ブリーダー(1999)のレビュー・感想・評価
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プッシャーシリーズとメンツが一緒なので、観てて不思議な気持ちになっ...
プッシャーシリーズとメンツが一緒なので、観てて不思議な気持ちになったが
麻薬の売人の彼らより、暗い映画オタクとヤンチャ野郎共と一段階、親近感のある存在なので共感しやすく観やすい。
90年代のデンマークの雰囲気と、今や失われたユートピアなビデオショップ(めちゃ行きたい!)やギョッとする感じでうずたかく本が積まれた古本屋とか観れるのが楽しい。
絶対にダメなやつなマッツのナンパシーンが1番好き。
デートのとき、野郎共で集まるとき着てたジャケット着て行けよ!(そして帰んな。)
同じ空気感だけどプッシャーより断然ブリーダーの方が好き。
ブルース・リー対スティーブン・セガール
オープニングからすごく惹きつけられた。主要登場人物が登場して名前が紹介されるのだが、それぞれの性格を表すかのようにBGMが違う。『The Good, the Bad and the Ugly』みたいな紹介をスタイリッシュにした雰囲気といってもいいだろうか、とにかく面白い。しかも5人の主要人物名がレニー、レオ、ルイーズ、ルイ、レアと全て“L”で始まってるのです。
そんなこんなでビデオショップ店員マッツ・ミケルセンが有名監督名をズラズラと挙げていくシーンからの小噺風展開で始まり、彼の純情ぶり、映画オタクぶりが存分に発揮される。レニー、レオ、ルイ+店長による木曜日の映画鑑賞会もいい。ちょっと参加したい。喋ったら怒られるけどね。
ミケルセンが主役なわけじゃなく、義兄弟であるレオとルイの確執部分がやがて残酷な形で発展していくのがメイン。妻の妊娠による行き場のない怒りが爆発してしまったのだ。さらにルイの店で目撃したアラブ人の発砲事件も引き金だったのだろう・・・誰でも銃を持ってるわけじゃない!映画なんだからと言う静かなミケルセンが何とも言えない。
コペンハーゲンの町外れってのはこんなに人がいないんですかね。どちらの店も閑散としてるし、経済が悪そうなイメージ。暴力が暴力を生む。暴力の連鎖を日常でもあり得そうなテーマが心に沁みる。見終わるまでペットの方のブリーダーかと思ってたけど、breeder。血を出す人なのね・・・あちゃー!
とっちらかった青春群像劇(男はクソ)
この監督作を順繰り追っかけで見ている過程ですが、なぜこんなに魅せられるか、画力としか言えないなー、見てると気持ちいいもんな!と改めて思いました。
色合いの不自然さ(そしてそれが実に気持ち良い)、そばにある暴力、女を何とも思わない男たち、淡々と進むストーリー、それらが堪らない。
肌触り的には小津安二郎?
ウブマッツ
カフェの女の子に声をかけるのもやっとのウブなマッツは少年のよう。やっとデートに誘うも、え〜どんなウブなんだよ!頑張ってもう一回。アルマゲドンはナイス選択。この2人の話だけだと良かったのに、友人どもがクズなのが残念。
街の片隅の内輪揉め
人物紹介から始まりまったりしていてる序盤。
とりあえずビデオ屋の店員が映画オタなのはわかったw
まともな仕事をしているようには見えない主人公の彼女が妊娠し不安になっていく主人公。チンピラな彼女の兄貴。
なんとなく展開は読めるし以外性は少ないけれどなんとも怖いお仕置きとかその後の展開とかマフィアでもギャングでもなくチンピラ感が堪らない。ちょいちょい出てくるビデオ屋とカフェ店員の絡が隠し味かな。
初期PUNKの1stアルバム
そんな初期衝動が感じられるし物語が何処に向かって進んで行くのかが定まらない不安定さが観る側を飽きさせない。
確かに序盤の雰囲気はタランティーノやG・リッチーに「トレインスポッティング」っぽさを思わせるがレフンはカルト要素のある多少難解な自分の色を出した客に媚びない感が素晴らしい。
あんな拷問は初めて観たし映画史の中でもかなりの酷さにアイディアに圧巻。
日本人はレフンを知るのが遅すぎた!?
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