インターステラーのレビュー・感想・評価
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ノーラン
久しぶりに映画館に行きました
なんか映画でも観てきたら?と夫に急に言われて、えー、急、と思ったけど、今何やってるのかな〜って調べたら、テネットがもうすぐ公開なのでインターステラーがIMAXでやってて、これを観るかと行ってきた。確か飛行機の中で観て、飛行機の揺れが映画の内容とシンクロしたりして、それはそれで面白かったけど、やっぱり大きな画面で観ると全く違う、迫力だった。あと子どもが出来てから観たら超泣けた・・・。
時間がめっちゃ遅く進む星から戻ってからの絶望感・・・この星では1時間が地球の7年だから、とにかく急がなきゃ!っていうのが前に観た時よりひしひしと、子どもの成長を10年も20年も見られないなんて、辛過ぎる・・・最後お婆さんになった娘と再開する場面も、前観た時はやっと会えたねという感じで観てたけども、今観ると、それよりも失った時間の長さを考えてしまって、悲しかったな。
1回目に観た時に、地球規模で危機的な状況にあるらしいのに、映画に出てくるのが一部の場所の一部の人々なので、他の場所がどうなってるのかよく分からないのがモヤモヤしたなと思ったけど、見せるのを一部分にすることで寓話っぽい感じが増してるのかも、あとは結局はとても個人的な話というか、父と娘の話というか、だからこれでいいのかも、と思った。アメリアがエドマンズの星に行きたくて愛の話をとうとうとして2人に引かれる、みたいな(みたいな?)場面があったけど、最後は父と娘の愛がどうたらで次元が繋がってどうたらみたいになっていって、よく分からないけど、ここをまあいいかと思えるかどうかで好き嫌いの分かれる映画かな、私は好きだった。
本編前の予告が面白そうな映画と思ってたら途中で「テネット」と出て、はあ!っと、テネットも映画館でIMAXで観たいなぁ、でも予告とかあんまり観たくない派だから途中から目をつぶっていた。楽しみ。
コロナが流行り出してから初めて映画館に行ったけど、座席前後左右空いてて観やすいし、1人で行きやすいし、良かったな。
10年の1本あるかないかの名作
TOHOのリバイバル上映で鑑賞しました。公開当時の劇場が1回目、自宅で2回目、今回が3回目です。3回目にも関わらず、父娘の別れのシーンは泣けたし、ワームホールやミラーの惑星(波が来るところ)のシーンは圧倒されました。10年に1本あるかないかの名作だと思います。
ノーラン監督の映画は難しいだけあって、観る数を重ねるたびに理解度が増して本当の面白さがわかるような気がします。
五次元からの導き
・初見2020年9月12日 二度目2024年11月26日
・初見はアマプラ。その時に価値観を反転させられるような感覚になってから好きな映画になった。今回、劇場で観られる機会に恵まれて幸運を感じた。
・身の回りの出来事が、もしかして五次元からのメッセージかもしれないのような気がしてくる。特に本棚から本が落ちたりした時は。それが楽しくなる。
・初見の印象は他の星に来たら時間の流れ、そんなに違うんだっていうのと生きて帰って家族と仲良く暮らせるんだろうと思って観たら、最初の星で一時間で地球は七年っていう度肝を抜かれる時空であっという間に家族が元通りになる事がなくなって絶望的だなぁっていう気持ちになった。のをいまだに憶えていたせいか、二度目の今回はあぁここでそうだったなぁっていう感覚だった。で、板状というべきか棒状というべきなのかロボットがいたなぁっていう。あんなにジョークがきつい感じだったのはすっかり忘れてた。
・本棚の裏側というべきか、そこからメッセージを送っていたシーンがとにかく頭にやきついていて、それを観に行ったようなもんだった。とはいえ二度目だしなって思ったけど涙がボロボロ出てきた。同じような苦労を知らないし、自分には別に娘もいないし家族関係が別にいいわけでも悪いわけでもない(と思う) のに涙が出た。一体なんでなんだろう。
