「我が、神なり⚡️ いやぁ、続編が楽しみだなぁ…(白目)」アメイジング・スパイダーマン2 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
我が、神なり⚡️ いやぁ、続編が楽しみだなぁ…(白目)
“親愛なる隣人“スパイダーマンの活躍を描くアメコミヒーロー映画『アメイジング・スパイダーマン』シリーズの第2作。
スパイダーマンとしての責任感と、グウェンを危険な目に晒すのではないかという不安に葛藤するピーターは、8年ぶりに旧友ハリー・オズボーンと再会し旧情を温める。
時を同じくして、ニューヨークに電気を操る怪人エレクトロが出現。また、グリーン・ゴブリンというヴィランも現れ、スパイダーマンに襲いかかる…。
監督はマーク・ウェブ。
◯キャスト
ピーターパーカー/スパイダーマン…アンドリュー・ガーフィールド。
グウェン・ステイシー…エマ・ストーン。
不慮の事故により電撃能力を得たオズコープ社の電気技師、マックス・ディロン/エレクトロを演じるのは『ドリームガールズ』『バレンタインデー』の、オスカー俳優ジェイミー・フォックス。
ピーターの旧友でオズコープ社の新たなCEO、ハリー・オズボーンを演じるのは『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』『クロニクル』のデイン・デハーン。
ハリーの秘書、フェリシアを演じるのは『今日、キミに会えたら』『ルーキー・ハウス・ガール』のフェリシティ・ジョーンズ。
製作総指揮/原作はスタン・リー。
音楽は『ダークナイト』トリロジーや『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの、巨匠ハンス・ジマー。
…つまんねぇ…😅
『アメイジング・スパイダーマン』シリーズって、サム・ライミ版やMCU版に比べて影が薄いような気がする、と思っていたのだが、なるほど納得。
『1』がほとんど唯の焼き直しで、『2』がこの出来ならそりゃこのくらいの評価に落ち着きますわな。
本作は、とにかく悪いところがライミ版唯一の問題作『3』(2007)といっしょ!大きく分けて2点!
1つは、ヴィランを詰め込みすぎていて1人1人の描写が薄すぎるという点。
本作では3人のヴィラン、エレクトロとグリーンゴブリン、そしてライノが登場する。
このうち、ライノはほとんどボーナスキャラみたいなものだからこのくらいの描き方で問題ないと思う。…デザインがダサすぎるけど😅
問題は残りの2人。
まずはエレクトロ!⚡️
スパイダーマンが好きすぎるせいで闇堕ちするというヤンデレなおっさん。
友達も恋人も家族もいない、ひとりぼっちのバースデー。孤独な心の隙間に入り込むのは、強大なパワーを手に入れたことで湧き出てきた自己顕示欲。
街頭ビジョンにデカデカと映し出された自分の姿に、生まれて初めて満たされた気持ちを感じる。
スーパーパワーを手に入れる経緯、境遇、性格、異形のものと化してしまった見た目まで含めて、とにかく彼に肩入れせずにはいられない、悲しきモンスター・ヴィラン…😢
…なんだけど、彼の扱いがぞんざいすぎる!!💢
前半部分でスパイディにやっつけられて、そのまま中盤は出番なし。後半思い出したかのように登場させるものの、ただのグリーン・ゴブリンの前座として特に何ということもないまま爆死💥
いや、彼は元々悪人ではなかったわけで、それが救いもないままただ死んじゃうのはちょっと可哀想すぎて後味悪い。
『2』(2004)のドック・オクみたいに、改心して自分の過ちを正す為に命を落とすとか、そういう見せ場を作ってあげて欲しかった。これじゃただの噛ませ犬だワン🐶
もう1人のヴィラン、グリーン・ゴブリンことハリー・オズボーン。
この人ももうちょいなんとかならんかったんか?
ポッと出てきて闇堕ちして、なんか最後10分くらいだけ大暴れする。なんなの、あのとってつけたようなラスト・バトルは?
大体、元々はスパイディが血をあげなかったのが問題な訳でさ。死の病に冒された友人が「血をくれ〜」って言ってるんだからあげればいいじゃん。
たしかに、遺伝子操作された蜘蛛ちゃんのスーパーパワーは、とある理由でピーター以外の人間には適合しない。
しかし、その理由がわかるのは血をあげるのを断った後。
父親からのビデオメッセージを観た後でハリーから血を要求されるという展開なら、ピーターがその要求を断る理由もわかるんだけど、本作で描かれている順番じゃあなんで親友の頼みを断ったのか分からなくてモヤモヤしちゃう。
140分以上という長尺にも拘らず物語が描き切れていないように感じる。それは結局メイン・ヴィランを2人も出しちゃったから。エレクトロかグリーン・ゴブリン、どっちか1人に絞って物語をキチンと描きこめばそれなりのものにはなったと思う。
ライミ版『3』で、サンドマン&ヴェノムという2人のヴィランを登場させた結果、物語が薄っぺらなものになってしまったのを忘れたのか?残念ながら、本作はこれと同じ轍を踏んでしまっている。
ダメポイント、その2。
ヒロインとの関係の描き方が退屈で冗長。全くノレない。
前回のラストでグウェンの親父さんの約束は破ることにしたピーター。
今回は冒頭からいきなりイチャイチャ💕全校生徒の前でイチャイチャ💕
…と思ったら、その後すぐに「君のお父さんの幻が見える」とか言い出して煮え切らない感じになる。情緒不安定なんか!?そりゃグウェンに振られるわ!
破局したかと思えば、その後もイチャイチャしたり離れたり…。もう本当にこの恋愛パートが退屈すぎるし感情移入出来ないしで疲れた。この2人がイチャイチャしたり口論したりし始めると、物語がストップするんだよ!
グウェン周りのエピソードがちゃんと整理されていれば、エレクトロとハリーのエピソードを描き切ることが出来ていたかもね。
ライミ版のMJ描写も問題ありまくりだったけど、本作のヒロイン描写もかなり問題がある。エマ・ストーンが魅力的だからなんとなく許せる気になるけどさぁ…。
スパイディの軽妙なトークや、アクションシーンの迫力はかなり良い。多分映画館で鑑賞していたら、それなりに楽しめたと思う。良いところは良いだけに、シナリオの杜撰さと退屈さにがっかり…。
本作を最後に『スパイダーマン』シリーズは設定をリセットしてMCUに合流した。
トム・ホランドがかなりのハマり役だということもあり、アンドリュー・ガーフィールドのカムバックは多分誰も望んでいないでしょう。そう思うとちょっと気の毒な気もする。
MCU版『スパイダーマン』はマルチバース展開に突入するらしい。果たして、あの黒幕っぽい帽子のおっさんの正体は明かされるのか!?
凄く気に…はならないけど、一応そこにも期待しながらシリーズの今後を見守ろうと思います😆