劇場公開日 2014年10月18日

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「【グレース・ケリーの波乱の人生を見事に描き出した作品。クライマックスのグレースの演説シーンを毅然と演じたニコール・キッドマンに魅了された作品でもある。】」グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【グレース・ケリーの波乱の人生を見事に描き出した作品。クライマックスのグレースの演説シーンを毅然と演じたニコール・キッドマンに魅了された作品でもある。】

2019年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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 モナコ公国の公妃となった後の、グレース・ケリーの実人生と彼女がモナコ公国の人々に受け容れられた理由を鮮やかに描いた作品。

 今作を観ると、グレース・ケリーとニコール・キッドマンの関係が似ている事に気付く。

 ・誰でも知っている事実 二人ともオスカー受賞者である事。

 ・グレース・ケリーがモナコ大公レーニエ三世(今作では、ティム・ロスが演じている)とオスカー女優の地位を手放し、華やかなロイヤル・ウェディングを挙げたが、その後王室の中で孤立していた事。
  ニコール・キッドマンが未だ新進女優だった頃、既にハリウッド大スターの地位を築いていたトム・クルーズと結婚したことで、「トロフィー・ワイフ」のような扱いを受けていた事。

 ・様々な支援活動に尽力する姿。

 ・夫との関係性が徐々に冷え切っていく過程。(但し、最後は大きく異なる)

 モナコ公国の小国であるが故の、周辺大国との駆け引きも(側近の誰が味方で誰が敵なのか分からなくなる部分も含めて)上手く描かれている。

 グレースの衣装や、宮殿内の装飾の素晴らしさや、グレースの数少ない友人だったマリア・カラス(パズ・ベガ)の姿も美しい。

<フランスからの圧力に屈せず、見事なスピーチでモナコ国民と夫の心を再び掴み取ったグレース公妃の気概と聡明さに心打たれ、彼女を演じたニコール・キッドマンの女優魂にも敬服した作品>

<2014年10月19日 劇場にて鑑賞>

NOBU