インベーダー・ミッション
劇場公開日 2014年5月31日
解説
イラク戦争を背景に、テロリストの襲撃で記憶を失った軍医が、真相を追求するうちに巨大な陰謀へと迫っていく姿を描いたポリティカルサスペンス。2004年2月、国際医師派遣団に所属し、戦闘の続くイラクに駐屯していたスペイン人の軍医パブロは、アメリカ軍護衛のもと負傷者を輸送していたが、テロリストに襲撃され、部隊が壊滅してしまう。2週間後、スペインの病院で目を覚ましたパブロは、一命を取り留めたものの事件当時の記憶が失われていることに気づく。政府からは戦場で起こったことを口外しないよう求められるが、フラッシュバックする光景から不審な点に気づいたパブロは、独自に調査を開始。やがて国家が隠匿する巨大な秘密に近づいていく。
2012年製作/99分/PG12/スペイン
原題:Invasor
配給:ブロードメディア・スタジオ
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2021年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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ブッシュ政権がイラクが大量破壊兵器を隠していると言いがかりをつけてフセイン政権を倒したイラク戦争、スペインも1400人の兵士が参戦、2004年4月に撤退している。映画はスペイン人の作家フェルナンドマリアスの小説「侵略者」を基にしているが性的暴力シーンなどは割愛され戦争犯罪の国家的隠ぺいへの告発映画となっている。
悲しいことに民間人の虐殺など戦争となれば当たり前と言うのが実情だろう、ベトナムの時のようにマスコミが告発し反戦運動が巻き起こった歴史もあるのだが性懲りもなく悲劇は繰り返されている。本件は従軍していたスペイン人軍医の個人的な告発でイラクの民間人の婦女子がアメリカ兵に銃殺される証拠映像がテレビで流されても公式にはアメリカもスペインも認めず、あろうことか告発者は国家反逆罪で投獄されてしまうという結末。
映画を観たスペイン人にしてみれば自国はアメリカにいいように利用されただけ、距離をおこうと気になるのだろう、人道的のように見えるが政治的メッセージ性の強い映画ですね。
後味は悪いが現実的にアメリカ兵が軍法会議にかかることは無いだろうし政治決着とはそういうことだろうと理解はできるが鑑賞した個人としてはただただ無力感に苛まされ、辛くなる映画でした。
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国の不正を告発するようなこんな映画を日本でもいつかは作って欲しい。原発の映画も作れないのでは無理かな。
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