ROOM237のレビュー・感想・評価
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打倒〇ちゃんねる文化板「映画作品・人」
〇ちゃんねるのような板が普通に好き勝手に妄想が繰り広げられている昨今、この手のドキュメンタリーはネタだけではまず勝負にならない。
また〇ちゃんねる以上の妄想劇を見せようとするならば、映像を効果的に見せることが唯一の方法なのだが、特典映像も特になく、妄想の語り口も全然面白くなく、ましてや全然関係ない映画のシーンを挿入するのだから完敗。
「オンリーゴッド」を見た後、猛烈に本作を観たくなって鑑賞したのだが、レフン監督のキューブリック愛を再認識しただけに過ぎなかった。
『シャイニング』考察ドキュメンタリー
タイトルなし(ネタバレ)
映画「シャイニング」の謎に迫るドキュメンタリーだが、
NASAが
月面に人が立った映像の虚構を暗示しているとか、
息子が来ている服に書かれている「42」は
ナチを意味しているとか、
237号室の2と3と7をかけると42になるとか、
カーペットの模様は性交を意味しているとか、
陰謀論が好きな人には楽しい議論のネタになる映画かもしれないが、
基本的にはどうでもいい映画だ。
ただ、
スタンリー・キューブリックって、
そこまで陰謀論など、様々な憶測を考えさせる
魅力のある監督さんだってことなんだね。
支配人室の間取りについての話だけおもしろかった。
本来の位置関係では、窓があってはならないって話だけど、
その間取りまでしっかり
調べた人すごいw
あまりにも・・・
あまりにも解釈がこじ付けがましく、とても共感出来ない。
観ていて「んなアホな!」とか、思わずツッコミまくっていた。
例えば、ジャック・ニコルソンがホテルの支配人と初めて会うシーンで、
握手するシーンをコマ送りにして、
支配人と机に置いてある本が股間に重なったとこでストップし
「これは支配人が勃起している事を表してるんだ」
みたいな事を得意げに語っているのです。
でも、語っている方は「どうだ!凄いだろ!」と、
言わんばかりに得意げにしゃべりたて鼻に付くし・・・
コレ観てこの解釈を共感できる人の気が知れない。
キューブリック好きだったので、かなり期待したのに・・・
本当にガッカリしました。
やっぱりちゃんとした関係者が語ったモノを観たいです。
タイトルなし(ネタバレ)
シャイニングの隠れたメッセージに、インディアン虐殺やホロコーストが有るとの説にはビックリさせられるとともに、一定の説得力を感じさせた。少なくとも、あの血の流れの映像の意味が説明できるので。又、妻が後退りしながらバットで夫を倒すシーンが息子の超能力によるとの指摘には納得させられた。
画面の目立たぬところに、実は重要なキイメッセージが隠されている。あるいは映像の重ね方に意味が有るとのことで、もう一度見たくなった。理解できないシーンが分かればとの思いもあったが、正直、ますます分からなくなった部分も。何故、あのおじさんは頭から血を流しているのだろうか?
まあ、キューブリック監督の凄さの一端を理解するのに、大変に役に立った。
詰め放題!
この分析結果を踏まえて作品を見てしまったら
もうこの作品の持つ芸術性を堪能できなくなってしまいそうで少々困る
こんな言葉を言っている
「我々が相手にしているのはIQ 200の男だ」と
とんでもない天才だ
その能力はピカソや岡本太郎などと一緒なのだろうな〜
ブルース・リーではないが「考えるな、感じろ!」って事でいいんじゃないかな
私ら一般は
確かに謎を解き明かしていくのは楽しい、ヒントがあまりにも多く散りばめられているのだから
もしもこの作品で言われていることが全部事実ならとても贅沢でかなりメッセージ強めの映画ってことなのだな
もう怖い映画として見れなくなってしまいそうだからこの作品の事は忘れよっと
でも見て良かった、キューブリックの他の作品もやってほしいものです。
一つの映画にここまで語ることができるのか。
先住民とホロコースト
熱狂的なファンの執念がむしろホラー。
久しぶりに、すんごいのを観ましたよ。
おもいっきり勢いをつけてご紹介するので、皆様ちょっと頑張ってついてきてくださいますか?