・改めて観て、知らない単語や前提が多々あったのに何であんなに理解している感覚でおよそ三時間も観てられたんだろうと疑問に思った。プランAが移住計画だけかと思ったら、重力の問題を含んでたらしくてそれを解くためにはガルガンチュアの特異点の計測って話になったところはわかった気がするけど、わかって計算して大きな問題が解決したっていう事になっていたけど、一体なにが解決したんだろうと思った。その後ググってわかったのが、重力をコントロールできるようになるための問題が解けないままだったのが解決して宇宙ステーションを製造して打ち上げるというプランって事だった。わからなかった箇所を観返したら思いっきりそういう風に言っていた。そもそも重力をコントロールできるようになるために画策している状況が想像つかなかったのと移住計画とくっついているというのがわかってなかった。どうもぼんやりしていたらしい。というかプランBの映像のインパクトが強くて重力云々の所が記憶に残ってなかった。プランBありきのプランAは建前っていうことだったんだろう。あと初見の時は考えてなかったのが地球はどうなったんだろう。
・劇場で観てたので周りですすり泣いてるようで、泣ける映画ってカテゴリだったんだなと思った。
SFとしては
人によって見方様々と思いますが、SFとしての評価をレビューします。
物理は過去に発見された法則を内包する形で進んでます。古典物理に対する相対論しかり、量子力学しかり。そういう意味でブラックホールの内側、向こう側みたいな未知の世界に関してはSF作家が自由に表現できる。でも、日常と接続した部分では古典物理が成立していないとおかしい。この制約がSFを作る難しさであり、面白さ、挑戦でも有ると思う
。
そういった観点で最初に交信に気づく重要な場面が物理的に正しくないのが気になって楽しめなかった。重力波と重力の区別がついてないことや、重力の特性が正しくないこと。一つめの惑星の設定も、無理があった。
映画としては名作の類いではなく駄作、B級映画の類い
これは、映画としては、決して名作の類いではなく駄作、B級映画の類いでしょう。
相対性理論の説明教材のような映画というか。
この映画を名作とか傑作とか言っているのは、ステマ活動の関係者か、映画スキルが余程低い方々だと思います。
アマゾンプライム会員の特典で無料だから観ましたが、わざわざお金を払ってまでして観る映画ではないですね。
他の映画にも言える事ですが、製作年度が比較的新しく、尚且つ、名作、傑作の類いの評価が高い映画であるならば、アマゾンプライムビデオの実績的に考えても無料で観れるワケがない。
このインターステラーのような映画を観ると、2001年宇宙の旅 を超える映画はなかなか出てこないだろうな、と再認識させられますね。
タイトルなし(ネタバレ)
もう本当によかったです…だいすきな映画…IMAXで見れたのが本当に嬉しい…大迫力でした
アップされた土星に宇宙船が本当に小さく写っているシーンや、ブラックホールに落ちたクーパーの顔に光が反射するシーン、氷の星や水の星など印象的な画ばかりでわくわくしました!
いろんな伏線が綺麗に回収されていって気持ちよかったしわかりやすくていい映画でした
マーフとクーパーの再会シーンで、マーフが「親が子を看取るなんてだめ」と言っていて、娘の方が精神的にも年上になってしまったんだなあと実感しました
あと、冒頭の三者面談で家族の状況や性格をまるっと説明してしまうの、上手だな〜〜と思いました!この繊細な感情や言葉のニュアンスって小説や舞台じゃ難しい、映像ならではのものですよね!
つくづく映画って総合芸術なんだなってぐっときました
SFってなんとなく難しいイメージだったけど、インターステラーはわかりやすくて他のもたくさん見たいなと思いました!間口を広げてくれた大事な映画になりそうです。
あと結構2001年宇宙の旅のオマージュでてきますよね?!
IMAXで鑑賞すべき作品
ノーラン祭り第三弾!!
封切り時に普通のスクリーンで鑑賞済。
そんなに感動しなかった記憶が残ってますが…IMAXだとこんなにも違うのか!!
まず、音響。音というよりは振動ですね。そして映像のクリアさ。ホントに宇宙飛行してるかのような感覚は今までにない体験でした。
お話しは壮大で少しオカルト要素も含まれます。このオカルト現象が最後に解き明かされます。時間の流れ方が違うので
宇宙旅行から帰ると子供が自分より、老けている。そこはなんとなく理解出来るが、ブラックホールや物理の難しい事にはついていけなくて…
家族を思いやる気持ちが人類を救えるのか?父と娘の絆は修復出来るのか?
