劇場公開日 2013年11月30日

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「アクションを封印したドウェイン・ジョンソン」オーバードライヴ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アクションを封印したドウェイン・ジョンソン

2022年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 音楽もそうだけど、かなり静かなドラッグウォーでした。司法取引するために運送会社社長が自ら潜入捜査官よろしく麻薬組織に飛び込んでいく。これが実話だというのだから驚きだが、ドウェイン・ジョンソンの静かな演技も驚き要素だった。

 原題は“snich”で密告者という意味らしいが、実際に密告したのは社長さんではなく、麻薬組織側がカルテルの大物に密告したり、刑務所内で息子と社長さんの繋がりを密告した者がいたりするだけだった(冒頭の親友もそれにあたるかも)。それにしても邦題の疑問点・・・大型トレーラーを使って高速走行するためだろうけど、overdriveはどちらも“v”なのに日本語表記が“バー”と“ヴ”。最近は“ヴ”の表記を無くすような動きになってはいるけど、混在させているのもなんだかなぁ・・・

 結局、売人の知り合いを検察・警察(DEA含む)に売人を密告すれば減刑する法律があるという自由の国アメリカ。そんな矛盾点を観客に突きつけてくる社会派面もあった。また、ブツを受け取ってしまったらアウト!という教訓も伝わってきました。ジェイソン君をハメた友人クレイグ君は一切登場しないけど、彼もまた売人を知らなかったから窮地に追い込まれていたのでしょうね。もうみんな不幸の密告者!「友人を売ることはできない」と頑なに固辞したジェイソン君が一番えらいよ!

kossy