ムード・インディゴ うたかたの日々のレビュー・感想・評価
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不思議な世界観
これは映像化するよりも本で読む方が良い話だと思う、不思議な世界観や、道具などは文を読みてが想像することで夢が膨らむ物なので、それを映像化してしまうことはナンセンスだと言う印象です。
ですが、映画前半の明るい色使いで主人公の気持ちを、後半は白黒の色使いで絶望感を表しているところなどはフランス映画ならではの素晴らしさだと思う。
自分は通常版を鑑賞しましたが、後になってディレクターズカット版なるものがあることを知りましたが、どうやら40分近くカットされていたようなので、こちらを見ると映画がまた違って見えるかもしれません。
ファン、ファン、ファンタジー
ミッシェル・ゴランドリーのファンタジー演出が大好きな人にはたまらない映画です。
ただ、ストーリーがエターナルサンシャイン程では...。
映像を楽しむって感じの映画です。
映像美が秀逸な今年一番のファンタジー
とにかく幻想的で幻夢的であり、全ての演出がストーリー自体のポエティックな要素をよりファンタジーにした本当に夢の様な映画でした。時間があっという間に感じられる刹那感と見た後の白昼夢をみたかのような脱力感が今年一番のファンタジーだったことを実感させるに十分な感覚に陥りました。
話自体は、働かなくても暮らしていけるお坊ちゃんが恋に落ちて、皆に祝福されて幸せな日々を過ごすものの、愛妻のクロエが肺に蓮の花が咲くという奇病に侵され、それを治すために全財産をはたいて、最後は自ら働いて…それでも愛する人を救えないというシンプルで残酷な儚いストーリーです。
でも、そのストーリーの中には驚くほどの映像美と仕掛けとユーモラスの連続で見るものをその世界にどっぷり引き込む素敵な映画でした。
ゴキブリのように這い回るベル、人が中に入っているかのように調理方法を教えてくれる料理番組、人の顔をしたネズミ、望遠鏡のついたナビゲーションシステム、ガラス張りの豪華な車…前半の幸せな生活には驚くほどのファンタジーとユーモアに満ちた演出に彩られ、コランとクロエの幸せな生活はこれでもかというくらい華麗で愉快で彩りどりの世界でその幸せや楽しさをふんだんに伝えてくれます。
でも、クロエが病に犯されてから物語は本質に…演出も次第に色を失い、光を失い、苦しさと悲しさと混沌にみちた生活を見事に表し、感情移入をせざるをえないほどの、悲しい話になっていきます。その悲しさ、儚さはクロエが病状に伏せるベットの部屋が日に日に光が入らなくなり、ついに閉ざされてしまうシーンや、コランが棺桶をもって森の中に運んでいくシーンでピークに…
ただのファンタジーと思えばそうかもしれませんが、僕には、うまくいかなかったら…ということを考えてもじもじしていいるコランに、クロエが「二人で居られるなら何度でもやり直せる」と言った2人の始まりが、2人で居られなくなって終わるという切なさや、その過程で、今まで人間的な生活とは無縁だったコランが、たった一人の人のために働き、悩み、苦しみ続ける…いろいろな不幸や不条理が遠慮なく押し寄せてくる…生きるって大変な事だなぁ…と考えさせられました。
と、難しく考えても仕方ないのですが、間違えなく今期一番のファンタジーでした!
楽しき幻想を打ち砕く辛辣な幻想
参りましたね。我ら映画好きへの、この仕打ちですか。
〝映画好き〟の、趣味や嗜好を十把一絡げにするつもりはないですが、敢えて「映画好きへの仕打ち」、と云わせて頂きたい。
いや、もう、これ、キツいっスわ。このバッドエンド。
別にね、自分はハッピーエンドに慣れ切った平和ボケって訳じゃないですよ。
双方向対応で映画を鑑賞して来た。つもりです。そんな自分としては、どんな結末であろうと受け止める土壌は心に出来てる。つもりです。
うーん、でもなあ、これはなあ…。
イマジネーションに、ファンタジーに、愛や夢やら沢山つまった美しき日々に、リアルが。幸福な日々に、辛辣な現実が。容赦なく侵食して行くんですよ。
予期も出来ない急転直下なハードラック。
楽しき日常、あんなにまでキラキラと輝いていたのに、こんなにまでダークに、世界が閉じていくなんて。
カラフルからここまで救いのないモノクロに落ちていくなら、あの幻想世界は一体何だったのか。本当に救いがない。
ラストにちょいと出てくるパラパラ漫画に胸が詰まってしまう。
このアンハッピーなるエンド。願わくば、これからの映画界の主流にならないで欲しいっス。
人生はうたかた
私も気がつけば人生の折り返し点をとうに過ぎ、人の一生とは本当に「うたかた」のようなものだ実感しています。楽しく美しいことばかりでなく、喪失の悲しみさえ貴重なものに思えます。
映画の中では、今、私たちが日常的に使っている最新テクノロジーをアナログで有機的な装置に置き換えていて、これが見ていて楽しい。
個人的には人力で行う「検索」がツボにはまった。ピアノとカクテルマシンの融合(これは原作にあり)も素敵なアイディアでした。
クロエ
邦画の「クロエ」が好きなので、こっちも観なければ!と思い観賞。
読んでいないのですが、こちらの方が原作に近いのですかね?