本作はキューブリックの「シャイニング」の熱狂的なファンが、作品の中の不可解なシーンを編集上の単なるミスではなく、壮大な仕掛けとして読み解いて行くという素晴らしい内容です。
なんだかんだ細かい謎に言及しているのですが、大きなこじつけ、いや「謎」二点に絞ってお話したいと思います。
【散見される鷲の意味】
ちょっと気になっていたんです。鷲が。本作のメインの小道具と言えるタイプライターは「ADLER(ドイツ語で鷲)」製の物で、鷲のマークがついています。ジャックのTシャツは鷲柄で、支配人室の正面の窓際にも、向かって左の棚にも鷲の置物があります。
本作でもその点に触れているのですが、それ以外に少年ダニーが来ているトレーナーの右腕の柄「42」、駐車場に停めてある車の台数「42」台に言及しています。
結論からいうと、キューブリックは反ユダヤ主義だというんです。
あのー、反ユダヤ主義です!言い切ってみました。
あれ?初っぱなから遅れないでくださいよ!ついて来てくださいよ!
本作の根底にあるのは、ホロコーストなんです。何故ならナチがユダヤ人根絶を掲げたのが1942年だし、ナチの根絶活動の象徴的な小道具もタイプライターです。「シンドラーのリスト」を思い出して頂くと、確かにユダヤ人の名前をタイプするシーンが印象的でした。そして「鷲」はご存知の通り、ナチ(ドイツ)の国章です。
ジャックが、三匹の子豚を演じるシーンがあります。
「子豚ちゃん達入れとくれ」
「狼なんか入れないぞ」
「それなら俺の鼻息で、家など吹き飛ばす」
これ、1930年初頭のディズニーアニメ、「三匹の子豚」と同じです。キューブリックが生まれた1930年代初頭は、三匹の子豚は人種差別的でした。狼はユダヤ人の変装をしていて、バックに東欧のクレズマーやユダヤ音楽が流れていました。三匹の子豚は知恵を絞って、このユダヤ人っぽい狼をやっつけるのです。
つまり1930年初頭、ディズニーは反ユダヤ主義者だったのです。幼少期に培われた偏見を、キューブリックは持ち続けているのです。
あのー、皆さん!ついてこられてますか?諸々、突っ込みたい!?ええ、分かります。でも、すみません。強引に先に進めますよ。
【ROOM237の謎】
この部屋番号、覚えてらっしゃいますか?はい、そうです。美女と思いきや、腐敗した中年女性の霊がいる部屋ですよ。原作ではこの部屋は「217」号室となっています。変えた理由をキューブリックは、こう語っているんです。
「(モデルにしたホテルの)ロッジから要請があり、原作の217号室を237号室に変えた。ロッジには実際に217号室があって、(映画を観たお客さんが)怖がって敬遠すると言われたから」
しかし、ロッジには217号室はそもそも存在しません。これは、嘘なんです。キューブリックは、何故嘘をついたのか?
