「映画はファンのものではなく監督のものだったという話。」劇場版 SPEC 結(クローズ) 爻(コウ)ノ篇 TOSHIZOさんの映画レビュー(感想・評価)
映画はファンのものではなく監督のものだったという話。
テレビドラマからのファンは未詳対スペックホルダーの戦いに魅了され映画に足を運んだと思いますが、残念ながら、映画のSPECは、悪い意味でファンの期待を裏切った作品であり、完全に製作者側の趣味嗜好で作られています。
製作者側が描きたかったものがなにかは少しは理解できたつもりですし、後半の瀬文と当麻の絆の強さを描いた部分は唯一シリーズ中の二人の関係を継承しており見ごたえありましたが、その他のアニメやゲームに出てきそうな世紀末的世界観は、テレビシリーズの世界観からは違和感大であり、別物と割りきって観ていても何か白々しさが残りました。
映画を楽しみたいのなら映画を観る側も理解しようとする努力がいるのは解りますが、映画はエンターテイメントなので、製作者側ももう少しファンの嗜好も考えて、ファンの期待を裏切らないように映画を作ってもらえればな、と切に感じた映画でした。
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