「他人事ではない!」イントゥ・ザ・ストーム 玉川上水の亀さんの映画レビュー(感想・評価)
他人事ではない!
相次ぐ大型台風や集中豪雨の襲来する今夏の日本の事を考えると、この作品で描かれた天変地異のような巨大竜巻が絵空事にも、他人事でもなく思えてくる。
映画で登場するハンディカメラ等で撮影された竜巻や、その自然の脅威から逃げ惑う人々の姿を見ていると、いやがうえにも臨場感が増す。
この作品が過去の竜巻映画よりも斬新なのは、タイトルが示すとおり、モンスタークラスの竜巻の中に「イントゥ」してしまうところ。
「百聞は一見に如かず」ではないが、その「目」の中は「体感」してもらうしかないと思う。
ただ本作品は単なるデザスタームービーではなく、群像劇と呼べるような幾つかの人間ドラマも並行して描かれる。
主人公である高校の教頭一家の親子ドラマや、スクープ映像を狙って竜巻の渦中に突っ込んでいくストーム・チェイサーの姿、そして動画サイトでヒーローになる為に竜巻を追う野次馬たちのコミカルなドラマ。
これらのドラマが、アメリカ中西部シルバートンを舞台に、悪夢の一日の中で繰り広げられていく。
日本も今夏の様々な天災によって亡くなったり、傷付いたり、家をはじめ大切なものを失った人々が多数いる。
「天災は忘れた頃にやって来る」のではなく、いつ起こってもおかしくないこの頃、一日一日を大事に生きていきたいと思う。
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