐えて乗り越えるのである。(たぶん)
彼のように。
彼にとって 結果的にはあのままぼんやり生きてるより良かったかもよと言ってもいい。
レビューは こう書いてしまったけれど
この映画には 死んだ母親はもちろん
父親も1ミリも出てきません。
粗筋は書かない主義なのでこういう感想になりました。
それにしてもキャストが豪華。
端端に至るまで名のある役者さんが使われていた。
やだ見オンパレード
かなりの、やだ見でした。
ホストクラブで稼げるようになったが、
「金がすべてじゃないよねぁ」と仲間の逃亡に協力し、
日雇いに身を落としてからは、
「やっぱりお金なんだよなぁ」と現実を突きつけられ、
ホームレスとして暮らし始めると、
「虫ケラ同等に生きよう」と塞ぎ込み、
ホームレスの恩人の生き様に感銘を受け、
「生きてるだけでもいいのかな」と開き直る。
全てがやだ見でした。
大学生だった自分も、
“無知な全能感”みたいなものがあって、
何も考えずに社会に出たタチでしたが、
一歩間違えばこうなっていたかも。
(未だにその可能性はあるのだろうが)
でもその価値観は時と共に変化していき、
“あの”震災の後でも何とか生きようとする人々に教えられるのは、
リアルな自分に近いものがありました。
だから、やだ見なんだなと。
細かいこと言えば、
治験のバイトでの副作用の事とか触れてないし、
絡んでくる警察がかなり乱暴なんだけど、
ここまで言いがかりつけてくるか?と疑問だったり、
オサムがただ捨てられるのも変だし、
最初の大学の応対もオーバーに酷い。
茜とルリの初対面では、茜は何を見ていたのとか。
勉強になったのは、
借りてたアパートの契約問題とか、
ティッシュ配りのバイトのコツとか、
土工のバイトの事とか、
100パーセント信じるわけではないが、なるほどなと。
ホームレスの鈴本さん、井上順なんだけど、
抜群な演技でした。感動しました。
でも被災した人=ホームレスみたいになっていて、
そこは少し配慮が要るのではないだろうか。
大塚千弘の脱ぎっぷりも含めて、
タイトルからは意外な内容が多くて、(難民なのか?)
割と心に残る映画でした。
ジャケットだけ見て、市原隼人だと思ったら、中村蒼でした。
そこも意外でした。
すぐそこに迫ってきている未来かも・・・
20才やそこらで再起できないわけがなく、
社会福祉制度も利用せずに困窮するのは無知ゆえだと思うものの、
この主人公に関しては、それ以前に心が折れている。
社会にしがみつく気力を失えば、だれでもこうなりえる。
誰にとっても他人事ではなく、すぐそこにある未来なのかもしれない。
カネと性と暴力に翻弄されてしまう
『東京難民』(2014)
Amazonプライムにて。お金を持っているというレールから外れるとどうなっていくのかという問題作。主人公の大学生(中村蒼)に内容証明の封筒が届き、サインしただけで起きっぱなしにしていた。大学の教室に入るためのカード認証が効かず、教務課に行くと、除籍になったという。父親がパブの女と出奔したのか、仕送りがすべて途絶え、住居からも追い出され、アルバイトでも追い付かず、ネットカフェに泊まることになる。『ネットカフェ難民』になった。パチンコに失敗し、古着屋に出しても安くしかならず、0円で置いてある職業探し雑誌をベンチでみる。スマホの電源が切れる。
座ってカップ麺をすすりながらデパートの隅で充電すると警備員に制止され、別のネットカフェに泊まる。そこで職探しをする。行ったのはブラックバイト気味。ここまで非情な事が現実にも続いてしまうのかというくらい連発される。バイトの怪しい先輩が、ネットカフェに泊まっている人はまだ良いほうで、24時間営業のカフェで150円のハンバーガーで泊まって粘っている人達がいるという
。次に治験バイトというのに移る。三食付きでベッドで休憩時間は寝ることが出来て、日給2万円。
俺にもツキがやってきたと楽観してしまう主人公だが、テレビでネットカフェ難民の特集をみて、本人が取材されて出ていたのを観てしまい、何言ってんだよとテレビを消す。大学生時代の軽く授業を昼寝したり、パチンコでも大儲けになったり、合コンしていた頃の思い出がよみがえる。治験バイトが終了し、給料をもらうとにっこりする。今日だけはうまいものを食べようと歩いていると、警官が2人やってきて、どんどん誤解していき、警察署に連れていかれる。警察官が悪役として出てくる。そこで頭に来ていたところ、女が現れて飲みに行こうとバーに行く。何か所も連れていかれて、その都度主人公が支払う。オンナのサクラにぼったくられてしまうという展開なのか。それとも、ホストクラブに連れていかれたため、ホストになってしまうのか。どこまで警戒感がなく失敗してしまう男なのか。お会計が、実に268000円。オンナは男にたかって飲み代たかっているという人物。