本作でジャックが妻に、こう繰り返します。
「ウエンディいい加減にしろ!」
「俺には雇い主に義務があるんだぞ!」
「契約を何だと思ってるんだ?協約をなんだと思ってる?」
まるで誰かを、言い含めるかのようです。
結論を先に言います。「2001年宇宙の旅」の制作は、月面映像を撮る為のプロジェクトだったんです!。キューブリックは政府から要請を受けて、アポロ月面着陸映像のねつ造に加担したのです。雇い主=政府、契約=政府との契約。だから、ねつ造をしなくちゃいけないんだ!だから俺を責めるな、「ウエンディ(妻)いい加減にしろ!」です。
はい。壮大になって来ました。まるで天下一強い武道家を決めていたドラゴンボールが、宇宙規模になった時みたいですよ。
えっと、あのー、すみません。もう少し、お付き合いください。
アポロ月面着陸の研究者が、一枚の写真に注目しています。青い小さい光が写っている、アポロ乗り組み員が撮影した宇宙の写真です。光りの反射が屈折したのか?エイリアンの巨大宇宙都市?しかし研究者は、この結論に辿り着きます。
「光の正体は、小さなライトの球がスクリーンに反射したもの。 フロント・プロジェクションの過程のものだ」
60~70年代にハリウッドにいた特撮のプロ曰く、フロント・プロジェクションでアポロの月面映像は撮れるとのこと。いや、あれ、フロント・プロジェクションでしょ?と。フロント・プロジェクションって、まさしく「2001年宇宙の旅」で初めて用いられた手法です。
さて、ここでシャイニングに話を戻します。
少年ダニーが来ているセーターの柄を、思い出してください。アポロ11号の打ち上げ柄です。ダニーはおもむろに立ち上がって、ROOM237に向かいます。
ROOM237のドアには鍵が刺さっていて、こう書いてある。
「ROOM No237」
この「ROOMとN」を組み合わせて作られる単語は二つだけ。MOONとROOMです。
つまりこのROOM237=MOON ROOM(月の部屋)です。一般的な科学の教科書によれば地球から月までの大まかな距離は、237000マイル(237)。さて整理します。
1)237号室は存在しない、嘘の月の部屋。
2) ダニーのセーターはアポロ11号柄。
アポロ11号が、嘘の月に向かうシーン=キューブリックが、例の月面映像が嘘ですよ!と言っているんです!
ダニー「ハロランさん237号室には何があるの?」
ハロラン「何もない。237には何もない。あんな部屋には用はない。だから近寄るな」
かなり勢いづいてみました(そうしないと耐えられませんでした)。
私も数回シャイニングは観てますが、それでも気付かなかったシーンが満載でした。
この熱狂的なファンは、全てのシーンを繰り返し、繰り返し、ガン見したのだと思います。
その執念が、もはやホラーです。
本作の評価をどうすれば良いのか悩むところですが、ただ一つはっきりしていることは、明日「シャイニング」をレンタルしてしまうということです。
では皆様、お疲れ様でございました。
思い込んだら命がけ
本気のオタクは怖い&哀しい。でも、楽しい。
映画『シャイニング』のマニアたちが、自分の作品解釈を延々と語るドキュメンタリー。
「それ、絶対考えすぎだから!」的な珍説が一杯出てくる。だが、語っている当人達はもの凄く真剣、自分の人生を賭けているといっても過言ではない。その只ならぬ迫力に時には笑い、時には怯え、時には心配し、時には身につまされる。(彼らほど深く突き詰めないけど、私も浅い所でぱーぱーと私見を語ったりするもんね。恥ずかしい。ほんと恥ずかしい。)
マニアたちの真摯さは、「アホらし」の一言で済ませれない悲壮感すら漂わせている。見えない敵と闘っている感じ。その様自体が既に『シャイニング』の主人公と重なるんだが…。
公開から30年以上経って尚熱く語りつがれ、それがドキュメンタリーになるって事自体が、キューブリック監督の凄さなのだろう。他の監督だったら単なるミスで済まされる変な部分も、あの完璧主義者のキューブリックがミスする訳ない、そこには何かきっと意味があるはずと、マニアたちは何十年も考え続けている。ただ見るだけではなく映像をコマ送りしたり逆再生したりあらゆる工夫をし、味わいしゃぶり尽くす。一粒で2度美味しいどころか、映画何十本分もの楽しさを『シャイニング』一本から享受しているんだろうなあと思う。
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追記:「ホテルの間取りが実はありえない事になっている」説は、なんか怖くて面白いなあと思った。
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