TENETの予告、何度観てもドキドキする。IMAXで観るか?ドルビーシネマで観るか?悩む(>_<)でも2回観ないと理解出来ないらしいから…両方かな(((^_^;)
息詰まる展開の連続。予想のできないストーリーとトリッキーなノーランワールドを堪能。
凄いっっっ‼️
昔からSF🛸は難しいイメージがあってあまり観なかったが、アド・アストラをTVで観た時に宇宙空間は映画館の大画面の方がいいよな〜と思った。そんな時にノーラン夏祭りの「インターステラー」これは観るしかないでしょ〜IMAXで❗️
SFあまり観ていないので当然初インターステラー。
こんな凄い映画を今まで観なかったとは、、、なんて愚か者だったのか😫科学的な話はやはり難しくてチンプンカンプンだったけど、チンプンカンプンなままでも全く飽きることなく、時間の長さも全く気にならず、マット・デイモンが曲者だったあたりから(あんな所で争って取り残されても困るじゃん)喰い入る様に観ていた!
ストーリーも面白いけど、とにかく映像が凄いっ❗️ワームホール、水の惑星での大津波(名前を忘れたけど四角いロボットが素早く回転してたのは驚いた😳)氷の惑星、宇宙空間もスゴイ迫力❗️
合体する時はハラハラして思わず力が入ってしまったし、ブラックホールに入ったあたりのスピード感、4Dでもないのにディズニーランドのスターツアーズみたい😅IMAXの音響効果もあるが、冷房が効きすぎて冷たい空気が丁度当たっていたので尚更。
5次元もよくわからないけど、わからなくても充分楽しめるし、哀しくもあり、もっとはやく観るべきだった。凄い映画、その言葉に尽きる‼️
愛は5次元を超える
圧倒的
想像力の挑戦が素晴らしい!!
何年か前にDVDで鑑賞。
なんというスケール!居間ごと宇宙空間に放り出されたかのような恐怖と孤独感。存在の不安感、、、。
そして 何より圧倒されたのは5次元?の世界観が非常に興味深く、面白く表現されてれていた事。目眩がしそうなくらい興奮した!誰も見たことない次元をどうしたら想像出来るのか 万人がほぼ納得できる表現なんてあろう筈は無い。これは読み手の想像力に任せる小説の方が易いのかもしれない。そんな中で この作品が挑戦した事には尊敬しか無い!
なんで映画館で見なかったんだよー!と悔しくて仕方なかった。
SF映画は好きで色々観たが、この映画は2001年宇宙の旅以上の果てしなさを感じさせ、私の中ではN o.1のSF(宇宙を描いたSFの中で)この座はこの先も動かない。きっと!😃
♪ 2番目に好きな《コンタクト》に出ているマシュー・マコノヒーが主演しているのも嬉しい ♪
IMAXで再鑑賞。やっぱり映画館で観るといいですね。宇宙船の窓から...
愛で世界を救ってもいいじゃない......止揚。 ※書きかけ
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【この映画のポイント】
① 合理的判断と私情(私欲)の両立……愛で世界を救おう
② 嘘に基づいて行動する人間……Based on a Lie
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【解説】
SF映画であり、人間ドラマでもある本作。
SF映画としての出来に関しては後回しにしたい。(だいたい、一般相対論も素粒子物理学も勉強していない。)
映像の作り込みは壮大だ。重力物理学者をバイザーに据え、ワームホールとブラックホールを視覚化。1本の学術論文が出来上がったほどだ。
しかし人類救出のミッションとしては「おかしくないか?」という部分も多々ある。感動のためにおざなりにされた部分もある。
だがそれは後回しでいい。
主軸は「人間とは何ぞや?」ということだ。
つまり「この映画は人間のどんな部分を描きたいか?」という点を考えたい。
具体的には、
①私情と公的奉仕の両立 ②嘘に基づいた行動
この2点が、ノーランの映画作りの基本設計となるだろう。
(①に関しては今作に限った話です)
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本作ではたびたび、「身近な人を救う(愛する)」ことと「人類全体を救う」ことの対立が描かれる。
しかし最終的には「娘に会いたい」という主人公の気持ちが人類を救うこととなる。これはつまり対立するものを同時に成り立たせることー止揚ーだ。
地球に留まっていては人類は救えない。人類を救っては娘を愛せない。娘に「愛する気持ち」が伝わらない。その対立が、5次元空間(?)を利用して情報を送信することによって解消される。娘に「愛する気持ち」が伝わると共に、人類を救う鍵となる情報が送信される。
これによって、愛情も公的奉仕も両立されるのだ。これを止揚と言う。
(愛情は、一方的に表現するのではなく、受け取って貰ってこそですよね。)
人間ドラマとしては、こういったことを描きたかったのだろう。
合理的判断と愛情は両立し得る。あるいは、愛情を根底とした合理的判断もあり得る……というような。
また、人間の判断の根底には情動(?)があるだろう、両者はシームレスに接続して、情動が合理的判断として表出することもあるだろう、といった主旨も伝わる。
そのような人間の内面にかんする考察を、映像として固定・保存し、観客から同じような感想を引き出すーそれが出来たならまあ御の字ではないか。(以上、①。)
-具体的には-
どの場面で、合理的判断と私利私欲が対立しているか?
