「さらば未詳…感動的で壮大なフィナーレ!」劇場版 SPEC 結(クローズ) 爻(コウ)ノ篇 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
さらば未詳…感動的で壮大なフィナーレ!
"SPEC(劇場版)" シリーズ第3作(完結編二部作後編)。
通常スクリーンで鑑賞。
TVシリーズは視聴済み、ノベライズは既読です。
前作で広げた大風呂敷を綺麗に畳めるのだろうか。ちゃんと物語は終わるのだろうか。そんな心配は全くの杞憂でした。伏線を全て回収し、清々しい完結を迎えました。
凄まじい情報量を落とし込んだ西荻弓枝の脚本もさることながら、漸ノ篇からのテンションを持続させて最高のクライマックスを演出した堤幸彦監督の手腕が素晴らしかったです。
戸田恵梨香と加瀬亮の想い入れもすごく、撮影中も意見を出しながら試行錯誤したそうです。まさにチーム一丸となってつくった渾身の完結編。その想いが画面から伝わりました。
全編クライマックスの如き展開が待ち受けていました。「事件簿」のレベルじゃない。セカイたちによって地球滅亡が迫る中、当麻と仲間たちの知力と体力と絆の限りを尽くした反撃が開始され興奮の坩堝。胸アツ過ぎて沸騰しそうでした。
世界の破滅を描くCGのクォリティーがハンパじゃない。警視庁の周りは天変地異のオンパレード。「天」のあれはなんだったんだと言いたくなるくらいの迫力でした。こう云うのが観たかった。これこそ映画館でやる意味がある!
当麻と瀬文、最高のコンビです。無間地獄を漂う当麻をしっかりと掴んだ瀬文。当麻を救う使命を帯びた運命の相棒。
このラスト・シーンが当初から構想されていたとしたら、これ以上は考えられない見事な終わり方でした。大感動!
[余談]
不満が残るのは、最終決戦でもうちょっと戦って欲しかったなと云うこと。お互い適度な距離感で睨み合ったままで、当麻のトリック説明が大半を占めていたので…
当麻とセカイ一派のSPEC合戦とか、瀬文がガンガン撃ちまくるとか。大規模なアクション・シーンを期待していたので肩透かしを喰らった感がありました。
※修正(2023/08/25)