「完成された世界観」マッドマックス 怒りのデス・ロード ゆめさんの映画レビュー(感想・評価)
完成された世界観
シリーズ初見です。
衣装、メカ、そして映像の色彩、舞台設定。ブレがなく観ていて没入できる世界観が素晴らしかった!
爆発の炎の赤の美しいこと。荒廃した世界なのに美しい画が多い。
アクションシーンやデスロードを爆走するジョー一味は派手で製作側の趣味全開なのも良かった。
「なぜパワーショベルが!?」とか「あのギタリストは何!?」と思わせながらそれを勢いではね除ける力強さも良い。クレイジー(誉め言葉)だぜ。
あくまで個人的な好みとしては、グロいシーンやストーリーがちょっと辛かった…。
スプレンディドの最期や妊娠した女の子たちの境遇が同性立場で観ると哀しくて、ジョー(男性たち)への生理的嫌悪が先に立ってしまい、物語を楽しみきれなくなってしまったのもある(この作品の肝はそこではないとわかってはいるものの…)。
フュリオサがあんなに男性的な強さを獲得せざるをえなかった過去や境遇もツラい。
女性たちがバリバリ戦ってカッコいいんだけどその背後に男性的な支配が見え隠れする構図が辛かったな。
主人公・マックスも辛い目にあって復讐と逃亡をしていたけど、私は終始女性たちに感情移入してしまっていたなあと観終わってから気づいた。
そういった意味でも面白い作品ではあった。
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