「宇宙を描いた壮大なSF映画の最高傑作」インターステラー ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
宇宙を描いた壮大なSF映画の最高傑作
10年前に観て感動しIMAXで観たら、もっとすごいだろうなと思ってましたが遂に念願が叶いました。予想通りの素晴らしい映像。そして、宇宙体験ができました。
科学的に見れば突っ込みどころもあるかもしれませんが(公開から3年後の2017年にノーベル賞を受賞した理論物理学者キップ・ソーン氏が製作に加わっている)、科学的知識がまったくないわけでもなく、宇宙大好き人間の僕としては興味の尽きない話で、他のSFものとは一線を画する映画だと思います。重力などのほんの僅かな異変により地球に存亡の危機が訪れる、なんてありそうじゃないですか。その影響で多くの植物が枯れ、砂埃舞う荒涼とした地球の大地。そして人類(特に未来に生きる子供達)を救うために愛する娘とも別れ、主人公クーパーは人類が移り住むべき惑星を目指しロケットに乗り込み宇宙空間へ。黒板に書かれた複雑な数式、ワームホール、ブラックホール、時空の歪み、時間のズレ、…ワクワクします。宇宙空間でのクーパーの悪戦苦闘(クーパー達が降り立った水の惑星や氷の惑星の映像がすごい)の間に、地球上では80年(?)の歳月が流れている。そしてクーパーが実際に帰ってきたのは地球ではなく、土星の重力空間に作られた円筒形の不思議な形をした仮初の人間の(科学者として成長したクーパーの娘が中心になって作り上げた)居住区。ここに至るまでにさまざまな不思議な出来事がクーパーと娘との間に起きているのだが見事な伏線回収。そして年老いた娘との感動的な再会。しかし、感動の再会も束の間、仮初ではない人類が移住すべき惑星を目指しクーパーは再びロケットに乗り込む(その移住すべき惑星には同僚の美しい科学者・宇宙飛行士アメリアがコールドスリープ状態でクーパーを待っている)。