劇場公開日 2013年11月29日

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「だからさぁ」劇場版 SPEC 結(クローズ) 爻(コウ)ノ篇 kiarさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0だからさぁ

2013年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

難しい

 ちょこちょこ笑えましたよ。小ネタに。でもねぇ。
 連ドラがここまで支持されたのは、ケイゾクから続く怪しげの雰囲気、当麻の解決のカタルシス、シュールな小ネタ、specの能力の楽しさ、日本有数の優しげな俳優加瀬亮をマッチョ役に採用した大胆なキャスティング、などなどでしょ。スペシャルの「翔」の見事な謎回収を見てしまったら、映画への期待もそれこそ「高まるぅ!」わけですよね。でも、製作サイドにすれば、「映画なのだから」大作感がほしい、観客の期待を上回りたい、などの思惑が働いて、あの「天」から続く「結」へのがっかり展開が生まれるのでしょう。specが面白いのは、日常の中に潜む非日常の面白さでしょう。生身の人間が持つ知恵で、能力者たちをやりこめるところでしょう。
 中二病全開で、予言とか旧人類とかパラレルワールドとかいきなりどっかから持ってこられても観客は戸惑うだけです。こういうのを真正面からとらえてしまうと、その回収だけで精一杯です(その意味では回収できてたと思いますが…)。
 レビューを見ると、堤監督への批判(CG使い過ぎ、ビルの屋上に居過ぎ、大島優子いまいち過ぎとか)が集中してるけど、脚本の問題じゃないすか。あの本で、もともとのspecファンの期待にこたえる映画は無理だと思います。
 今思うと、ニノマエをアイディアでやっつけた最終回はしびれたなあ。前後篇とも初日に見ましたが、さびしい気持ちで帰ってきました。

kiar