「もっと突き抜けて欲しかった。」マッドマックス 怒りのデス・ロード shadow-81さんの映画レビュー(感想・評価)
もっと突き抜けて欲しかった。
とにかく映画の9割はカーチェイスとドンパチと殴り合い。だがグロさは意識して少なくしている。
ストーリーは単純な勧善懲悪、メッセージもなし。
確かに最近珍しいバカ映画。
罪人の島、オーストラリア人の心根は本当にマッドなんだろうか。
だからいっそのこともっと、ノリの良いシュールなPVっぽい感じとか、インディジョーンズ的な感じとか、ファンタジー色を濃くしても良かったのでは?
思いっ切り別世界に連れていって欲しかったが、何だかひたすら陰惨で、愛嬌のかけらもない。
これがこのシリーズの世界観か。
テンポは良く、アクションはリアルだが、生々しくて爽快感がない。
音楽もイマイチで、もっとロックっぽい曲が聴けるかと思った。ジャンキーXLには期待していたのでがっかり。
砂漠の茶色と人の顔の白色の2色はモノクロ映画の様に色合いが単調で、画を観るのが飽きてくる。
つまり全体的にセンスが足りない。
抜けたものがない。
エンターテイメントとして弱い。
ここまで何も起こらない映画だったのかと、最後まで満員の客が唖然としていたのは面白かった。
こういうキワモノ映画を作った行為に対しやたら褒め称える自称映画通(宇多丸、町山など80年代サブカル軍団の亡霊)が多いけど、大事なのは結果、中身の筈。
観ない奴はバカって、本当のバカはお前だよ。
蛇足、トムハーディはハリソンフォードに見えた。
ひたすら逃げるだけの俳優にはならないで欲しい。