治験バイトの全部がとられて、赤字1万円。ぼったくられた。土下座して勤めさせてくれと頼むと、
怪しいマネージャーが試してみるかと言ってくれる。だが怪しい。最初に渋っていた先輩たちの部屋に行く。ホスト初日。飲まされて便所で吐く。店の売り上げ100万円の酒だったという。でも自分たちの売り上げにはならないという。それでも少し情けのあるホストの先輩役に、中尾明慶。他にもナースがホストクラブに来ると、主人公はお金を使わせないように気を使うが、怪しいマネージャーに言われて、ソープ嬢にしてやってもいいから稼げという。清純そうなナースが転落させられていくような、不気味な展開である。演じた大塚千弘の演技が悲しい予感である。だがナースも主人公に入れあげていたのだろう、積極的にホテルに誘い、ベッドに誘い、主人公の上にのって性行為をする。そして、先輩の女の借金をナースに頼み、100万円を得たりする。浮かない顔の主人公ではあるが。ナースも貞淑な女でもなく、困った状況だった。何シーンかのセックスシーンが出てきて、ナースの女も悪女化していく。マネージャーはナースを風俗嬢に落とし込むまで金を払わせる意図である。悩む主人公。中尾明慶演じた男は100万円を盗んで消えて、それらのきっかけになった山本美月演じるたかる女は、怪しい怖いマネージャーに見つかり、青柳翔演ずる先輩ホストと主人公と共に、200万で風俗嬢に売られることになる。どこまでもカネと女と汚い絶望的な転落が描かれ続ける。だがこの3人で逃げる計画を立てる。この逃走で3人で笑うシーンが汚く怖い世界の中の清涼剤の感じもした。だが、追手が迫ってくるのが予感される。ナースとの関係はどうなったのかともふと考えたりする。ホストを抜けた主人公と先輩ホストは建設業者に入る。ここでも、紹介した先輩ホストの先輩も抜け出してしまったという。この二人の仲介料をもとに辞めてしまったのだ。仕事は重労働で厳しく、だが土工の中年の先輩たちが優しかった。主人公は、「生きるために必要なものってなんなんですかね」とつぶやく。ナースに久しぶりに会うと、100万円はきキャッシングだった。お金返してよ。怒られて、ナースの前で雨の中、主人公は土下座する。無言で背を向けるナース。先輩ホストは田舎に帰ろうとする矢先に、怖いマネージャーに見つかってしまう。この悪役が金子ノブアキ。叫ぶ元ホストの先輩。主人公は先輩元ホストを許してくれとホストクラブに戻る。中尾明慶の役も連れ戻され、廃人のようになってしまった。これでは完全に犯罪者なのだが、怖いマネージャーは、どうせもう身体が助からない男だ。アル中から頭と肝臓をやられている。保険金を中尾の役にかけたから、暗殺しとけと命じる。だが、元ホストの先輩は人間性を失わずに逆らう。と思ったら、殺してしまう。と思ったら、出来なかった。ここまで部下が人間らしさがあるのに、ひどい悪役のマネージャー。まさに上が悪いと全体が狂って来る。元先輩は外国でヤクの運び屋をして金を作ることで許されるが、主人公は、マネージャーに殴られて蹴られるが、外国に行ってもなにか危険らしいセリフを言い、ガキが首つっこんでんじゃねえよ。と言われる。どこまで怖いネットワークなんだろうか。(後で思うと、怖いマネージャーが、主人公は元ホストの先輩と一緒にさせなかったのは、主人公のためにも思いやりだったのかも知れず、複雑な心情だ)だが、雨の中、最初のシーンが戻るのだが、部下たちが、川に投げ込みますかというと、マネージャーが「こいつはもう終わっている、ほうっておけ」と言われて、半殺しにされて足を洗うようなことになる。ナースに続き、元ホストの先輩もどうなるのか。主人公は殴られて記憶喪失になってしまったらしい。ホームレスのような人達に助けられる。ホームレスのような人達と缶拾いの仕事をする。自転車でいっぱいの缶を運んで潰す。道端で雑誌を売る。随分長い時間が過ぎたように思っていたが、大学除籍からこれまでたった半年なのだという。記憶喪失になってまで、ホームレスの人達と夜中に食べ物を囲んで笑うのがある意味強いのだが、記憶喪失だと思っていたら、販売中の雑誌に写真で載っている、あのナースがソープ嬢になっていたのを忘れてはいなかった。ナースも結局キャッシングで転落していた。男女のいびつな愛が主人公が中村蒼でヒロインが大塚千弘だった。井上順演ずるホームレスの助けてくれた人に対して、「俺は半年前までは大学生でした。もう俺は終わってるです」と言う。ホームレスは「終わっているなんて言ったら産んでくれた親に申し訳ないよと言う。