「C資金ください。」人類資金 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
C資金ください。
またもや大変失礼ながら、自分の気持ちに正直に言うなら、
阪本監督、やっぱり今作も面白くなかった。
面白くないんだけど、テーマは分かるし、別に悪くはない。
描き方、話の持っていき方で幾らでも面白くできそうな本でも、
実は資金が足りませんでした…ってことなら何も言えない^^;
ある意味もったいないというか、でもやはり難しい分野だしね…
エンターテインメントと社会経済のしくみを巧く両立させて、
さらに低予算で映画を仕上げるなんてことは、やっぱりムリか。
こうなったらM資金投入!?…香取くん、キミの力じゃ及ばない?
こういう話には全く疎いので、そもそもM資金って何よ?という
段階からの鑑賞となった。分かり辛いのもあるが、やたらと地味。
唯一理解できそうなのが主人公の真舟(佐藤)で、この人って最近
出ていない邦画はないんじゃないか?と思うほどによく見かける。
今作も監督との連携プレーで巧く立ち回っていたけど、
やはり陰の功労者というか、ほぼ核の演技は森山未來の独壇場。
クライマックスはラストの国連会議場での彼の演説になるのだが、
聞きとり易い上に巧い!見事に与えられた役と仕事をこなしている。
オダジョーのふざけた風貌も似合っていたし、役者はそれぞれの
立場を理解?しながら暑さ寒さに耐えて(!)頑張っていたと思う。
PDAが、それだけで貧しい国に総ての幸せを運ぶとは思えないが、
M資金のそもそもの目的を果たそうと尽力する人々には賛同する。
何でも金で解決しようと謀る先進国に真の豊かさとは?の警笛を
鳴らすラストがとてもいいのに、地味に終わっちゃった〆の演出。
お客さん、ほとんど残っていなかったわよ…。
(映画資金ということでC資金なんていうのはどう?ぜひ下さい!!)