「「人の感情は贋作のように簡単に作り替えられる」」鑑定士と顔のない依頼人 かちかち映画速報さんの映画レビュー(感想・評価)
「人の感情は贋作のように簡単に作り替えられる」
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この映画を観て出会い系でワンナイトした女たちを思い出していた。つまらない夜もあったが、主人公が経験したような最高の一夜もあった。しかし、そんな夜に限って翌日LINEをするとブロックで音信不通。「また会いたい♪」何度その言葉に騙されただろう。あの時の笑顔は嘘だったんだね。そんな日々が続き俺は女をあまり信用できなくなっていた。しばらく彼女もいないし作ろうとも思えない。主人公に感情移入できて親近感が湧いた。
「人の感情は贋作のように簡単に作り替えられる」この言葉にグッときた。人は表情と心をバラバラにコントロール出来るから厄介な生き物。もう、みーんな嘘つきだと開き直った方が楽になるんじゃないかとも思う。かくいう俺も周りの顔気にして道化を演じてばかり。
最後のシーンが印象的。歯車のレストランで来るはずもない連れを待つのが切なすぎる。裏切られても主人公にとっては最初の恋人だから、信じ続けていくのだろう。ドウテイの心を踏みにじったクレア許すまじ。でも希望のシーンにも思えた。歯車と同じように、彼の人生はここから始まった気がしたから
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