物語の内容よりも、超現実な設定に意識がいってしまったかもしれません。これ、もっと悲しい儚い話なんじゃないっけ…と。
でも、オドレイ・トトゥが着ていた衣装がどれも素敵で、真似したくなりますね。
本当はもっと個々のキャラクターが個性的で魅力的なのに、もやっとしていたので星☆☆☆
エンディングの曲、凄く良かったなあ…
う〜ん?
カラフルなものやおかしな動きが画面中にあふれ、初めはなんとなく愉快な気分になるものの、あまりにもしつこい(?)映像のトリックにだんだん気持ち悪くなってしまいます。その上、このトリックのせいで、シーンの一つひとつが夢なのか現実なのかよくわからなくなり、ムダに考えすぎてしまいます。
また、ストーリーも「?」という感じ。ひたすらタイピングしている人々とか、要するにこの物語を紡いでいる人たちなんでしょうけど、う〜ん、これ、必要?エンディングもやたら暗くて、えっこれで終わり?と思わず苦笑してしまうほどでした。
全体的に、こってりした映像に、よくわからないシナリオで、わかりづらいなぁ…という印象。見終わって面白かった!とかいい映画を見た!という感じはしませんでした…
とりあえず、ディレクターズ・カット版!
ディレクターズ・カット版の存在を知らずに観ていたら恐らくはもっと厳しい評価になっていたに違いないのだが、これよりも30分以上も長いディレクターズ・カット版が存在する限り、それを観ないうちには評価のしようがないというのが正直なところ。
ボリス・ヴィヴァンの『うたかたの日々』と言えばストーリーを知っている人も多いだろうし、映像作品もほかにあるので、M・ゴンドリーがそこで自分の色を出したいと考えるのも当然だが、ちょっとやり過ぎ。
次からつぎへと繰り出されるアイディアは確かに楽しいのだが、バランスとか緩急という意味では、どうも巧くいったとは言えない。
観客に見せるべきは、幸せの絶頂の恍惚感とそれが儚く失われていく絶望感であり、映像マジックはあくまでもそれを補完するための手段であるはずなのに、このインターナショナル・ヴァージョンは映像マジックの展覧会状態。
この辺りのバランスや緩急がインターナショナル版を編集の際に失われてしまったのなら、やはりディレクターズ・カットを観ないと!
しかし、いくら何でもディレクターズ・カット版の上映回数が少な過ぎる!!
困った映画でした。。
期待してないのに時間があいて、更に1,000円だったので見てしまいました。というのもゴンドリーには特に期待することもなくなっている訳ですが、原作がなんなのかは最早どうでもいい感じ、でも、なんとなくこの人なりにリスペクトはしてあるような気がする、原作。
しかし、本当に無駄なところに無駄な労力、物量、その根気たるや、凄いな。なんか、初期大林宣彦を彷彿とさせる無意味なエネルギーが充満したファンタジー。みながら個人的に大林宣彦を再評価してしまう勢いだった。
予告みたイメージと違った
救いも何もない終わり方で、エンディングが流れた瞬間ポカーンとしました。え?これでお終いなの??って感じです。
予告を観てた時は、ちょっと可笑しく切ないものだと思ってたんですが…
切ないじゃなくて、これは辛いやつですね。
物凄く、後味の悪い映画です。
あと期待してた映像は綺麗でしたけど、私にはちょっとくどくて、軽く酔いました。
アメリぐらいが丁度良かったな…
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