「グエムルコンビたまんねえ…」スノーピアサー わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)
グエムルコンビたまんねえ…
ポンジュノ監督のハリウッドデビュー作。賛否両論あるようですが、Netflixでドラマ版も製作されたということで視聴。とても面白かったけど、この監督はある程度の予算で韓国で映画を撮り続けてほしいと思いました。
ツッコミどころは挙げるときりがありません。糞尿関係はどうなってるの?特に最下層での子作りはどうなってるの?線路の磨耗は?などなど。
こうしたツッコミどころに目を瞑ったとすると、無駄なシーンが1つもない周到な脚本だといえると思います。ただの薬物中毒ではないとわかるくだりや、どうしてリーダーになれないと悟っているのかがわかるくだりはハッとしました。
そして、資本主義への痛烈な批判。上位層は下位層の感情なんてどうでもいいと思いきや、下位層の現状を打破しようとする力を利用して上位層をより強固にするというのは、格差を描いた映画のなかでも珍しいのではないかと思いました。たとえば、『パラサイト 半地下の家族』では大洪水に半地下の家族を中心とした下位層はてんてこまいになるけれど、上位の家族は全く被害を被っていない。『ジョーカー』でも、上位層がチャップリンの映画を観ているシーンに象徴される。それらとは少し違う描き方だった。
グエムルコンビが最高ですね。ドラマ版も早いところ観てみたくなりました。
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