武士の献立のレビュー・感想・評価
全62件中、61~62件目を表示
あなたの何気ない日々も、きっと未だ見ぬ誰か未来の人の役に立つのかも?
「武士の献立」と言う題名を聞いて、この映画はもしかしたら、今は亡き森田監督の「武士の家計簿」の二番煎じの様な作品かと、勝手に予測していましたが、とんでもありません、この作品は、もっと骨太なホンモノの時代劇の香りがちゃんとする真面目な時代劇でした。 三谷監督の「清須会議」も森田監督の「武士の家計簿」や「椿三十郎」そして「天地明察」などの作品は、確かに衣装は着物でかつらを付けている。 だから格好は確かに時代劇であっても、単なるコスプレ作品であって、江戸と言うその時代に生きていた人々の人物像が伝わってこない作品ばかりで、リアルでない。 それに、そんな演出をするなら、何故現代劇にしないのか?観ているこちらが、迷うよね。 そんな毛色の時代劇が、現在では普通の時代劇になっていて、まるで平成の今の世の中に生れ、暮している人のマインドとどこも殆んど変化の無いようなキャラクターが描かれる事が多い。それなら、一層の事「ちょんまげプリン」みたいな作品にしたら面白いのだが、そうはいかないらしいね。 さて話を本作に戻して、この「武士の献立」を観ていると確かに、江戸侍なら、こんな考え方をして生きていたかも知れないと言う思い当たるシーンが幾度となく描かれている。 しかし、侍と言う武家社会の有り様も、今日のビジネスマン社会に共通する点が多数有るので、決して他人事では無く、しっかり腑に落ちて納得が出来る感動があるよね。 男の仕事や、将来についての夢、そして初恋の思い出、家族を護る事等々、日常の私達の生活の中の多くの問題と共通するものばかり。 今も昔も、変わらず人間は懸命に生きて来て、そんな先人達の葛藤の末に、汗と苦労の末に成し遂げた、仕事の結果が、今日の世界に誇れる日本食文化の礎を築いたのだね、知らなかったなあ、凄い事だよなぁ~、 加賀の包丁侍達の日々研鑽を積んだ、長い努力の結果が有る一つの伝統料理と言う食文化を形成したと言う感動の物語。 私達が日頃何気なく観聴きし、当たり前に食するリシピや、習慣や、風習など、さりげなく受け継がれている事柄にも、やはり先人達の知恵や苦労の後が忍ばれると言う事は大きな感動だ。 同様に私達が、今何かを成す為に、日々研鑽をしている、その事が、何時の日か、未来を生きる人々の役にたつ事が出来るものを残す事になるのかも知れない。 何だか、明日に希望を託して、今日と言う日を精一杯生きる力が生れて来るような、勇気が貰えた映画でした。試写会会場では、映画終了後拍手も上がりました。 高良健吾もかなり頑張って若侍の意地を魅せてくれました。そして健気な内女の功をしっかり魅せてくれる古狸を上戸彩熱演し、西田敏行や、夏川結衣が脇を固めています。 緒方直人の芝居が観られるのも、何だか久し振りで、懐かしいく楽しい。 でもこの映画考えてみれば、朝原雄三監督作品だ。朝原監督と言えば、釣りバカシリーズのもうベテラン監督だもの、面白くて、人情物を撮らせたら本当に良い映画になるよね。 この監督のデビュー作の「時の輝き」も難病物だけれども、単なるお涙頂戴映画では無くて、良く出来た作品で、私は好きで、3回も観た思い出があります。 朝原監督は、人情物の大船松竹映画、撮影所最期の監督さんと言う事になるのかな? 山田監督の基でばっちり学んだ、今では、数少ない撮影所付きの邦画界ではお宝の中堅監督の朝原監督作品は、やはり安心2重丸の良質作品だ!
お嫁さん候補ナンバーワンです(*^_^*)
江戸時代。刀でなく包丁で加賀藩に仕えた由緒ある包丁侍の武家で、長男が流行り病で急死で急遽跡取りとなった二男の安信〔高良健吾〕は剣術の道と幼なじみの綺麗な女性〔成海璃子〕を諦める過去が有り料理には身が入らず。料理方を務める父〔西田敏行〕から偶然料理の腕を見込まれて嫁ぎ先を一度離縁された女中の春〔上戸彩〕を息子の妻に向かい入れることから話が始まります。料理好きでも決して自慢せず、お淑やかに夫を支える年上女房役が上戸彩さんハマり役で、とても可愛らしいですね!
全62件中、61~62件目を表示