そしてホームレスのおじさんに、ここ半年で出会った人達の事を話す。彼や彼女たちは、怖いマネージャーまで含めて、初めて出来た友達でしたという。だけど何もみんなにしてやれることが出来ず、力がないのだと語る。フリーセックスや女の風俗嬢への転落(個人的に衝撃的だったのは、こういうこともあるのかという最初だったからだろう、『ナニワ金融道』でそんな話があった。テレビドラマでは、篠原涼子が借金が返せなくなりソープ嬢になる役をしたのではなかったか)など、性倫理的にも描写にしても良くはないのだが、底辺に転落しても、一人の若者が何かを感じるという内容や、底辺にも優しい人がいるということや、癖のある人達も複雑に善悪絡ませているとか。そして男女のモチーフに帰る。この関係も複雑だ。ホストの同伴でセックスしていたナースが、今度は「お金持ってるの?」と主人公に聞き、お金を見せると、「じゃあ、お客さんだ」という風俗嬢の女。あなたもあの場所もお金で得ただけだったと語る女。馬鹿にしないで、とお金を主人公に投げつける女。すすり泣いている。「馬鹿になんかしてません。謝りきれないけど、自分が生きてるって茜(風俗嬢)や純也(元ホストの先輩)たちとのかかわりで生きているんだって。今、駅前で拾った雑誌売ってるホームレスやってます。もう自分は終わっているから、虫みたいに生きようと思ったんです。でもそれは逃げているだけでした。みんなが必死に生きようとしているのに、自分だけ逃げようとしていたんです。本当にごめんなさい」女の手に札を握らせて、少しずつでもお金返しますから。だから、生きていてもいいですか。」女は泣いていたが、主人公の時枝修に返して、笑顔みせて、「修。今の私のためにシャンパンコールやって」と風俗嬢とホームレスになった二人は、当時のナースの客とホストになって、主人公は泣きながら棒読みで一気飲みのコールをする。女が言う。「私も修もまだ終わったわけじゃないから」、修はコールを続ける。この抱き合う姿は性行為よりも精神的な結びつきだっただろうか。個人的にはこの男女は復縁ではないが、別れずにいて欲しいと思ってさえしまっていた。好き同士ではあったのに。甘いのだろうか。そして、ホームレスとの生活に戻り、修は、親父を探してみようと思うとホームレスの先輩に語る。井上順演ずるホームレスの先輩の息子は震災で死んでいた。ホームレスから旅立つというと、ホームレスの先輩おじさんは、100円玉を選別だとして渡す。深く小屋にお辞儀をして、吉田拓郎の「落陽」のような感じもしたが、100円をみて少し投げ上げて受けて歩き出す。企業社会のような、お金が比較的安定的に供給されるレールから脱線すると、複雑な難儀な世界に入ってしまうのか。だがそれぞれ強いと言えば強かった。最後の主題歌が高橋優の「旅人」で、監督は佐々部清だった。
無知の恐ろしさ
序盤のシーン、大学生活がとてもリアルでした。
私自身、常識だったり社会の厳しさを良く理解していない、と自分を省みました。
家族とちゃんと連絡をとらない、大事な書類も面倒と後回し。社会のことをよく知らない…。
あの始まりがリアルでゾッとしました。
あとは、ホストのイメージが強いです。
半年でそこまで…そっか、これは全部半年なのが…と辛い気持ちになりました。
転落人生
前半はなかなかリアルな転落ぶりでしたが、後半ほぼホスト話になってしまったのがちょっと残念でしたが割と面白かった。
それにしても、どうにもならないとは言え、もう少しなんとかなったんでは?と思えるところが、無知というのは怖いなと。
性根までは腐っていなかったところに救いがあった気がします。
底辺ってこんなにも底だった…。
どん底まで落ちて行く、青年の姿に魅了されました。
中村蒼さんの素朴で朴訥とした雰囲気が、この青年の雰囲気に似ている気がしました。
普通の大学生だった青年が、ホームレスになってしまう映画と、ひとくくりでまとめてしまうとあまりにあっけない…。
生きることは大変だけど、それでも我武者羅に頑張ればいつか光が見えてくるという、願いの込められた作品なのだと信じたいです。
出会いが自分を作っていくのだとしたら、人脈は慎重に大切にしなくてはと思います。
辛く暗く苦しい作品ですが、必死な姿に勇気づけられました。
最初はね
最初からの墜落人生はなかなか見ものだった
タバコとか、ダメ男加減とか
なんで、じゅんやのためにそこまでできたのか分からない
ホームレスしてるのに、髪が伸びてないとこや、ヒゲ生えないとか、いまいち。
最後の風俗の金とか、払い方とかいまいち
役所に助けを求めにもいけた、復活のチャンスは何度かあった。
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