劇場公開日 2015年6月20日

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「アクション映画の本質」マッドマックス 怒りのデス・ロード moviebuffさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5アクション映画の本質

2015年6月27日
PCから投稿

笑える

楽しい

この作品ほど語るより「見る」事が全ての映画も珍しい。この映画を語っても何も始まらない。見ないと、体感できない。それこそ映画の醍醐味、本質じゃないか?

今目の前で起こっている一つ一つのアクションが圧倒的で、もう「見入る」しかない。予告編のテンションと本編がこれほどいい意味で変わらない映画も珍しい。

キャラクターや世界観も素晴らしいが、オリジナルの後、「ウォーターワールド」や「北斗の拳」など同じ設定の作品が多々作られているも関わらず、なぜこの作品はこうも特別なのか?

それはこの作品のアクションに対する「本気度」だろう。本物のでかい鉄の塊が爆走し、クラッシュし、爆発する、それをあらゆる形で詰め込めるだけ詰め込む。それだけに「本気」で取り組んでるという、その差だと思う。それがこの映画の熱量となって表れているのだ。

それと、もう一つ大事なのが、この映画の中の90年代ぐらいまでの映画なら普通にあった野蛮さ!今の映画がどれも個性を感じさせないのは実はCGの問題というよりそういう「エグみ」のなさだと思う。みんな洗練された、かっこいい、きれいなアクションばっかり撮りたがるからね・・。(だからこそ「第9地区」「チャッピー」のニール・ブロムカンプにも頑張ってほしい。)「ジュラシックワールド」に「アヴェンジャーズ」に「ターミネーター」・・今年の夏の映画の予告を見てみればわかるだろう。

ジョージ・ミラーよりアクションのもっとうまい監督は他にもいると思う。でも、アクション映画の本質は上手さや技術ではなく、「熱量」に表れるのだとこの映画を見ていると気付かされる。

moviebuff