「ちょっと物足りないな。」スティーブ・ジョブズ(2013) 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと物足りないな。
事実に基づいた作品。
2011年10月5日に亡くなったスティーブ・ジョブズの話です。ですが、この作品では、アップル創業から、アップル追放を経てアップルに復帰するまでを描いており、その他の、NeXTやピクサーの話には触れられていませんし、2000年のCEO復帰以後の話も描かれていません。スティーブ・ジョブズ=アップルとも言えるので、アップルの話に絞ったのは必ずしも間違いではないと思いますが、2000年以降の話を描かないのは“?”という気もします。まぁ、それは『みんな知っているでしょ?』と言う事なのかもしれませんが。
ウォルター・アイザックソンの著した伝記は読んでいますし、描かれている話は有名なエピソードばかりですので、基本的には、中身は全て知っている話です。ですが、本で読んだり、エピソードを聞いただけなのと、それを映像化して目で見るのは、理解度は違いますね。って言うか、演出もあるので『どうなんだ?』と言うところはありますが、それにしても、ジョブズの嫌な奴ぶり(笑)はよく描かれていました。ジョブズは非常に優秀で、人が出来なかったことを成し遂げていますが、では実際にこう言う人が近くにいたらどうする?と問われたら、出来れば近づきたくないと言うところが正直な気持ちです。
スティーブ・ジョブズは、アシュトン・カッチャーが演じています。私のイメージのジョブズは、もう少し細身だったと思いますが、それでも中々似ていたと思います。(って言うか、下記の1995年のインタビュー映像を見ると、ちょうどその頃のジョブズに似ていると思いました。)それ以外も、当然、実在の人物なわけですが、ラストに本人と今回演じた人物の写真が出てきますが、結構似ていましたね。
今年は、『スティーブ・ジョブズ1995 失われたインタビュー(Steve Jobs: The Lost Interview)』もあり、スティーブ・ジョブズに関する映画が複数公開されています。なぜこのタイミングなのかは不明ですが、iPhoneも5Sまで進化し、スティーブ・ジョブズが亡くなる前に企画していたと言われているiPhoneは次の製品までですから、その後のアップルの趨勢を占うとしては今のタイミングだったのかもしれません。