① 3つの惑星のうち、最初にどの惑星へ行くか揉める場面
② 残された2つの惑星のうちどちらへ行くか揉める場面
③ マン博士が嘘をつき、居住可能惑星の信号を発信した場面
(主な場面をピックアップ)
・・・
またしばしばノーラン作品においては、人は嘘に基づいて行動する。『メメント』然り、『ダークナイト』然り、『ダンケルク』然り。嘘を土台にして築き上げた行動の果てに真実が明かされ、瓦解する。
この点に関してはあまり考察の面白さを知らないので省略したい。
① NASAの閉鎖
② プランBの遂行, 重力方程式の嘘
③ ブランドの恋人がエドマンドであること
④ マン博士
⑤ 第3法則にしたがい、クーパーが置き去りにされること
TARSの存在
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【ストーリー】
小麦が枯れた。今年はオクラも死滅し、次はトウモロコシだろうか。
伝染する疫病により、あらゆる植物が消えていく。
地球は砂漠化していった。
それは穀物がなくなるという食糧問題だけではなく、地球上から酸素の供給源がなくなるという問題を意味した。
このまま行けば、人類は飢えと窒息によって死に絶えるだろう。
おそらく、いまの子供達が人類最後の世代となる。
(本当にこのような論理がなりたつのか?)
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NASAのミッションは、人類の新天地を見つけることだった。地球の外に。
(表向きは、NASAは解体させられた。税金の無駄遣いだからだ。)
(この映画はフロンティア精神復古(?)を掲げる映画でもある。公開当時の予告編にもそれが現れている。)
・・・
主人公クーパーはトウモロコシ農家だ。
息子と娘がいる。
妻は早死にした。MRIが無くなったせいだ。
息子は優秀だが、どこかひねくれている。
娘のマーフは天才的だが、学校では問題児だ。
そんな娘をクープは誇りに思っている。
近頃マーフを悩ませているのが、自室をおそうポルターガイスト現象だ。本棚が揺れ、振動し、本や小物が落下するのだ。
クープとマーフはそれを「幽霊」と名づけながらも、未知の現象を解き明かそうという科学的精神を持っていた。
クープはエンジニアであり、元パイロットだ。
今では彼の能力が必要とされる場所はどこにもない。
・・・
ある日クープたちを襲った砂嵐。
自宅に舞い込んだ砂塵が、床に奇妙な模様を描いた。
それはモールス信号のような、規則的な間隔でならぶ縦線の列だ。
その異変が起こったのも、「幽霊」の現れるマーフの部屋だった。
クープは砂塵の模様が重力の異常(おそらく偏り)によって形成されていることに気づく。
そして縦線の間隔がバイナリであるとして考察を進めたクープは、砂模様が座標を示していることに気がつく。
その地点へ向かったクープとマーフに、消滅したはずのNASAが秘密裏に活動を続けていることが明かされる。
・・・
2人が伝えられたのは、土星付近にワームホールが形成され、未知の銀河系(惑星系)への扉がつながっているということだった。
「ワームホールは自然発生せず、人為的に形成するしかない。したがって、"they"が人類を救おうとしているはずだ」とNASAは言う。
ワームホールの人為的形成に、救いの手が差し伸べられていることを期待したのだ。
クープは、人類の居住可能な惑星を特定し、受精卵を持ち込むパイロットとしてリクルートされ、その期待に応えることとなる。
クープは娘に惜しまれながらも、宇宙へ旅立つ。
ークープは嫌々旅立つのではない。パイロットとしての冒険心、エンジニアとしての知的好奇心から飛び立つ。娘を地球に残してでも。ー
・・・
クープが宇宙へ飛び立つということは、たとえ地球に帰還できたとしても、娘と再会できないかもしれないということを意味した。
なぜならば、宇宙へ飛び立っているあいだに、地球にいる人々のほうが老いるからだ。(相対論)
・・・
ラザロ計画。
死から蘇った聖書中の人物の名前がつけられたミッション。人類もまた新しい惑星を見つけて、死から蘇ることができるのだろうか。
(かつてアメリカ大陸を開拓したように)
ワームホールが出現したのは50年前だ。
すでに12人の先遣隊がワームホールを通過し、別の惑星系へ旅立った。
そのうち3人から、「人類の居住可能性がある惑星を発見した」という信号が届いた。
クープのミッションは、3つの惑星を探索し、人類が居住可能な惑星を特定することだった。
その後のプランは2つある。
居住可能な惑星に、現存人類がみな移住すること。(プランA)
もう一つは、クーパー達の携えた受精卵をその惑星で繁栄させ、たとえ現存人類が地球で滅びたとしても、子孫の種を繋ぐこと。(プランB)
もちろんクーパーは、愛する娘を地球で死なせるつもりはなかったし、地球に還って、2人で新天地へ向かうつもりだった。(プランA)
したがって、「地球帰還のため燃料を残しておく」という考えはクーパーの意識裡にあった。
(地球に届いた信号を受け取った直後に惑星へ到達できるのなら、クープはわざわざ地球へ帰還せずとも、「この惑星なら居住可能だよ」という信号を発信した直後に娘が到着するのを待てばいい。ただしこの論理が成り立つのは、第一の惑星(潮汐の惑星)においてのみらしく、第二の惑星(アンモニア氷の惑星)においてマン博士は相当長い時間救助を待っていたらしい。何故ならば、重力の強弱によって時間の経過が異なるからだ。ブラックホール"ガルガンチュア"に近接する第一の惑星は、強重力下ゆえに時間の経過が遅い。というよりも弱重力下の人々が経験する時間に比して、強重力下の人々が経験する時間はわずかだ。(というのが一般相対論の結論らしい)実際、「第二の惑星の重力は地球に比して小さい」という描写がある。)
・・・
さて、土星付近に出現したワームホールへ向かう宇宙船。
(クープの宇宙行きが決まってから打ち上げまでの過程をもう少し描いて欲しかった感もあるし、あのようなすっ飛ばし方でもよかったような気もする)
クルーは4人。飛行士のクープ。生物学者ブランド。重力物理学者。もう一人の学者。
彼らはシャトルで地球を旅立ったあと、母船とドッキングし、休眠カプセルに入る。土星付近で覚醒し、ワームホールへ入る。
ワームホールへの突入は未知の体験で、ブランドは"they"からの接触を見る。
(ここであの接触が"they"によるものだと分かるのは、ブランドがそう説明しているからで、筆者がそのように願うからだ。つまりオチのためだ)
ワームホールを抜けた彼らは、ブラックホール"ガルガンチュア"の支配する未知の惑星系に到達する。
この惑星系に、人類の移住候補3つの惑星が存在する。
宇宙旅行をして地球に帰ると、年を取らない。
周りの人々は年を取っている。
娘が死ぬ前にはやく地球へ帰りたい。
だからクープは、1番時間の経過がない方法で惑星選びを行おうとする。
この点に関して「クープは私情を挟んでいる」とほかのクルーから批判される。
(ただしブランドもブランドで、恋人のいる惑星に行きたがるよう私情を挟んでいる。だが最終的には、私情を挟んでこそ成し遂げられる公的奉仕があると明かされる。愛で地球(人)が救われる。)
議論の結果、選ばれたのは、ブラックホール"ガルガンチュア"に最も近い惑星だった。
ここでは重力が強い。先遣の宇宙飛行士の到着から数時間で、クープは到着した。(その星における経過時間)
しかしそれゆえ、地球における時間の経過も早い。この星での1時間は、地球における7年間の経過を意味する。
結局、クープ達は惑星にかんするデータを回収できないどころか、膨大な潮汐力にあおられ仲間の1人を失う。この惑星は一面が海で覆われた星だったのだ。(そんなの空から見ればわからないか?危険を回避できたのでは?→一応、空が雲で覆われていたことになっている)
先遣者も同様に水に飲み込まれて死んでいた。浅瀬に着陸し、遠目に見える波を山と見たものの、実は高さ100mを越える大波だったのだ。
クープが惑星から脱出し、惑星外の母船で待っていた仲間の元に戻ったとき、そこでは23年と4ヶ月が経過していた。
地球から送られてくるメッセージ。
息子には彼女ができ、高校を卒業し、農家となり、結婚し、長男が生まれ、死に、次男が誕生する。義理の父が死を迎える。息子は父の帰還を諦め、メッセージの送信をやめる。
だがNASAに才能を見込まれ重力物理学者となった娘マーフが、ようやくメッセージを送ってくる。
父の出発にふてくされ長らく心を閉ざしていたが、ようやく父に語りかける。
クープはその時間の経過に涙する。
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